2020年4月5日 オープンカーの日 看板争奪レース 美少女杯後編
2020年4月5日
アン さぁさぁ! 昨日から続いて「看板争奪レース 美少女杯」が開催中だよー!実況と解説はボクと西香ちゃんでーす♡
西香 今日はオープンカーの日ですからね。車の日が二連チャンなのでレースをやってる、という寸法ですの。馬鹿らしいと思わないくださいな
アン まだまだ引き続き白熱のレースの真っ最中ー! 先頭は留音ちゃん! 最初はバイクだったけど自分の足で走るのに切り替えて、もう車の日が関係なくなってるよー!
留音「ブゥぅうううううううん!」
西香 自分の口でエンジン音みたいなの出しても車で走っていることにはなりませんからね
アン 続いて箒にまたがるイリスちゃん! 安定した速さで留音ちゃんに食いついているよー!
イリス「(どうする……どう攻めるっ? 留音を止める方法は……!)」
西香 よくもまぁ口で「ぶぅーん」なんて言ってる人にああも真面目な顔を向けられますわね
アン そしてそのすぐ後ろに、本気で自転車を漕ぎ進めている聖美ちゃん! 顔が本気すぎるよ~!
聖美「(確認だけ確認だけ確認だけ揺れてるのか揺れてないのかそこだけでいいのちょっと見られればいいだけ前から見たい前から見たい)」
アン 聖美ちゃんは留音ちゃんが足で走りだしてからやたら早くなりました。ボクはちょっと心配です
西香 あの人もともと凡人枠だったのでは?
アン そして……その後ろをピタリとつけるのが衣玖ちゃんのハチロクです!
西香 さっきまで車をガードレールにガンガンぶつけて走ってましたけど、一応ついて入ってるんですのね
衣玖「こうして近くで見ているとまるで芸術ね、聖美のドリフトは……ほとんどカウンターを当てない全開の二輪ドリフト。あの子はあの自転車を限界領域で、まるで自分の手足のようにコントロールしている……私でもあそこまで自転車をコントロールできない」
西香 あの人ブツブツ喋りながら走ってるんですのよね、壁にガンガンあてながら。なんなんです?
アン 多分好きなアニメの気分に浸ってるんだと思う……それはそれとして、観客席のあの子も見守る大接戦! 一体どうなっていくんでしょうか!!
イリス「(くっ、たしかに早いとは思っていたけど、留音! まさかバイクよりも自分の足で走るほうが早いとはね!)」
留音「ブゥぅううううん!!(迫真)」
西香 あの方、留音さんね。常識的に思われることがあるんですけど、たまにああやって自ら壊していきますわよね。後で恥ずかしくならないのかしら
アン 少なくてもボクには真似できません!
イリス「……そうだわ! 足で走っているなら……"転倒術式展開"!」
アン おーっとぉ! 留音ちゃんの前方に何か黄色い物が!
留音「何っ!? うわぁあああああ!」
アン 留音ちゃん、黄色い何かを踏んですってんころりーんとぉっ! 上空高くまで打ち上げられたぁー!
西香 いやそうはなりませんわよ
イリス「やった! 真上に飛んでる間にあたしは前へ行かせてもらうわっ!」
アン ここでイリスちゃんが最短距離を飛んでいくー! 今回のレースはルール無用! ロックな戦いが繰り広げられます!
聖美「(今だ!! 前に出て留音ちゃんが走っているところを動画で撮る!! 前から!! お胸を!!!!!)」
西香 これはまずいですわね。ミニーズのワンツーフィニッシュがありそうですわ。ほら留音さん! メンツがつぶれますでしょう! がんばりなさいなー!
アン と思ったら聖美ちゃん、止まって後ろを向いてカメラを構えています。聖美ちゃん……
聖美「(さぁいつでも降りてきて!!)」
留音「くっ、まさかイリスのやつ、バナナの皮を召喚する魔法まで覚えてるとは大誤算だったぜ……! しかし!」
アン おーっと! ここで留音ちゃん、空中で体勢をととのえて?!
留音「超最強波ー!!!(足から出すモード)」
アン すごいです! 留音ちゃん、足から超最強波を出し、それを推進力にしてまるでジェット機のように飛んでいきます!
西香 あーぁ。あれね、知ってますか? パクリですわよパクリ。かつてかめはめの方も同じことやってるんですの。パクリですわ
聖美「そんなーーー!!!」
アン 聖美ちゃんの遥か前方に向かって飛んでいく留音ちゃん! 聖美ちゃんが叫んでます……あ、膝をついて……諦めたみたいです……自転車だもんね。よく頑張ったと思うよ。そして聖美ちゃんを衣玖ちゃんのハチロクが抜いていきました!
衣玖「お前は速かったよ。また会おう」
西香 ぶれませんわね、衣玖さん……あまり見ていたくないのですが
アン とは言え、カーブが減ったコースでわりかし追い上げていますよ、衣玖ちゃん!
留音「(衣玖も来たか……!)」
イリス「(三つ巴の頂上決戦!)」
衣玖「オレのハチロクが行けると教えてくれている……!」
アン さぁ、留音ちゃんが着地し、再び自走へと切り替わりました。もうそろそろゴールが見えてきています!!
西香 やっと終わりますか。わたくしそろそろ飽きてきました。数名見苦しくて……全員でしたわね
衣玖「二つのRが重なってる複合コーナーだ……このコーナを立ち上がって、頭とった方が勝つ……!」
西香 何度もいいますけど、衣玖さんのセリフなんなんですの?
アン とりあえずRだかコーナーだかは無いね……もう最後までストレートだから……
留音「バゥうううううん!! バフンバッン! バゥううううん!!」
西香 なんか留音さん、さっきとエンジン音変わりましたけど
アン 多分エンジン替えたんじゃないかな?(適当)
イリス「(あ、あれは!! 留音! 走法をスキップに切り替えている! これじゃああたしの転倒術式が狙いうちできない……ッ、ヤツも進化している……!)」
西香 イリスさん、シリアス回以来なんじゃないんですの? あんな真面目な顔してるの。
アン うん……とっても一生懸命になる子だから……
西香 ……ん? あらちょっと失礼。真凛さんから電話がかかってきましたわ
アン あ、うん。どうぞ
西香 もしもし真凛さん? ……え? 途中参加? まぁなんでもありだそうなので……はぁ。でももうゴール間近で……は? ……切れましたわ
アン なんて言ってたのー?
西香 真凛さん、特注のマシンで参加するって。でも一体……ってなんですのあれぇ!
アン う、うわー! 上空に隕石がぁー!
真凛「みなさーん☆ 私の四輪駆動(隕石車体x隕石車輪4つ)のオープンカーですよぉ~ミ☆」
アン ま、真凛ちゃんの特注マシン、隕石だー!
西香 オープンカーっていうか、窓から扉から装甲的な物が一つもありませんけど
真凛「むき出しの隕石ことシューティングスター号ですぅ~! このままゴールしちゃうぞぉ~!^^v」
西香 やめなさいおばかー!
アン そのままゴールにまっしぐ……
どごぉぉぉーん。
真凛が隕石でゴールした瞬間、地球は破壊されゴールは粉々に吹き飛んだ。優勝は真凛だが、それを確認したものは誰もいなかった。
地球は崩壊したのだ。




