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ネコで異世界を生きる  作者: 光晴さん


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第11話 面倒なことは連続する




「ニャウ~」

俺は今、頭を抱えて猛反省中だ。

靴を忘れていたとは…


気づいたのは、服を購入するとき後は支払いだけって時に

店員さんに『靴はどんなものにしますか?』と優しく声をかけられた。

そこで、初めて俺は靴を履いてなかったことに気づいたのだ。


俺は、顔を真っ赤にするほど恥ずかしかった。

店員さんは笑顔で対応してくれたが、もしかしてギルドのお姉さんは

俺が靴を履いてなかったから、いじめられているのかと聞いてきたのか?



一応、服と靴は購入できたがこれは反省して二度とやらないぞ!


今日は、ギルドに本を返しに行かないといけない。

ただ、人化は使わないで本来のネコの姿で誰にも見つからないように行くつもりだ。

ではさっそくギルドに行くとしよう。




ギルドへ行く途中の屋台を回りながら、ギルドにつくと

いつもと違う雰囲気に首を傾ける。

う~ん、こんなに冒険者がギルドに集まっているのはめずらしいな。


入り口から忍び足で入り、いつもの食堂の椅子の下へ潜り込む。

そして、辺りを見渡し冒険者たちが集められたことに不満を言うものや

不安を口にするものなど、いろいろだな。


とりあえず、ギルドから話はまだないようなので先に本を返すことに。

2階の資料室に行きいつものように入ると、今日も人はいなかった。

しかも、今日は扉横で寝ている人もいなかった。


……とりあえず、ラッキーと思い本を返すことに。

次に借りたいものを物色するが、いいものはなかった。

ここより詳しい魔法の書や、職業別にそろえた本などがどこかにないものか…


そう言えば、今日屋台を巡っているときに『図書館に人が来ないものか』と

愚痴を店主に漏らしていた人がいたな…


よし、あとで図書館に行ってみよう。

資料室を出た俺は、誰にも見つからないように1階の食堂の椅子の下に戻る。

椅子の下に潜ると、ギルドからの話は始まっていた。


冒険者たちは、みんな真剣な表情をしている。

何かあったのかな?

「いいか!もう一度言うぞ!


南の湿原からくるゾンビの群れをギルドが確認した。

昨日一部の冒険者から報告があり、ギルド側は斥候を出してゾンビを確認した。

群れの中には、骸骨が混ざっていたそうだ。


今、教会へ協力を要請している!

斥候の話では、2日後にこの町に到達する見込みだそうだ。

それまでに、装備を整えて南門に明日集まるように。


戦うことができないものにも仕事はある!必ず集まるように!では解散!!」


解散の言葉と同時に、冒険者たちはギルドを出て行った。

どうやら緊急依頼とやらが出たようだな…

ふむ、ギルドに関する本を読んでいてよかったぜ。


さて、俺はギルドを出て町の図書館へ向かうとしよう。

と思ったら、俺が潜り込んでいる椅子に誰か座ってきた。

「ギルド長、教会の人たちは協力してくれるでしょうか?」


「わからん、あいつらここぞとばかりに寄付を要求してきやがって!」

おお、冒険者ギルドのギルド長は女性なのか…

「しかし、今回の相手はゾンビに骸骨…やはり教会の協力は…」


「わかっている!魔術師ギルドにも要請しているし大丈夫だろう」

ギルド長、テーブルを叩かないで。音が響くのです~

「ゾンビに骸骨、これはあの存在を確認しないといけませんね…」


「『ネクロマンサー』か。奴が後ろにいるとなると面倒なことになりそうだな…」

「それもありますが、何が『ネクロマンサー』になったかも…」

ギルド長の女性は、ため息を吐きながら


「そのあたりも調べてもらうか…

町の近くまでくれば領主も動かざるをえないだろう…」

「まさか、ギルド長。領主を動かすために町近くで討伐しようとしたのですか?」


「そうでもしなければ、あの貴族は動かん!

奴らは自分たちのことしか考えんからな、こうでもしなければ本気になるまい」

「ギルド長……」


何かギルド長も苦労しているんだな…

俺はギルド長の愚痴が続く中、ギルドを後にした。




町の中もいろいろと騒がしくなってた。

図書館を探しながらさまよい歩いていると、3台ほどのいつも見ている馬車より

大きなものが通っていく。


塀の上から見ていてその馬車が入っていった場所は、ある商会の裏手だった。

馬車が泊まり、中から出てきたのは首輪を撒いた人たちだ。

あれが資料室の本に載っていた、奴隷の人たちか…


そう言えば、奴隷にはいくつか別れるって書いてあったな。

職業奴隷、戦闘奴隷、性奴隷、犯罪奴隷、終身奴隷だったか…

犯罪奴隷と就寝奴隷以外は、自分を買い戻して奴隷から解放されることがあると


そんなことを書いてあったけど……

商会の中に連れて行かれる奴隷を眺めると、すべてをあきらめたような感じだ。

…俺は何もできないなこれには。



重い空気になりながらも、図書館を探してさらに町を歩いていく。

すると、女の子が一人座っているのが見えた。

大体6歳ぐらいかな?来ているものもこの間服屋で見たものより上等だ。


俺は周りを確認するが、誰もいない。

迷子か?そう思うと、恐る恐る近づいてみる…

女の子の隣に座ってみるが反応がない。

女の子を見てみると、ぼ~としているようだ。


「ニャ~」

俺が鳴いてみて、初めて俺の存在に気づいたように驚く。

そして、女の子が俺に抱き着く。


…しまった! これは最後まで面倒を見ないといけないパターンか!

泣くのを一生懸命我慢しながら、俺を抱きしめている。

はぁ~、乗り掛かった舟だ、諦めてこの子の親を探すか……








ここまで読んでくれてありがとう。


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