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062⚫️新生児の名前は
「産まれたぞ―っ!」
「元気な男の子だ!」
「ありがとう・・・。本当によく頑張ってくれた。」
母の胸に抱かれた赤子は、天を突くような力強い産声を上げた。
それは、古い時代の終焉と、
新しい世界の始まりを告げるファンファーレのようだった。
父はその小さな、柔らかな頬にそっと触れ、満面の笑みを浮かべた。
「いい声だ!名前をつけなきゃな。」
「ふふっ、もう決めてるの。」
「なんて名だい?」
「ガウ。いい響きでしょう?強く、そして誰よりも優しい子になるように、願いを込めて。」
窓の外には、どこまでも晴れ渡る青空が広がっている。
揺れる木漏れ日の中、新しい命は静かに眠っている。
この子がどのような人生を歩み、どのような景色を見るのか。
この時間軸にいる者たちは、ただ、その幸福を祈る。
これからの物語を知るニンゲンは、まだ、誰もいないのだ。




