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サムライ・ソルジャー~名も無き戦士達の戦い~  作者: 佐久間五十六


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海兵師団特殊部隊ベリーファスト

 沖矢は、戦いで結果を出し、着実にゼロフォースのエースとして成長をとげていた。実戦で結果を残すと言うのは、理論で分かっているだけでは駄目で、思う様に行かないのに結果が残せているのも駄目で、理論が分かって証明されるのが結果と言うものである。それを上手くコントロール出来ないうちは真のエースとは呼べないであろう。真のエースとは何かと言う事について、海兵師団の生みの親である諸見里英伸大将は、こう語っている。

 「戦場において、誰よりも目立つスター性と、敵を確実に死へと誘う職人芸を持った人間こそが、その部隊のエース足りうる。どちらが欠けても駄目で、残念ながらそれでは真のエースと呼ぶに値しない。私は仕事柄戦場や訓練場で様々な兵士を見て来たから言える事がある。それは、エースになる器がある者の目線である。彼等数少ない連邦軍のエース達は、真っ直ぐに必ず未来と己の目標に向いている。それは目を見れば一発で分かると言う。とは言え、その様な大器に成る為には、経験と言う下地が重要である。そしてエースに成る為には戦場で磨かれ、生み出されて行くものである。と、私は長い海兵生活を通じて、エースと言う人種をこの様に考えております。」

 海兵師団の中でも、実際にエースと呼べる人材は数十人。諸見里英伸大将の育成方針はかなりシビアである。それだけエース認定される人材に信頼感を置いていると言うか、コツの様なモノを掴んでいた事は確かである。

 現在の海兵師団には「ベリーファスト」と言う名の精鋭特殊部隊がある。この部隊は強者揃いの海兵師団にあって、他部隊ではエースクラスの働きを見せる者ですら、子供扱いされるそんな精鋭を集めた部隊が「ベリーファスト」である。エースと言う人種を確立させた諸見里大将の様な人間によって生み出されたオリジナリティ溢れる部隊ではあるが、海兵師団の中核となり今後の活躍に、大きな影響を与えている事は確かであるだろう。エース足る者は国家防衛にとって必ず必要な者であると言う事は確かであるだろう。

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