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二話④


 歩く先生についていく。この先は外。


「先生」


「大丈夫大丈夫」


 不安に思いながらも門をくぐって外へ出る。普段私たちが行っていた草原とは反対に平原を川沿いに進んだ荒地の手前、そこにいくつかのりんごの木があった。


「わぁ! こんなところに林檎があったんですね」


 感動も束の間、先生は腰に下げてた鈍器で木を揺する。


「先生! そんな乱暴にしたらだめです……うわぁ!」


 落ちてきた大きな芋虫。芋虫の見た目からは想像できないような恐ろしい口内にゾッと身震いしてしまう。


「おーやっと取れた取れた」


 そんな私をお構いなしに林檎を取って喜んでいる先生。


「先生! ちょっと、芋虫が!」


「なんや、武器忘れてきたんか。しゃーないなぁ」


 ベシッと一撃。芋虫はグチャッと音を立てて体液を撒き散らす。


「ほれ」


 そして私の手に林檎を置いて満足そうに微笑んだ。


「あ、ありがとうございます」


 それから私たちは宿へ戻り、食事を楽しみながらたわいない話をした。


「あ、そうだ。そのうさみみ帽子、直してもらうなら今から行くか?」


「あ、別にどっちでもいいんですけど……変ですか?」


「変」


 即答だった。


「じゃあ……行きます」


「おう」


 宿を出て向かうは住宅地。表札に『TOT』と書かれた小さなお家。


「ここな、少しクセが強いのがおるけど……まぁ、適当に、な」


 そう言葉を濁す先生。ドアをトントンとノックすると聞き覚えのある女性の声。


「はーい! あ! ガットー! ガットーショコラ!」


 ドアを開けるなりケタケタと笑う少女。


「あー! 君はあの時の! あれだ!」


 日本語が不自由なのだろうか、あれあれ! と連呼する彼女に先生も半端、呆れ顔だ。


「あの、このロ」


「そう! あれだよ! ちょっとエッちな悪戯を期待しちゃった子だよ!」


「だから、このローブを」


「元気だった? ギルド入りたくなった? トリックオアトリートはいつでもギルメン募集中だよ!」


「このローブを直してください! って何回言わせんのや!」


 先生が声を張り上げると彼女はまたケタケタと笑う。


「あ! ローブね、ローブ。どれどれ、どこを直そうか」




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