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魔法薬

お久しぶりです✨

読んでくださってありがとうございます!

「先生、魔法薬はどの級のものですか」

「中級かな。どの級でも問題はないけど…後からの魔力注入を調整しないといけないよ」

リュース君の問いに答える。

ちなみに後半は実体験に基づく教訓である。取り敢えず魔法薬は最大級のものにし、魔力も最大限注いだ結果教室を壊してしまう結果になった。あの時に師匠(せんせい)がいなければ負傷者が出てても可笑しくなかった。本当に感謝である。

(魔力注入は外でしよう)

過去の私みたいになっちゃう人もいるかも知れないしね。


「材料は聖水とマナブエベリー…緑のマナフエソウ。他の魔法薬を作る生徒は先生に言ってください」

作り方は簡単。まずは聖水を用意する。聖水を作るには基本誰でも使える初歩魔法を使う。上位の聖水となると聖魔法や光魔法を使う人にしか作れない。中級魔法薬なら初歩魔法の聖水で十分。


みんなも各々作り始めている。

やはり聖キュアマリナ王国のシャルール君とレナーシェちゃんが作った聖水はレベルが違うようにみえる。王国は聖魔法や光魔法を使える人が多いと聞く。シャルール君は枢機卿の息子だしレナーシェちゃんにいたっては王国の第二王女だ。


レナーシェ・プリス・キュアマリナ。海のような深い青色の髪に金の瞳が示すのは『救世の御子』の『癒しの御子』キュアマリナ家だ。私の家系フリージア家とは違い他の二家は国を興し外敵に対する力を持つことでその血を繁栄させてきた。聖キュアマリナ王国では青色の髪を持つ人は珍しくないらしい。傍系ならば青色の髪か、金の瞳を持つ。瞳の方が遺伝するのは直系に近いか、それに準ずる力を持っている証拠。これはどの御子の家系にも共通する。なのでヴェルリアも感情で色の変わる瞳を持っている。


ちなみにルビネル・プリス・フェニシャスちゃんは『希望の御子』でフェニシャス王国の第二王女だ。


フリージア家は排他的な一族のため数が少ないし、どのような特徴を持つかは知られていない。しかし魔族側には知っている者のほうが多いはず。人間側ではフリージア家と近しいものや各国の王公諸侯辺りは知っているだろう。


初日の失態はやはり迂闊だった。


気を取り直し私も聖水を作ることにする。

「聖霊よ、汝の力を…」

(あれ?なんだっけ?)

毎回面倒くさがって詠唱を省いていたため上手く思い出せない。もう少しで出てきそうなんだけど。う〜ん。まあ、いいや。


「汝の力を我に恵み光を宿し給え…だろ…って」

「ええいっ!」

恐らく詠唱を唱えてくれたヴェルリアの声を聞き終わる前に私は目の前の水に魔法をかけた。ほぼ気合でである。

「出来た」

満足気に頷いていると静かにシャルール君が教卓の前へやって来た。

そしてしげしげと鉢の中の水もとい聖水を見て少しばかり目を見開く。

「本当に出来てる」

そして理解しがたいとばかりに小首を傾げた。

いつの間にかエディール君も近くに来て私の作った聖水を小さなカップですくい鑑定の魔法を使う。

「帝国級…」

帝国級だったか。前回作ったときは大陸級になってしまったので教室が破壊されることになった。今回はちゃんと調整できたみたい。

ちなみにこの世界の級は上から大陸級、準大陸級、帝国級、王国級、上級、中級、初級、一級〜十級だ。基準は王国級なら王国を滅ぼせるくらい、帝国級なら帝国を。という感じだ。

「どういう風に作りましたか」

シャルール君が興味深そうに聞いてくる。

「えと…」

見たまんまということは出来ず頑張って言語化してみる。

「詠唱唱えた後に魔力を使う感覚を覚えて、それを詠唱無しで魔力を魔法に展開させればいいのよ」

シャルール君は目をパチクリさせる。

エディール君も何故だか苦笑いしていた。

「先生らしいですね」

「みんなも頑張ればいけますよ」

にこりと笑いながら言うと「いや、ムリです」といった感じの視線やら声やらが聞こえた。

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