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第十八話 仏像の歴史(3)貞観仏、藤原仏

平安時代の文化は、

前期の貞観時代、

中期、後期の藤原時代と大きく二つに分けることができます。 

空海、最澄の活躍した前期は、

文化史的には貞観時代と呼ばれ,

密教文化を色濃く反映し、

仏像にもそのような特色がよく出た時代となります。

貞観様式の特徴は次のとおりです。

①金銅像や乾漆像は影をひそめ、木彫が主流となりました。

②寄木の手法はまだ考案されていないため、一木造りです。

③貞観仏最大の特徴は、

なんと言っても凛巌な表情と奥行きのある重厚な体躯です。

④衣文に渦巻紋が見られるのも貞観仏の特徴です。


現存する主な貞観仏は

法華寺十一面観音、神護寺の薬師像や、

室生寺の釈迦如来像などが有名です。


そして時代が下がり,国風文化が隆盛となって、

藤原氏の庇護のもと

定朝を中心に多くの仏像が造られるようになり

「藤原仏」と言われています。

末法思想が広く流布されるこの時代になると,

阿弥陀信仰が全国的に盛んとなり,

多くの阿弥陀仏が

都の「仏所」と呼ばれる工房で造られるようになり

「寄木造り」の発達もあって

全国に送られ祀られるようになります。

寄木造りと呼ばれる製法が,

全国各地の,しかも沢山の需要に応えることになります。

この時代は,定朝及び定朝の弟子達が大活躍し,

和様彫刻を完成することになります。

しかし,定朝の没後(1057年)は,弟子達は,

円派、院派、慶派等に分派して

次の時代への橋渡しをするようになります。

円派や院派は主に京都貴族の需要を中心に

彼らに作品を提供したのでした。

この時代の代表的な仏像には、

宇治平等院の鳳凰堂や日野の法界寺阿弥陀堂、

当尾の浄瑠璃寺本堂の阿弥陀坐像などがあります。


定朝の仏像の面相は丸みを帯び気品が漂い、

衣文流暢にして円熟した

均整のとれた理想の仏像という完成された感があります。

しかしあまりに完成されたということにより

定朝の亡きあとは、

定朝様式の模倣に流れることになってしまったことも

否定できないようです。

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