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危険な共鳴

白い部屋の中、少女は静かに膝を抱えている。


しかし、その胸の奥で、

小さな波紋が広がり始めていた。


ルミナとカイルが触れたこと――

それだけで、少女の内部で何かが共鳴している。


心拍が微かに乱れ、

脳波にわずかな震えが生じる。

数字だけを見れば、些細な変化にすぎない。

だが、それは“危険”の前兆だった。


「……見ろ、カイル」


ルミナの声が、わずかに震える。

目の前の少女の手が、少しだけ動いた。


何かを書こうとしているのか、

それとも、自分の想いを整理しているのか。

誰も知らない。


カイルは背筋に冷たいものを感じる。

ただの観測ではない――

少女の小さな祈りが、二人の心に触れている。


「……共鳴してるのか」


ルミナは端末の数値を見て、驚いた。

昨日の接触の影響が、数値以上に大きく現れていた。


「私たち……限界を越えたのかもしれない」


胸の奥で、二人の感情が揺れる。

恐怖、後悔、そして――

守りたい、という純粋な想い。


少女の目が、ルミナを見つめる。

その視線は、昨日よりさらに強く、

確かに「呼ばれている」目だった。


小さな声が、部屋に溶ける。


「……ありがとう」


ルミナは息を飲む。

それは、少女が初めて自分の感情を表した瞬間だった。


カイルも、少女の視線に捕らわれる。

感情が、抑えきれずに胸の奥でざわめく。


世界のルールは、依然として正しい。

しかし、この小さな共鳴は、

すべてを覆す可能性を秘めていた。


「……これ以上は、危険だ」


ルミナは小さく呟く。

胸の奥で、痛みと熱が絡み合う。

少女の祈りは、確実に自分たちを変えていた。


カイルも、背中で風を感じながら決意する。

――守るしかない、と。


白い部屋に、静かで、

しかし確かな共鳴の波が広がる。


その波紋が、

やがて世界の規則に亀裂を入れることを、

まだ誰も知らない。


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