10株目 少し?変わった魔法の先生がやってきました
私は、しっかり魔法を学ぶ決意をした。
そのため、魔導協会の推薦で魔法の先生に来てもらうことになった。
「今日から君の魔法について指導していくことになったオルフェウス・フォン・アルカナだ。」
私より8歳ほど年上だが、背は高く顔は整っているのに、髪はぼさぼさで身なりにあまり頓着していないようだった。
何より、外にほとんど出ないのか、顔色も青白かった。
(見るからに研究オタク・・・という感じ。)
それでも、魔導協会の中では若手のナンバー1の実力らしい。
「私のことは、オルフェウスでも先生でも何でもいい。
それより、君の魔法が早く見たい。
どんな魔法ができるんだい?
無詠唱で魔法が発動できるって本当かい?」
身を前のめりにして、矢継ぎ早に質問してくる。
「あの。まずはご挨拶をします。
ヴェルデリア・フォン・グランツです。
オルフェウス先生、これからよろしくお願いいたします。」
私は、マナーとして習ったカテーシーをした。
「そんなことより、緑の魔法なんて初めてなんだ。
どんなことができるか早く知りたい。」
(あくまで、マイペース。とにかく魔法が好きなのね。)
ところで、ハオルちゃんの姿が見えない。
何でも
『怖い。なんか見られちゃいそうで怖い。とにかく怖い。』
怖いを連呼して、消えてしまった。
オルフェウス先生は、研究対象があれば本気になりそうだものね。
そうして始まった魔法の授業。
まずは、私の魔法がとにかく見たいというリクエストで、植物に花を咲かせることにした。
今回は、ヒマワリの種を使う。
ヒマワリの種を一粒庭に埋めた。
そして、両手を組み、大きな花が咲くように願う。
私の中を温かい魔力がめぐり、手から一気に流れ出す。
途端に芽が出てどんどん茎が伸びていった。
やがて、オルフェウス先生の背を超えた頃、つぼみが大きく育ち、大輪のヒマワリが咲いた。
花が咲くまで1分もかからない。
その変化の様子を見て、オルフェウス先生が驚きに口を開ける。
「予想以上だ・・・・・」
小さくつぶやく。
そして、私の手を両手でつかんで、上下に大きく振った。
(ちょっと加減して。痛い。)
あまりの興奮ぶりに、声をかけられない。
「すごい魔法だ。本当に無詠唱なんだね。こんなに一気に進むなんて、どういう仕組みなのだろう?」
一度に質問されても答えられない。
「今、手を組んだ時、どんなことを考えたのか教えてほしい。」
そう聞かれたので、大きな花が咲くように願ったことを伝えた。
「心の中で願っただけで、魔法が発動するなんて、なんと興味深い。
本当にすごいことなんだよ。」
しきりに感心している。
(花を咲かせたといった時には、笑われただけだったのに、こんなに褒められるなんて・・・・)
私はちょっとうれしくなった。
「聞いたところによると、野菜を実らせることもできるんだってね。やってみてくれないか?」
そう言われたので、前回トマトを実らせたとき、だいぶ疲れてしまったことを伝えた。
今日それを見せると、すぐ授業が終わりになってしまう恐れがあること。
「そうか。それでは、野菜を実らせる魔法は、次回以降にしよう。
今回は、魔法の属性や普通の発動の仕組み、魔力量などについて説明していこう。」
こうして、初日は、魔法の基礎についてオルフェウス先生に教えていただいた。
なるほど、講義はすごくわかりやすかった。
普通の人の魔法の発動は、詠唱が必要なようだった。
属性によって使える魔法はどんなものか。
また、どのくらいの魔力量で、どんなことができるのか。
私の魔法は、初めての魔法で、しかもどんな魔法が使えるのかも分からない点が多いため
少しずつ試しながら調べていくこととなった。
こうして、魔法の学習をしていくこととなった。
私が、魔法の仕組みについてしっかりと知ったうえで魔法を使っていかなければならない。
もう、周りの人を危険にあわせない為にも・・・




