逃走中
「くそっ!どこにいきやがった!」
「こっちに逃げてきたのはわかってるんだ。手分けして探し出し、血祭りにあげるぞ!」
ひたすら走り回り、いまは使われていない校舎の3階にある理科室に入り込んだ雫はひたすら息を殺し、気配を消していた。
雫を追う白縫ファンクラブの生徒で今参加している人数は約30人。リーダーと思われる男の的確な指示により統制された団結によって、みるみるうちに囲まれていく。5階だての校舎の各階に6人を配置し一つずつ教室を確かめていく恐怖を雫は感じていた。
(あいつらの団結力と行動力はなんなんだよ。しかも、ただ単に追いかけ回されるならまだしも、これじゃバレるのは時間の問題だな・・・)
雫は額から流れる汗をぬぐいながら何度も時計の針を見つめていた。
「後14分か・・・」
ちょっとした油断から漏れた言葉をいまの研ぎ澄まされた白縫ファンクラブの生徒が聞き逃すはずがない。
「いたぞ‼︎」
一人の生徒が教室を開け雫の姿を確認し他の仲間に知らせるため大きく声を上げる。
「捕獲した後は、事情聴取しその後は川に流すんだ」
既に彼らには捕獲した後の事まで考えられていた。
「ふざけんなよ!お前らこんなことしてなんになるんだよ!」
教室を飛び出し彼らがいる方とは反対の方へ走り出す。振り向きながら放った言葉は彼らの耳には届いてはいない。
彼らの目は既に獲物を捉えるライオンのようになっていた。
ただ一人・・・彼らとは対象にリーダー角の生徒は仲間からの情報を元に静かに作戦を練っていた。
不吉な笑みを浮かべながらリーダーは仲間に連絡を入れた。
雫が生き残るまで残り 11分




