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『ダンジョン配信のトップ層、まともな奴が一人もいない件』 〜規格外のソロ配信者5人が集まったら、同接1億の伝説パーティになりました〜    作者: うちの猫
愛染 恋 編

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新・第21話:『仮面を脱いだ少女』【後編】『すっぴんの涙の懺悔配信。「俺たちも同罪だよ」と笑うファンとの本物の絆』

――ピツ、と小さな起動音が響き、買ってきたばかりのプライベートスマホの画面が白く明滅した。 




世界リアルタイム視聴者数第2位、配信名【れん】のアカウントから突如として開始された、予定外の生放送。通知を受け取った世界中の数十万人のリスナーたちが、驚愕と心配の声を上げながら、一瞬にして彼女のチャンネルへと雪崩れ込んできた。 




だが、画面に映し出された彼女の姿を見た瞬間、急速にスクロールしていたコメント欄が、水を打ったようにピタリと静まり返った。 


そこにいたのは、いつもの派手できらきらした今風のギャルメイクを施した、完璧な仮面の【れんたん】ではなかった。




 アイシャドウも、派手なリップも、すべてを洗い流した、少しだけ顔色の悪い、けれどどこまでも澄んだ瞳をした、ただの155センチの少女の、ありのままの「すっぴん」の素顔。 恋れんは、膝の上で新しいスマホを震える両手でぎゅっと握りしめ、カメラレンズの向こうにいるファン(みんな)を見つめ、大粒の涙をボロボロと溢れさせながら、絞り出すように声を震わせた。




「みんな……ごめんなさい……っ。れんね、みんなに、ずっと嘘をついてました……っ。人間の男の人に媚びて、勝手に狂って壊れていくのを利用して……みんなに『大好き』って思わせぶりなことを言いたのも……全部、みんなを騙して、利用して、れんの可愛いを世界に認めさせるための、ただの計算だったの……っ」




 恋れんは泣きながら、必死に自分の胸の内にある嘘のすべてを白状していった。


そして、自分のすっぴんの顔を両手で少しだけ隠すようにして、下を向き、深く気落ちしながら消え入りそうな声で呟いた。




「すっぴんの自分を見せて、ごめんね……っ。みんなが可愛いって言ってくれた、あのメイクをした私じゃなくてごめんなさい……。みんなが求めてた、理想の顔じゃなかった、かな……っ?」




 世界中に晒された、偽りのない自分の本当の姿。また「ブス」と全否定されるかもしれない。


そんな底知れない恐怖に恋れんが肩をすくめた、その瞬間だった。 新しく買ったスマホの画面を、過去のどんな配信よりも温かく、優しい「愛」の言葉たちが、猛烈な速度で埋め尽くしていった。




『嘘ついて悪いことしたかもしれないけど、さっきあんなに怖い思いしたんだもんな! 泣かないでれんたん!』


『モストの兄貴と話して、そうやって自分で気づいて改心したなら全然いいよ!』


『人間、誰しも人に言えないことの一つや二つは持ってるもんだって!』


『っていうか俺たちも、恋ちゃんの可愛いに釣られて見てたんだから、恋ちゃんと同罪だよwww』


『すっぴんでもめちゃくちゃ可愛いよ!!』


『むしろすっぴんの方が年相応な感じがして、すっごく可愛い!!』




流れてくる無数のコメントを、恋れんはスマホの画面をフリックしながら、一つ一つ、食い入るように見つめた。これまでは数字しか見ていなかったスマホの画面。けれど今、そこから響いてくるのは、自分の仮面ではなく、自分の「本当の心」を受け入れてくれた、世界中のファンたちの生身の温かい声(交流)だった。




「みんな……っ、本当に、本当にごめんなさい……っ! ありがとう……ありがとうぉぉおおおッ!!! うあああああああんっ!!」 




恋れんはスマホを胸に抱きしめ、今度は嬉しさと救われた安堵から、声を上げておいおいと大泣きした。嘘の仮面で世界を騙さなくても。


ヒロくんが大好きだと言ってくれた自分を、ありのままの自分のままで、画面の向こうのみんなはこんなにも愛し、肯定してくれる。




 彼女の脳内で暴走していたあの孤独の狂気が、ファンの温もりによって、優しく、穏やかに溶かされていく。これが、彼女がこれからの配信時代で、嘘の計算ではなく。


【本当の自分(激重な純愛)】だけで世界を魅了し、不動のリアルタイム視聴者数第2位の伝説へと上り詰めていくための、本当の再出発の瞬間だった。




◇ 




配信を終えた後。恋れんはもう一度、鏡の前に立っていた。彼女は、あのはち切れんばかりの派手なパンキッシュ系の地雷服をクローゼットの奥へと静かに仕舞い込んだ。




そして、新しく買い直したメイク道具を手に取る。彼女が施したのは、これまでのバチバチのギャルメイクではない。自分の素顔を優しく引き立てるような、どこまでも自然で透明感のある「ナチュラルメイク」だった。 


あの日の夕暮れ、スラム街の路地裏で、ヒロくんが初めて「桜の花みたいできれいだ。可愛いよ」


と、愛おしそうに褒めて撫でてくれた、あのすっぴんの時の自分に、いちばん近い、純粋なメイク。 




恋れんは、鏡に映る優しく微笑む自分のナチュラルな顔を見つめ、瞳の奥のピンクのハートマークを、今度はどこまでも穏やかな光で輝かせた。

「続きを読みたい!」と思ってくれたあなた!


その気持ち、ブックマークで私に届けてくれると嬉しいな♡


「面白かった!」

「続きが気になる!」


そう思ってくれたら、【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にしてね!


あなたの一票が、私の物語をもっともっと強くしてくれるの!


感想も大歓迎だよ!

みんなの言葉、ちゃんと私に届いてるからね♡


それじゃあ――


次の物語でも、また会おうね♪


「ねえ……私のこと、忘れないでね?」


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