↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
33/101

予感

アイスモンスターは台湾の有名なかき氷店で台湾に行った時にあのふわふわの絶品マンゴーかき氷を食べて日本にあるといいなぁと思っていた店だった。


そのお店の名前が無意識に口に出たのだが河内さんは

「冷たいもの食べるとお腹が痛くなる・・・」

と言い始めたかと思うと、振り切るように言い切った。

「もっと、ちゃんとしたもの!」


「あ〜、そしたらトルコ料理とか?」


ちょうど、そんな会話をしていたらエレベーターホールに着いたので


「じゃあ、ちょっと他にも考えとくね」


そう言って別れ、男性トイレに行った。


トイレで

『やっぱり、こっちの心って読まれてない⁇』


そんなことを思いながら

『あっ、肝心なこと忘れていた・・・行く日時決めてないじゃん』

トイレを出てすぐにエレベーターホールに向かったけど、もう河内さんは当然帰ったあと。


『しまった・・・、とにかく、お店の候補決めておこう』

そう思いながら仕事に戻った。


次の日は春分の日で祝日。

当時はまだミシュラン名古屋版はなかったけど、いずれミシュラン名古屋版が出たら星付きとして載るだろう「ガッルーラ」のカジュアル版が大名古屋ビルに出来ていたから、「ちゃんとした店」に相応しい店としてこの店や伏見にある少しグレードの高いトルコ料理店、大衆的なベトナムレストラン・北海道居酒屋まで5〜6店舗ピックアップして河内さんの会社メルアドに送る。


そして、休み明けの翌日。

その日も偶然河内さんとエレベーターで一緒になった。エレベーターを降り事務所に向かうときには他にも定時ギリギリに駆け込んで来る人が多く、この日も二人で歩きながら他の同僚は前後にいたので聞かれないように小声で「お店の候補をメールしたから見といて」と囁(ササヤ)いた。


「あっ、気が付かなかった」


「送ったのは(祝日の)昨日だから、そりゃまだ見れないよ」


なんて話しながら会社へ。

まぁ、以前LINEを聞いて断られたこともあるのであくまで「仲の良い同僚」になれば良いかなってレベルで。


里江と別れて、いろいろな人と出会ってようやく涼葉で落ち着いていたけど、その涼葉と連絡が取れなくなり気持ちが不安定な時に久しぶりに別の人から誘われて正直嬉しかったのは否めない。しかも、あのホワイトデーメールで好感を抱き、たまたま涼葉の昔の写真を見たときに1枚だけ似てるなって写真があった河内さんだから尚更。


その返事待ちだった数日後。

お昼に会社からお客さんのところに行くために社有車駐車場に向かう途中でお弁当を一人で買いに行っていた河内さんとばったり偶然会った。


約束してる者同士が誰も見てないところで偶然会った訳だから、なんとなくもう仲良しみたいな感じになるのかなぁと思っていたら・・・


イヤホンで音楽を聞いていたせいか、河内さんはかなりそっけない対応。


「あれ?なんか約束してる同士の雰囲気じゃないよな・・・」

こういう時の予感って残念ながら高校2年の時の一件からよく当たる。ふと暗雲が広がった気持ちになる。


案の定というか、河内さんからその後お店選択の返信はなかった。

悪い予感は当たるのか、それとも気にしすぎなのか。

3月21 日に送って22日に朝の会話と少しメールでやり取りして、お店の選択待ちのつもりだったのだけど。


しつこいのは苦手だし、今回は向こうからきっかけを作ってくれたはずなんだけど・・・

なんかよく分からなくなってきた。


取り敢えず、一般的なメールを28日に送ったけれどやはり反応なし。


社内だし、あまりあれこれ言うのも聞くのも嫌。

そう言えば、LINE聞いても断られたことあったなあと思って、河内さんはただの同僚だと自分に言い聞かせ、あの話しはもうなかったものと判断せざるを得なかった。


と思っていたら月が明けた4月4日にひょこりと河内さんからメールが。


特に、お店の返事でも改めてお誘いでもないけど。

ただ、少し河内さんとは10年ほどの前のホワイトデーメールのこととかいろいろ聞いたり話したい事があったので、今度はこちらからきちんと誘ってみた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。