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「なんという勝手な!!」
話を聞いたガンダルガの顔は、見る見る怒りで真っ赤になり、着ている赤いシャツと同化した。
「民間経営とはいえ、ここはまがりなりにも老人ケア施設じゃろ!!あやつのやっとるのは、明らかに商売じゃぞ、いいのか??」
「まったくおかしいと思います」
ブラン自身も、それは強く感じていたので、大きくうなづく。
「そもそも、このような事態になっとるのに、施設長は何しとるんじゃ!!」
ガンダルガの激しい怒りのうち何割かは、同じ元冒険者としての嫉妬があるのかもしれないと、ブランは感じた。だが、それには触れず、なるべくおだやかな口調でガンダルガに答える。
「そうですね、では、僕の方から施設長によくお伝えしておきますね」
「しっかり伝えて、すぐに事態を収集するんじゃぞ!!」
元々、外出する用事があったらしいガンダルガは、それだけ言い残すと、まだ怒り心頭といった様子のまま、大股で玄関から出て行った。
「はぁ…」
ガンダルガの後ろ姿を見送りながら、ブランは再びタメ息を吐き出す。
施設長のツールースは、元々気弱な性質の男だが、ことにアリッサに対しては、輪をかけて弱腰になる。
すでにこの件についても、先日ブランは施設長室に呼び出され「担当のブラン君から、アリッサさんにほどほどにするよう伝えてくれませんか」と言い含められていたのだ。
「すみません、こちらに魔法使いの方がいると聞いて来たんですが…」
さらに現れた新たな来訪者に、あわてて説明に赴くブランであった。




