再会 sideルナ
「あ~あ、生徒会の仕事が長引いちゃった」
私は家を目指して急ぎ足で帰る。
なんとなく空を見上げると星空が一面に広がっていた。
「綺麗」
そういえば最近曇ってて夜になっても星とか見れていなかったわ。
私は急ぐ足を止めてその場に立ち尽くす。
この空を見ているとなんか思い出すなぁ。
あの時も空一面に星が広がっていたっけ。
「おい、おまえ金持ってないか?」
遠くのほうから男の声が聞こえてきた。
私は空を見上げるのをやめて声の方向に目をやるとそこには男たち数人が女の子なのかな?遠くからでよくわからないけど遠くからは女の子に見えるわね、それはいいとしてその人の周りを囲むようにし、1人はその人の胸ぐらを掴んでいた。
男に囲まれている人の声を聞く限り男の子だったらしいわね。
髪が長いし女の顔だから女の子かと思ったわ。
その男の子の胸ぐら掴んでいた男が殴ろうと腕を振り上げた。
「待ちなさい!」
私は男たちに向けて声を張り上げる。
それに反応して一人の男がわたしに向けて怒鳴った。
「なんだ?関係ない奴は黙ってろ!」
私自身こういうのには慣れているから特にうろたえはしない。
男たちの方にむかって歩きながら私は口を開く。
「私は困っている人を見て見ぬふりはしないの、いいからその人から手を離しなさい!」
その言葉に反応したのか男の子を掴んでいた手を離した。
男たちは一斉に私の方を向いて睨んできた。
「なめた口きいてんなよ!その顔もいつまで続いてられるかな!」
そういうと男たちは私に殴りかかってきた。
私は鞄の中に入っていた木刀を取り出し向かい合う。
男たちの攻撃は全部大振りなのでかわすことができた。
隙を見ては木刀で一人一人倒す。
これなら大丈夫そうね。
でも、またこんなことしたんだからお母さんに怒られるかな?
そんなことを考えている余裕は私にはなかったのだ。
「死ね!」
その声は私の背後から聞こえた。
振り向くと男がナイフを持って私に向かってくる。
どうしよう?、体が動かない・・・。
人間危機に陥ると体が思うように動かないというけど本当なのね・・・
・・・死ぬのかな。
私は怖くなって目を瞑る。
助けて雫君!
心の中では10年前私を助けてくれた人の名前を呼んでいた。
何かが聞こえる。
「大丈夫?」
・・・えっ?
私は目を開くと目の前にはさっきまで男たちに絡まれていた男の子が立っていた。
・・・どうして?
私、生きてる。
助けてもらったんだ、この人に・・・。
「お前らそろそろいい加減にしとけよ」
男の子が静かに男たちに呟く。
ふと下を向くとさっきまで私にナイフを向けて突っ込んできた男が泡を吹いて倒れていた。
私が目を瞑っている間に何があったの?
怯える状態で男たちは倒れていた仲間を抱えて立ち去って行った。
男の子が私の方に振り返る。
・・・・・雫君?
女の子みたいな顔だし髪が長くて気付かなかったけどその顔は雫君に似ていた。
「私が助けようと思ったら逆に助けられちゃったわね」
どうしよう?雫君なのかな?聞こうかな?
そう思うと目の前に立っていた男の子は両膝を地面につける形で崩れ落ちた。
崩れ落ちる男の子を見ているときとてもスローモーションに感じた。
私はすぐに男の子の肩に手を置き呼びかける。
「大丈夫?ねぇ?雫君!」
私は雫君といつの間にか呼んでいた。
どうやら無意識のうちにこの人を雫君と思っているのね。
しかし、男の子は意識を失ったらしく完全に体全体が地面につきそうなところ何とか支えることができた。
「どうしよう?」
私は慌てながらポケットから携帯を取り出してお母さんに電話した。




