↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/10

第10話 最終章。男性の生理現象について理解しておかないと危ないこと。

校内で決闘騒ぎを起こしかけたエレオノーレは、1週間の停学処分になった。

これには思った以上の署名が集まって、間もなく学院はそれを取り消した。


あの赤毛のエラ嬢はこの事件ですべてがさらけ出されて、退学処分になった。

彼女と関係を持った教師も解雇された。


2年Aクラス。アヒム君は今日も病欠になっている。


「残念だったな、クリストフ。くくっ。お前でもうまくいかないことがあるんだな?」

そう従姉殿が笑うが…上手くいかないことだらけだよ、そう言って笑い返した。

家同士の政略的な婚約なんて、ヒビさえ入れば、5分もあれば解消できると思っていたのにな。


「こうなりゃ、従姉殿とでも結婚しようかなあ」

「くくっ、私の婚約者に聞いてみようか?」


そんな気もないくせに。

そう思いながらクリストフは教室の窓から外を眺める。いいお天気だ。



***


停学処分を受けたエレオノーレはこっそりアヒムの部屋に忍び込んでいた。

もちろんアヒムの屋敷のみんなには秘密にしてもらった。

アヒムは昨日から寝続けている。カーテンが閉められて、部屋は薄暗い。

久しぶりにアヒムの匂いがする。


「王子様は、姫の口づけで目が覚めるんでしょ?」

そう言いながら、アヒムが爆睡しているのをいいことにエレオノーレはアヒムにキスをしていた。

「起きないじゃないのよ」


つまらなくなって、もぞもぞとアヒムの布団に潜り込んだ。


小さい頃、夏にアヒムの領地に遊びに行っていたときには、寂しいだろ?と頼んでもいないのにアヒムは私と一緒に寝ていた。いつからだろう…一緒に寝なくなったのは。


ふわふわの明るい金髪を触ったり、鼻筋に沿ってたどったり…好き勝手やってから、アヒムを抱きしめて眠りこんだ。



***


ああ、久しぶりに良く寝た。そう思ってアヒムが目を覚ますと、思いもかけない光景が…

「え?」

「え?」

「え?」

三回言ってみた。それぐらい驚いたが…すぐに夢だと気が付いた。

「…夢かあ…いい夢だなあ…温かいし…あまりにもノーレに会えなかったから、こんな夢見てんだな?」

アヒムは自分で納得すると、自分を抱きしめて眠っているノーレにキスをしてみた。夢だし。

おでこにも、頬にも髪にも…そして唇に…。軽く唸って、ますます体を押し付けてくる夢の中のノーレをそっと抱きしめる。あ、あ、足が…絡む。


…なんて都合のいい夢なんだろう…。


アヒムはそう思いながら…夢の中って、どこまでやっても許されるんだろう、と考えながら、自分自身を緊張と期待で固くしていた。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
上記の感想を書いた後で、「雪国暮らし」の感想のお返事を読ませていただきました。 誠に恐縮というか申し訳ないやらありがたいやら・・・。 リクエストをしてしまった形になってしまいご迷惑をおかけしてしまった…
これは早熟すぎたエレオノーレちゃんが、生意気な男の子を"可愛い"と感じた時点で、ある意味負けたとも言えますね。 光源氏宜しく自分で育てようとしてしまうのも、もう好きになってた証拠でしょう。 でも対する…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。