恋人同士の夜
「雫君♪」
部屋に入ってきたルナはすぐに雫を見ると抱きついた。
風呂上りのルナの髪から漂うシャンプーの香りが雫の鼻をくすぐる。
「ッ!!ちょっとストップ!!離れてください!」
抱きつくルナの肩に手を置き自分から引き離そうとする。そうしないと理性が持たないからだった。
「雫君は私に抱きつかれるのが嫌なの?」
上目使いで雫を見る。その潤んだ瞳と風呂上りのせいで少し赤みがかった頬に雫の理性は崩壊しかける。
「どうして黙るの?やっぱり嫌なんだ・・・・・」
消えかけそうな声で言うルナに思わず声を張り上げる。
「違いますよ!ルナさんに抱きついてもらえてうれしくないはずなじゃないですか!ただ、その・・・・・なんというか、恥ずかしくて」
「この部屋には二人だけなんだからいいじゃない」
「いや、そういう問題ではなくて・・・・・。ていうか勉強教えてくれるんですよね?」
「そうよ」
と、言いながらも頑としてルナは雫から離れようとしない。
雫は諦めかけていた。というか、自分がここまでルナさんに好かれているのかと思うと正直うれしかった。
「好きですよ、ルナさん」
「私も雫君の事好き」
ルナはそういうと目を閉じた。その意図に雫はすぐに気が付く。
やっぱり緊張するなと心の中で思いながらルナの唇に自分のそれを重ねる。
・・・・・俺はルナさんのことが本当に好きなんだな。
それから何秒経ったのか。それともすでに何分か経ったのか。それすらわからないほど長くキスをした。
それから数秒後。雫はゆっくりとルナの唇から離れる。
「ありがとう雫君」
「どういたしまして」
本当にうれしそうにルナは微笑んだ。
それを見るだけで自然と雫の頬も緩んだ。
「もう11時だし寝ましょうか」
「そうですね」
「もちろん一緒にね!」
「わかってますよ」
セミロングのベッドに先にはルナが入り、その後雫が入る。
二人とも向かい合いながら、
「なんか緊張しますね」
「そうね」
「でも、ルナさんと一緒に眠れてうれしいです」
「なんならこれから毎日一緒に寝てもいいのよ?」
いたずら笑みでルナが言うと、
「流石に毎日は恥ずかしいですね」
顔を赤らめて雫は答えた。
「でも、私はこうしていたいな」
雫の胸にルナは顔をうずめる。雫はそれに対して優しくルナを抱きしめる。
「雫君私の髪の毛撫でてくれない?」
「いいですよ」
左手でルナの髪の毛を優しく撫でる。ルナは気持ちよさそうにしている。
「雫君。私頑張って起きてたけどもう無理みたい」
「おやすみなさいルナさん」
「うん、おやすみ雫君」
すぐにルナは寝息をたてた。
さてと、俺も寝るかな・・・・・ってなにか忘れているような・・・・・。
・・・・・。
「そうだよ!!勉強は!?」
キスに気を取られて忘れていた勉強の事を思い出す。隣では幸せそうに寝ているルナ。自分に手をまわしていてベッドから抜け出せそうにはなかった。
もう・・・・・いいや。明日考えよう。
何もかも忘れて雫は寝ることにした。




