舞衣華の過去
翌日
「オース」
「はよ〜」
「ふぁ〜」
「おう」
4人が教室に入って挨拶し合うが1人の挨拶だけは聞こえなかった
「「「「………。」」」」
4人はいつも もう1人が居る場所を見るがそこに誰も居なかった
「舞衣ちゃんもう来うへんつもりやろうか?」
「さすがにそれはねぇ〜だろ」
「怪我してたからね」
「………」
4人がそんな事を話して居たら先生が教室に入って来た
「お前ら席につけ〜えっと奈々実が風邪で休みだそうだ くれぐれも風邪には気をつけろよ〜以上だ 授業始めるぞ〜」
「「「「………。」」」」
「風邪やったんか」
「馬鹿は黙ってろ」
「冗談やて 本気にせんといてーや」
「話し聞けずだね どうする 大」
「聞きに行くまでだ」
「どうやってだ?」
「せやせや 本人居らんのに」
「俺達 奈々ちゃんの連絡先まだ知らないし」
ガタ
「「「⁉︎」」」
突然永橋が席を立ち先生の方へと歩き出した
「! どうした永橋」
「奈々実の見舞いに行くから奈々実の家を教えてくれ」
「なるほどその手があったか」
「あーいいぞ」
「先公もあっさりしてんな〜」
「奈々実の風邪を貰わん様にな〜」
「ちゅーか 心配そっちなん?」
先生は永橋に住所がメモしてある紙を渡した
「行くぞ」
「「「了解」だ」や」
ガタガタ ガラ ピシャ
永橋達はさっそく奈々実の家に向かうのだった
「あれ?授業は? しまったサボリの口実だったか 永橋鋭い奴め とりあえず続けるぞ〜」
舞衣華はというと
“はぁ〜学校休むの久しぶりかも 怪我してってのもあるけどあいつらに今は会いたくない”
「あいつら何を思ったかな?」
“私 また転校になんのかな?”
私はソファーに凭れて(もたれて)考え出して居た 密かに傷が痛むのを感じながら
「……痛いな……」
※悠大ストーリー
俺達は先公から貰った住所を見ながら歩いて居た
“1度あいつと一緒に帰ってるから途中まではいいが問題はその先だ”
「確かここで別れたよな?」
「そうだね」
「せやったら直ぐやな こっから近いんやろ?」
「いや 違うみたいだ」
「「「え⁉︎」」」
3人は驚いた顔をして居た
“無理もないか確か前に『近くだし』とか言ってたからな”
「まだ先らしい」
俺は3人に言った
「舞衣華の奴 嘘かよ っちんじゃ行くしかねぇーよな」
「奈々ちゃんから話し聞かないとだし」
「やな 嘘の理由もついでに聞いたらええやん」
俺達はしばらく歩いて ようやく一軒を見つけた
「ここだ」
「ちゃんと表札に『奈々実』って書いてあるし その住所は間違いじゃないみたいにだね」
「一軒家なんやな」
「じゃ押すぞ」
仲馬インターホンを押す
ピーンポーン ピンポ ピンポ ピンポ ピーンポーン
“押し過ぎな気が…”
ガチャ
「「「「あ!」」」」
「………」
パタン
何もやる気になれず私はずっとソファーに座って居たそんな時にチャイムが鳴った
“宅配かな?なら出る気ない”
でも…
ピンポ ピンポ ピンポ ピーンポーン
“っちしつこいな!何回鳴らすの!”
私は面倒だけど玄関に向かった
“これでセールスだったら殴ってやろうか!”
ガチャ
「「「「あ!」」」」
「………」
私の思考回路が一瞬停止した そして私はまるで何もなかったかの様にドア閉めた
パタン
“何であいつらが居るの⁉︎どうやって知って⁇ってか今日は会いたくないって”
現在私はプチ混乱中だった でもそんな事御構い(おかまい)無しで
ピンポ ピンポ ピンポ ピンポ
“野郎〜1度ならず2度までも!”
ガチャ バシ!
「痛って!」
私は佐原の頭を叩いた
「うっさい!何回押せば気がすむの!」
「奈々実 俺達はお前の話を聞きに来た」
「………」
「またチャイム押すぞ」
バシ!
私はまた佐原の頭を叩いた
「痛って!まだやってねーだろ!」
「はぁ〜近所迷惑だから中に入って」
私は扉を開けて中を指差した
「「「「⁉︎」」」」
「邪魔する」
「お邪魔します」
「入るぞ」
「おおきに舞衣ちゃん」
それぞれが言いながら中に入る
“今 まさに『邪魔するなら帰って』って言いたいとこだ”
しかし自分から中に招き入れたので仕方なく4人をリビングに通した
「そこのソファーに」
私はソファーを指差して言った
「え?ここに座ってええの?」
「嫌なら床に座れば!」
「あ〜 えっと〜 ほんなら遠慮なく…」
ドン ガチャガチャ
私が用意して持って来たティーセットを机の上にちょっと乱暴に置いた
「えっと〜 奈々ちゃん これは?」
「セルフサービスだけど」
「あ…うん…ありがとう」
「おい 舞衣華何キレてんだよ」
「誰のせいだと思ってるの!」
「え?俺?」
「あん・た・ら・に!」
4人をそれぞれ指差して言う
「……奈々実怪我の方は…」
永橋が明らかに話をズラス様に聞いて来た 私はドカとソファーに座る
「ご覧の通りだけど」
“顔に湿布 腕に包帯 これを見て大丈夫かどうか分かるでしょ”
「「「「………。」」」」
4人が無言になる
「ねぇ 何であんたらがこの家を知ってんの?」
今度は私から4人に質問した
「俺が先公に聞いてこれを貰った」
永橋は住所が書いてあるメモを私に見せる
“先生〜!人のプライベートですよ〜!簡単に教えないで下さ〜い‼︎アホですか”
「それでわざわざ?」
私は心の中でツッコミをしながら冷静に言う
「あぁ」
「俺達も色々聞きたくて」
「つうか今までの全部説明してくれよ」
「舞衣ちゃん単刀直入で聞くで あいつら誰や」
“本当に単刀直入だし…”
「昔の知り合い 以上」
「な!テメーそれで片付ける気か!」
「アホな!『知り合い』ちゅーレベルやなかったで!」
2人はいきなり立ち上がって叫ぶ
「まぁまぁ落ち着いて」
前田が2人を落ち着かせて座らせる
「本当は?」
「あ〜面倒くさ…」
“もう何なのこいつら 何で私の話しを聞こうとしてるの?何で私の事引かないの?本当に何で…」
「それからお前は昨日 俺達に『関係ない』って言ってたがそうでもないんだ」
「? どゆう事?」
「俺達さ学校の帰りとかよくあいつらに絡まれたんだよね」
「そうそう その度に『奈々実の知り合いだな』とか『お前らだな』とか」
「ホンマに大変やったで」
「それでか あいつ本当クズ」
「「「「⁇」」」」
「馬鹿共が私に1つの映像を見せて来たの それがあんた達があいつらにやれてるとこだった でもそれはあいつらが作った合成だったけどね」
「は!お前馬鹿じゃねぇーの そんな映像で行くとか 俺達があいつらにやられるわけねぇーだろ」
“この野郎〜”
「じゃーあんたは行かない自信があんの?あいつらに『奈々実を拉致した』って聞いたら!」
「う……っち」
“ほ〜らみろお前らの行動はお見通しだ ボケ”
「確かにそんな事聞いたら付いて行くだろうね」
「昨日かて『舞衣ちゃんが危ない』って事で行ったんやし」
“こっちだって来た事に吃驚だって”
「まぁ そんな心配は無用だったがな」
「当然 そもそもあいつら弱いし」
「良く言うぜ 苦戦してたくせに」
「あの場が暑くなければそんな事ない」
「それや!」
「「「「???」」」」
急に茨が私に指差しながら大声で言う
「俺らな あいつらがめっちゃ暑い日にしたんは『気分や』って思ってたんやけど 違ごうたんやな」
「それ思ってたの家電だけだし…」
“わざわざ気分で『暑い日』にしないだろ”
「体力 減らす為やなんて思わへんかったわ」
“こいつあいつらと同類の馬鹿だ”
「それより奈々ちゃんは何でそんなに喧嘩が強いの?」
「別に最初から喧嘩が出来たわけじゃないけど 元ヤンキーだから?だったから強いだけ」
「「「「え⁉︎」」」」
「別になりたくてなった訳じゃないし」
「聞かせてくれ」
「はぁ〜昔の話しすると長くなるけど?」
「構わない(かまわない)」
「私の家は3人家族だからかな私がまだ小学生の頃仲良し3人家族だと思って居た」
いつも笑い合って楽しかったと思って居たのは私だけだった
ある日私は聞かなければ良かった事を聞いてしまった
両親が私を寝かしつけるまぁ ここまでは普通だけどこの後私はふと目が覚めてしまい両親の話し声が聞こえたので話し声が聞こえる方に耳を傾けた
『旅行に行くならここも良いわね』
『こっちも良いんじゃないか?』
2人であっちこっちを『良いんじゃないか』とか『行きたいわね』とかを言って居た
その時は『3人で旅行に行く計画をこっそりやってるのだな〜』と思ったけどなかなか旅行に連れて行ってくれなかった
“旅行いつ行くのかな?春休みかな 夏休みかな 冬休みかなそれともクリスマス 正月楽しみだな〜”
学校の帰り道にそんな事を思って家に帰る時が何度もあっただけど2人共私に旅行の話すらしないし準備もして居る素振りもなかったそしてそのまま小学校を卒業して中学生になった私は
“あ〜あの時の2人の会話はただの『行きたい』と言う願望だったんだ〜”
と思うようになった 一学期までは二学期の始めに要約言われたのは…
『舞衣ちゃんはもう中学生だし大丈夫よね』
『何が?』
『実は父さん達は旅行好きなんだよ』
『へぇ〜そうだったんだ知らなかった』
『私達はねお互いが旅行好きだから結婚したのよ〜♪』
“初めて結婚した理由を聞いた”
『それで舞衣華 俺達明日から旅行に行って来るから留守番を宜しくな』
“え?今何て言った?”
『………は?』
私はあまりの突然の事で間抜けな顔になった
『だ・か・らお母さん達2人で明日から旅行に行くのよ』
『私は?』
『いや〜だ〜舞衣ちゃんったら何言ってるの〜舞衣ちゃんには学校があるでしょう♪』
『父さん達はいつ帰って来るか分からないから舞衣華は留守番だ』
『私が休みの日じゃダメなの?』
『今までは舞衣華がまだ小学生だったから中々旅行に行く事が出来なかったんだよ』
『答えになってないし だから何で私はダメな訳?』
『旅行好きの私達はね我慢が出来なかったから『舞衣ちゃんが中学生になったら行こうか』って話してたの』
“まるで私が邪魔だったみたいになってるし”
『舞衣華には学校もあるし友達だって居るだろ?だから何泊もさせられないんだ』
“何それ そもそも友達なんて居ないし”
『そんなに何泊もする訳?』
2人は迷いなく
『『もちろん!』』
ハモって言う
“ハモって言うなよ”
『安心しなさい生活費はちゃんと振り込むしたまには帰って来るから♪』
“当たり前でしょ 私まだ中学生なんだから”
『気が向いたらお土産買って来るから』
“『気が向いたら』ね〜…”
『別にいらない』
『あらそうなの?』
私はお母さんのそんな言葉を聞きながら自分の部屋に戻った
翌日
両親は私が起きて来る前に旅行に行ったらしく家の中には誰1人も居なかった
“どんだけ旅行に行きたかったんだ”
『せめて『行ってらしゃい』ぐらい言わせてくれてもいいのにそれさえも言わせてくれないのか』
“なんか無性にイライラして来たな”
私はイライラしながら学校に行った そこで丁度学校に不良達が居たから私はこのイライラを不良達にぶつけようと思った もちろん負ける前提で 勝ち負けよりもただぶつけたかっただけたら しかも相手は男4人とても素人が勝てるなんて到底思って居なかった だが…
ドカ バキ ドス ドカ
“あれ?勝っちゃったよ”
私は不良達4人を簡単に倒してしまった そしてある事を思った
“このまま喧嘩したら親呼び出しになるかも”
そんな子供みたいな事を思いって言っても中学生なんてまだ子供だけど それで喧嘩を始めた
私の学校だけで終わらず他校の不良にも喧嘩を仕掛けた そしたら当然親呼び出しになったが肝心の両親は旅行に行ってて不在それも何回も
だから親呼び出しは私だけなくなった それでも私はそのまま喧嘩を続けた
人間の急所は一様本を読んで場所を覚えたから毎日何度も何回も喧嘩しては勝ち続けた そしていつのまにか私は一年の二学期には最強のヤンキーとして出来上がって居た
たまに両親が帰って来る時はタイミング良く私が怪我してない時かもしくは怪我が治った時に帰って来るから私が喧嘩してる事はバレなかったし言わなかった 両親だって帰って来たと思ったらまた直ぐに旅行に行っての繰り返しだった
私は友達が居なかったから いや面倒て作らなかった だからいつも一匹狼みたいに1人で居た
何でか分かんないけど真面目に学校行って喧嘩してない時は授業にもちゃんと出た
しまいには小遣い稼ぎに年齢を偽ってバイトもして居た まぁ流石にバイト先にまで喧嘩しに来ないか不安だったけど不思議と三年間誰1人として会わずに続けれた
三年生になっても喧嘩を売られたら買い 馬鹿やってる奴を見つけては挑発して喧嘩をして居た
そんなある時大きな喧嘩があったって言っても売られた喧嘩を買ったまでだけど
私の学校の奴らとF中の奴らが私をボコボコにする為に協力して集まった
『今日で奈々実は終わりだー!』
“勝ってに終わらせんな!”
『人を舐めるんじゃねーぞ!テメーらかかって来いよ‼︎』
『『『『ウォーーー‼︎』』』』
そして数分後には自分自身も結構ボロボロになったがこの大きな喧嘩も当然勝利した
その日私が家に帰ると…
ガチャ
『お帰………どうしたの⁉︎』
私が玄関を開けたらたまたま両親が帰って来て居て鉢合わせた
“あぁ〜ついにバレたか”
『別に何でもない』
私はどうでもいいって感じで答えた取り敢えず痛いし疲れたしで
“今更喧嘩の事なんて言うつもりないし”
『その傷は喧嘩か?』
お父さんが聞いて来たけど私は…
『…………。』
無言で通り過ぎ様としたらお母さんからビックリ発言が飛んで来た
『な〜んだ喧嘩の傷だったのね♪手当てしてあげるからいらっしゃい』
“え?なんか軽い”
『………。』
余りにも軽いから私は口に出さずに拍子抜けになりながらもリビングに向かいお母さんに手当てをしてもらう してもらって居る時にお父さんがまた聞く
『舞衣華 イジメじゃないんだな?』
『………』
“別に関係ないでしょ”
私が答えずに居たらお母さんが…
『あら イジメだったんなら自分でやりなさい』
なんて言い出した
“何それ⁉︎どう違うの?まぁ別に1人でやるの慣れて居るからいいけど”
『2人には関係ない事だから』
そう言いながら自分で手当てをやろうとすると
『もしイジメなら父さん達はそいつを許さないからだ』
とお父さんが言う
“意味分からん”
『で どっちなの?それによって手当てするしないが決まるんだけど?』
とお母さんが言う
“尚更意味が分からん どっちでも良くない?喧嘩とイジメどう関係してるの?”
私は両親2人に終始心の中でツッコミしながら答えた
『何でそんなにこだわる訳?2人にとってはどうでもいい事でしょ!』
『そうでもないのよ 舞衣ちゃんがイジメられてるなら何でイジメるのか聞き出さないと』
お母さんの最後の言葉『聞き出さないと』って言った瞬間怒りが含まれてる気がした
『例え舞衣華がイジメた奴の事を黙って居ても探し出すまでだ』
お父さんも同様に『探し出すまでだ』って言った瞬間怒りが含まれてる気がした
“あの〜2人共なんか怖い雰囲気なんですけど……別にいいはずなのに答えないといけない感じなんですけど”
私は2人から黒いオーラを感じたから渋々と答えた
『……喧嘩』
『『な〜んだ』』
2人は安心したと感じでハモって言う
『じゃ手当てしてあげる♪貸して』
自分でやろうとしたらまたお母さんが手当てしてくれるみたいでガーゼを取られた 私はただ呆然とするしかなかった
『舞衣華暴れたい時に暴れなさい』
“更にビックリ発言⁉︎”
『そうよ喧嘩して怪我するなんてこれも立派な青春ね♪好きなさい』
『え⁉︎』
“良いのか⁉︎ この2人何でそんなに無関心なの?私が今までやってた事って……阿呆らしい”
そしてなんだか2人は楽しそうだった
『何でそんなに楽しそうなの?』
『別に 自由に過ごしてて良いじゃないか』
“喧嘩して暴れる事が自由?”
『言ったでしょ『青春ね』って青春を楽しみなさいよ』
“阿呆の喧嘩をしてるのが『青春』なのか?”
ボソ『本当になんなのこの人達』
『また明日から旅行に行って来るから』
『留守番よろしくね』
『はいはい』
もう聞き飽きたかの様に適当に答える
そして次の日
私は相手を挑発するのを辞めた 喧嘩事態はなかなかそう簡単には辞めさせくれなかった だから相手からかかって来たら買って居た
“高校に入ったらこいつらの居ない所にしよ”
私は喧嘩しながらそんな事を考えた それから喧嘩を買いながら受験勉強した
そして私はあいつらの居ない高校に入った
“ここならあいつらが居ない これからは友達を作って色々楽しもう”
そう思って決めていた そして私に始めての友達が出来た 柄にも無く少し喜んでる自分が居た
まさか見た目で騙されるとはこの時の私は何も思ってなかった
『舞衣華ちゃんと友達なれて何だか嬉しいな〜♪』
“なんか良い子に見える”
『ありがとう 私も嬉しいよ』
“私が言うと気持ち悪いな…”
『舞衣華ちゃんって何処中?』
『え⁉︎』
“聞いて欲しくないとこ聞いて来たな〜”
ちょっと言いづらいから先に彼女から聞く事にした
『そっちは?中学校何処だった?』
『私はS中だよ』
“めっちゃ頭が良い所だよね?で有名じゃん そこ…”
『そこ頭良い所じゃん 凄いね』
『そんな事ないよ普通 普通』
“全然普通じゃないから 何故そんな人がこの学校に居るんだろ…”
『そうなんだ私はC中』
“本当はE中だけど隠しとこ”
今思えば向こうも私と同じで嘘付いて居たんだと思う凄く有名な学校から平凡な学校に来るはずがなかったのだからそんな事知らずに私はまんまと騙された
『へぇ〜じゃテスト勉強の時教えあえるね』
“貴方はそんな必要ないと思うけど”
『そうだね その時は宜しく』
私達はそんなたわいもない事を笑いながら会話を楽しんで居た だけど入学して1週間後あいつらが現れて楽しい会話は消えた
あいつらは私が初めて出来た友達を攫ってた(さらってた)そして友達の携帯から私を呼び出した
私は友達から連絡が来たと思ったらあいつらからだったから凄くイラッと来た
『お前の大事な友達に怪我させたくなかったら大工業倉庫まで来い』
『何であんたらが私の場所知ってんの!』
『来た時にでも話してやるよ』
ブツ プープー
『あいつらマジムカつく!』
とりあえず私は携帯を握りしめて指定された場所に走り出した そして目的地に着いた時直ぐに入らずある仕掛けをしてから中に入った 確実に友達を助ける為にそれからまるで今駆けつけてドアを開けたかの様に
バン!
思い切り開けた
『随分早い到着だな もっとかかると思ったぜ』
『あの子は?』
『ここに居るさ』
あいつらは私の友達を奥から連れてきた 彼女は腕を縛られては居たが何処も怪我をして居なかった
“良かった怪我してない…”
『早く放してあげてよ』
『無理だなお前と決着を着けるまではな』
“本当にしつこい奴らだな”
阿保供のクズっぷりに嫌気がさしたね
『この女を傷つけて欲しくないんだろう?だったら大人しくやられろ!』
『その前に聞きたい事がある』
『何だ?』
『何であんたらが私の場所知ってるの?それからどうして私とその子事まで知ってるの?『来た時に』話してくれるんでしょ?』
『あ〜そんなの簡単だよ 調べたからに決まってるだろうが』
『へぇ〜あんたらにそんな知識あったんだ〜』
『ある訳ないだろ 知り合いに頼んだんだよ』
まさかそゆうなのに詳しい奴が知り合いに居たとは思いもしなかった
“自信満々に言う事か? つまり情報屋って事か 馬鹿の浅知恵にしては考えたじゃん…でもそろそろ”
ボソ『いい時間稼ぎになった』
『何言ってやがる 行くぞーーー‼︎』
敵が襲いかかろうとしたその時仕掛けが作動して
ガッシャーン‼︎
倉庫にそないつけられていた窓硝子が割れた
『『『『⁉︎』』』』
案の定敵は急に窓硝子が割れて何が起きたか分からずうろたえて居たそして私はその隙に奴らを倒した
ドカバキ ドカバキ
『バ〜カ 何も考えずに来る訳ないでしょ』
『っう……クソ!』
私は倒れてる奴を無視して彼女の所に行き縄を解いた
『ごめん…大丈夫?』
『……………ないで』
『え?』
『触らないで‼︎』
彼女に寄り添おうとしたら手を弾かれた
“⁉︎ 急に何で?”
彼女はものすごい剣幕で私に叫んだ
『ヤンキーとなんて関わりたくないの‼︎もう私に触らないで‼︎近づかないで‼︎』
『今は違うよ……』
『同じでしょ!ヤンキーだか元ヤンキーだか知らないけど喧嘩なんてするんだから!』
“確かに今さっき目の前で喧嘩したけどそれは”
『貴方を助ける為で…』
『何が『助ける為』よ!私は貴方のせいで巻き込まれたんだから!もう2度と私に関わらないで‼︎』
彼女は走り出した 私は何も言い返せないままその背中にただ謝る事しか出来なかった
『………ごめん』
そして翌日
私が学校に行くと 校門近くでも廊下でもジロジロと色んな人が私を見て来た
そして教室に入ると白い目のクラスメイトと黒板の文字が目に入った 黒板には
『奈々実 舞衣華は元ヤンキー』
とデカデカと書かれその隣に
『気に入らなかったら喧嘩する』
とも書かれていたそして机を見たらまー色んな事が書かれてた これが世に言うイジメと言うやつなのか的なね
“何これ?元ヤンキーってだけでここまでされないといけない訳?”
ザワザワ ザワザワ
当然犯人なんて1人しか居ないってか犯人としか思えない 私が初めて出来た友達だと思って居た奴
その子の方を見ると他の子と話して居た 私はとりあえず黒板の字を消すその時の私は何で黒板消しをもっきり投げつけなかったんだろと思う
まぁ怒りよりショックが大きかったからなんだけど
“さすがにキツイな まさかここまで叩かれるとは思ってなかった〜”
その日から噂のまとになった事は言うまでもなかったそして先生達の耳にもその噂は広まった
私が理事長に呼び出されたのは噂になった日から3日後だった そこで私はあの女が何者かを知った
『君が奈々実舞衣華さんだね』
『はい』
『君は私の孫娘を危険にさらした その罪は重いぞ』
“あの女ジジイの孫だったのか えらい奴の知り合いだったな〜”
『よって君を退学にする』
“孫に甘いジジイだな 怪我してないんだから別にいいだろ それで良く理事長なんてやってるよ”
『なお我が校としても4月から退学者を出したなんて知られたら学校の名誉にも関わるので別の学校を推薦しておく』
“そりゃーそうだろうね そんな事言うなら退学者なんて出さなければいいのに”
『月曜日から行ける様に』
“まるで孫と関わって気に入らない奴はみんな退学って感じだな”
『はい』
どうでもいいと思い私は振り返り理事長室を出ようとしたが『これだけは言っておこう』と思い出し また理事長の方を見る
『あ!理事長 1つ忠告しておきます』
『何だね?』
『あまりお孫さんに甘いと後で痛い目に合いますよ そうならない様にお気をつけて』
『な!』
理事長がちょっと慌てた様に言おうとしたけど私は嘲笑いしながら部屋を出た
そして次の学校に入学 私はもう友達を作らない いや巻き込まない為に作らないと決めた
だがしかし しばらくは平和だったのに今度は別の奴らが私の学校に来た そいつらは登校中の生徒を無差別に次々と殴って居た
私は居ても立っても居られず飛び出した
『やめろ‼︎』
『ようやくお出ましか』
『そいつらは関係ないだろ!わざわざ巻き込む事ないじゃん!』
『随分と甘い事を言うじゃねぇーか さっさと片付けるぜ!』
“場所をちょっとは考えろよ!この馬鹿共が!”
バキバキ ドカドカ
数秒で片付いたが…
『ヤバ…やっちゃったよ』
“『場所を考える』のは私にも必要だった〜”
後悔先に立たずで当然職員室に呼び出されたそして
『あなたは自分が何をやったか分かりますね?』
『はい』
“思いっきり堂々と喧嘩しました”
『奈々実さん自主退学をお願いします』
退学だと学校に大ダメージだけど自主退学なら学校のダメージは減少されると考えたらしく先生達は私に自主退学を進める
“へぇ〜この学校の先生達は少しは頭いいじゃん”
『…分かりました』
仕方なしに承諾して私は職員室を出た すると1人の男子生徒が廊下に立って居た
よく見ると怪我をして居たから巻き込まれた奴なんだと思った
“こいつ私に文句を言う為にここに居るんだろうな〜”
『あ…あの…ありがとう』
『え⁉︎』
男子が発した言葉は文句ではなくてお礼だったから私は拍子抜けをした
“聞き間違い?”
『さっきは助けてくれてありがとう』
“聞き間違いじゃなかった〜”
『べ…別にお礼言われる事してないし そもそも私が悪いんだし ってか巻き込まれたのそっちだし…』
『それでも』
“? 次は何を言う気だ?”
『それでもお礼を言いたかったんだ じゃあね』
男子は歩こうとしたけど私が少し止めた
『ねぇ……』
『え?』
『怪我お大事に…本当にごめん』
そして私は走り出した
“変わった奴も居るんだな〜”
そんな事を思いながら校門に向かって歩いて居ると後ろから呼び止められた
『待ってくれ 奈々実さん』
“え〜今度は何?”
今度は男女の生徒が私の所に来た
『俺達は生徒会なんだけど』
“今度は生徒会か〜”
『生徒会が何の用?』
『私達見てたの奈々実さんが他の生徒を助けてた所』
『だから僕達が先生達を説得してみようか?』
『辞めとくよ そんな図々しく居たい訳じゃないし』
『じゃせめて学校推薦だけでもさせて』
『え?』
“生徒会ってそんな事出来たっけ?”
『僕達にも少しだけ協力させて欲しいんだ』
『ありがとう でも勝手に動いたら怒られるんじゃない?』
『なんとかするよ』
どこからそんな自信が出るか分からなかったけど生徒会のおかげで私は次の学校に転校した
転校してもいつ何処であいつらが来るか分からなかったから私はしばらく警戒して居た
そしたら案の定また違う奴らが他の生徒を使って私を呼び出して来た
『あ…あの……転校生の奈々実さん…だよね?』
“? 誰だこいつ”
『そうだけど』
『えっと……こ…怖い人達が……『中広場まで来い』って…言って来たんだけど……し…知り合いかな?』
『気にしないでありがとう』
“まぁ大体は想像つくけどね それにしてもどいつもこいつも汚い真似をするな〜 まぁいいシバいてやる また学校にまで来られたら面倒だし”
私は言われた通りの場所に行きそいつらと喧嘩をした これで終わりだろうと思ったけど違った そいつらと喧嘩をした事で仇となった
次の日私が普通に学校に行ったら前の学校の連中と同じ様に私を見る生徒達が居た 私は訳が分からなかったがとりあえず教室に入ろうとした時先生から呼び出しをされた
そして職員室である物を見てられた
『奈々実さんこれは一体 何なんですか?』
見せられたのは1枚の写真 そこに写っていたのは私が喧嘩をして居る所だった
“あいつらにしてやられたって事か”
『学校の掲示板に張り出されていました』
“だから生徒皆私を見てたのか”
『奈々実さんこれは本当なんですか?』
“嘘って言ったら信じるかな?”
『先生これはデマですよ 私はこんな事してないですよ』
『やってないなら疑われてもおかしくない行動をした事になりますよ』
“この石頭ババア 何でそうなる”
『この写真についてやったかどうかが分からない以上貴方を危険な生徒として自宅謹慎にします』
“それだけで自宅謹慎とかありえないだろ”
『先生もしも本当だったら どうするんですか?』
私はちょっとキレ気味で聞いた
『当然卒業まで自宅謹慎です』
“どっちにしても自宅謹慎かよ”
『安心しなさい学校に来なくても卒業は出来るので問題はありません』
“このババア〜 何が『安心しなさい』だ 出来るかー‼︎
問題だらけだわ この石頭! 大体たかが写真1枚ごときで『自宅謹慎』とかどんだけだよ!”
『分かりました どうせ卒業まで家から出られないなら他に行きます 失礼します』
この時の私は冷静に答えてたから自分でも凄いと思った 私が職員室を出ようとしたら
『ちょ…ちょっと待ちなさい それはこの写真が本当だと認めるんですか?』
『どっちにしても家からしばらく出られないので』
私はそう言って直ぐに職員室を出て廊下を走り学校を出た そしてようやく多少の喧嘩が許される学校を見つけた
“共学だから直ぐに私が元ヤンキーってバレる事ないしそれに多少は大目に見るみたいだし大丈夫でしょ”




