私の名前はマリア?
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「ねぇねぇ! あなた、異世界から来たんでしょう!? ここはね! アランフェス王国のはずれにあるトドリファって言う村なの! この世界はね! 10年に一度異世界から人が来るのよ!! だから、気にしないで!! あなたのその髪と目の色は、この世界ではある一族にしか生まれないの! しかも、その両方の色を持ってるのは、その一族でも本当に血が純潔じゃないと生まれないらしいのよ!! だから、あなた異世界から来たのよね! えぇ、絶対異世界から来たのよ!! たとえ違ってもそうなの!!」
あの? 勝手に私が異世界から来たって決め付けないでもらえます?
アランフェス王国ですか。私、ずいぶんと遠いところに着いたのね。
はい、皆さん、もうお分かりですよね。私、異世界トリップなんてしていません。
あ~あ、私のささやかな希望が無になったわ。私は、その珍しいぃぃ、一族のものですよー。
そもそも、言語が伝わっていること自体おかしいじゃない。たまたま、言語が同じところからやってきたとでも? はっ! そんな確率0.000001%以下じゃないかしら?
今、きっと、その一族のものが一人いなくなったって騒いでいるはずよ? もう少し、世間にも目を向けてはいかがかしら?
と、言っても多分外部には漏れてないだろうけど。でも、さすがにこの容姿だからその一族のものだって気づくと思ったのに。
まさか、異世界人だと思われるなんて、ビックリね。
ですけれど、そうね。私のことは気付かれてはいないのね? それは、良かったわ。私をその一族に連れて行かれる心配はしなくてもいいみたい。
私は、ある理由からその一族から抜けてきたの。当事者以外から見たら割りとどうでもいいことらしいのだけど。私にとっては、一・大・事!!
とにかく、今はこの少女の勘違いはこのままにしておこうと思うの。
だって、連れ戻されたくないもの。
私は否定も肯定もしていないから、嘘はついていないでしょ?
「カタリナ様、そんなに勢いよく言われても混乱されるだけですよ。まずは、自己紹介をされてはいかがですか」
これまた、全うなことを少年が言った。
あなた、冷静ですねー。そこの少女とは正反対ではないかしら。
しかも無表情。なんか、何考えているのかわからなくて怖いんですけどー。
しかし自己紹介。素直に言ったら、私のことばれるわね。
「それもそうね。私はこのトドリファを収めているフェイドン公爵家の娘、カタリナ・フェイドンよ。よろしくね!!」
「私は、ジェイドというものです」
「あ、これはこれは、御丁寧にどうも。マリアです」
ごめんよ、マリア! とっさに偽名が浮かばなかった!! なんか、名前の雰囲気似てるねーって話していたから、つい出てきちゃったんだよー。
「マリア……ですか?」
あの、どうかしました? ジェイドさん。何か疑わしそうな目で私を見ているようですけど。
「マリア、マリアね? わかったわ。 では、いきましょう?」
「え? あのどちらに?」
「私のお父様よ。マリアが起きたんだもの。挨拶しないとダメでしょう?」
お父様……カタリナ様のお父様って言うと、公爵様ですよね?
うわぁぁあああ!! ばれるぅぅぅううう!!!!




