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ネコで異世界を生きる  作者: 光晴さん


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第13話 決戦前の冒険者ギルド




図書館では夢中になって本を読んでいると、館内に閉じ込められました。


そこで俺は今、図書館内で魔法の実践中である。

それは『空間部屋』という魔法なのだが、この魔法、かなり細かく指定しないと

発動しないと本に注意書きがあった。


しかし、異世界の間取りに詳しくない俺は日本で暮らしていた部屋を思い出し

イメージを固めている。

いい思い出はなかったが、悪い思い出もなかったのでこれでいいかと決めた。


う~ん……あそこはこうで……ここはああなっていて……良し!イメージ完了!


【無限部屋創造】


うおお! 体から何かが大量に吸い取られている!

……びっくりした、ステータスを見たら魔力が8割吸い取られた。

これも注意書きで、記入していてほしかった…


えっと、どうやって部屋に入れば……無限収納と同じで良いのか。

俺は、部屋に入るイメージで歩くとそのまま『無限部屋』の中に入れた。



ここは玄関だが、日本で住んでいた部屋そのままだ。

玄関から廊下を歩いてすぐに、右と左に部屋があり、そのまま廊下を進み

大きなリビング兼キッチン。


窓はあるけど、開けることはできないんだな…

部屋の空気はどうなっているんだ?苦しくなることはないようだが…

本にも、詳しくは載ってないが追々確かめておこう。


キッチンは名前だけだな。

調理道具とかはないし、コンロとかもない。

う~ん、魔道具製作の本も読みこんでおかないといけないか…


これは、読まないといけないことや実験しないといけないことをメモしておくか。

しばらくはこの『無限部屋』を拠点にして、活動しないといけないな…


この部屋で図書館の本を読んで、

いろいろ作ったりしたいから材料も仕入れないとな。

森にも材料調達のために通わないといけないし、これから楽しくなりそうだ。





2日後、冒険者ギルド前はあまり人がいなかった。

…おかしいな、死霊軍団と戦うとか言っていたはずだけど。

俺はその辺りを、キョロキョロしているとギルド内から声が聞こえる。


中で何かしているのか?

俺は興味本位で、ギルド内へ入っていく。

「うるせぇ!!」


っ! びっくりした~

いきなり大声を出したら、驚くでしょう!

よく見たら、ギルド長の女性と冒険者がもめているな…


「コルベル、今君に町を出られたらランクAの冒険者がいなくなるじゃないか!」

「『ドラゴン親子』がいるだろ!」

「彼らは、今遠距離依頼で王都に行っている」


コルベルって冒険者が、顔をしかめた。

「なんで、こんな時に王都なんかに……とにかく、俺たちは町を離れる!」

「待て、ランクB、ランクCもそれほど集まっていない。

今君たちが町を離れると、町の防衛ができなくなる……考えなおせ」


「ふざけるな!それもこれも、あんたが教会の協力を断ったからだろうが!」

「しかし、寄付で金貨1000枚は了承できん!」

あ~、教会が死霊軍団と戦うために寄付を要求したって言ってたな…


金貨1000枚は確かに、足元見過ぎだな!

「だが、教会関係者無しでどうやって相手するんだよ!

ゾンビや骸骨、さらにネクロマンサー相手に対策なしで戦えるか!」


「そのために魔術師ギルドにも要請してある、何とかなるはずだ」

「何ともならねえよ!

大体、あの腰抜け魔術師ギルドの連中に何ができるってんだ?」


「火魔法や炎魔法で燃やせるだろう?」

「…あんた、本気で言ってんのか?

死霊相手に普通の火や炎が通じるか!通じるのは蒼炎でないといけないだろうが!」


「!! しまった、忘れていた……」

ギルド長の女性が、頭を抱えたぞ?

でも『蒼炎』ってなんだったっけ?



「おいおい、本当に忘れていたのかよ……

死霊を燃やして退治するには、普通の炎じゃ温度が足りねえ。

だから普通より温度の高い青い炎じゃないと燃やして退治することができない…」


「…本当に私はどうかしている、こんなことを忘れていたとは……」

ギルド長の女性が、椅子に座り込み落ち込んでいる…

「…ギルド長、あの腰抜け魔術師ギルドの連中で『蒼炎』を使えるのなんて

宮廷魔導士でもごく一部、だとすればこの町の魔術師じゃあ…」


「言うな……

グラー、すぐに町に避難命令を出せ!! 住民だけでも避難させる!」

「ギルド長、今から避難しても…」


その時、ギルドに冒険者が1人飛び込んできた!

「伝令!『死霊軍団は今日の夕方ぐらいに町へ到着する模様。

至急、戦闘準備をされたし!』です」


「…遅かったか」

「いえ、住民の避難だけなら間に合うはずです!

諦めずに、避難させましょう。すぐにギルドの職員を使って避難させます!」

副ギルド長のグラーさんは、すぐにギルド職員のもとに走っていった。


「コルベル、すまないが……」

「わかったよ、避難を手伝うよ!

ここで手伝わなかったら、どこかの極悪非道な奴と同じになっちまう」


「…領主のことはもうあきらめろ、貴族なんてそんな生き物だ」

「昨日、逃げたんだろう?」

「ああ、本当は2日前の今日のことを知らせた時に逃げるつもりだったらしい」


「なんで1日延びたんだ?」

「どうも末娘が、町へ行って迷子になったらしくてな探していて延びたそうだ」

「…身内は救うのに、他人は見殺しかよ……」


「貴族とはそんなものだ…」

この間の迷子の女の子は領主の末娘か!

でも、あの子に罪はない。



それにしても、戦力が皆無でこの町どうなるんだろう…

あの光魔法を使ってみるかな…







ここまで読んでくれてありがとう。


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