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無限の魔法使い  作者: 志野 勇希
4.港町ウィダス
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16.1週間の報告


魔獣もそれなりに狩ってる。

小物は虫系しかいなかったのだが、大物は動物系が多かった。

魔獣を狩っていると、獣との違いが判って来た。

獣の森の生物が単純に進化したのが、魔獣の森に居る魔獣のようだ。

例えば虫だ。

獣の森の虫は、日本での虫と一緒でそれほど脅威ではない。

でも、魔獣の森に行くと巨大化していて1メートルほどの大きさになっており、

人間も獣も襲って食料としている。

群れる習性なんかも同じようで、1メートルのアリが大群で行列になっているのを

見た時にはかなり引いた。

もちろん攻撃せずに撤退した。


それ以外に、獣の森に居たような動物も魔獣になっている。

これらの魔獣は、元々が1メートル以上のサイズだったからか、3メートル以上になっている。

3メートルと言うと、前のグリズリーよりも巨大だ。

日本の動物園で例えると、サイとかカバくらい大きさか。

もちろん、種類に寄っては5メートル以上の巨体の物もいる。


ただ、ギルドに納品も出来ないし、家で解体するのも無理そうなので狩らずに放置している。

その為、魔獣狩りはほぼ、虫狩りになってる。


あと、魔獣の魔法を何回か見る事が出来た。

アリは、地形を変える事が出来る様だ。

穴を開けたり盛り上げたりと言う魔法を使っていた。

種類によって使える魔法も違うのかも知れないと予想している。

ただ、どの魔獣でも魔法は見えるようだ。


あと、いままで獣しか狩ってなかったから気にしなかったが、

魔獣は個体によって魔力が違うのが判るよになった。

というか、そういうのを確認するようになった。

そもそも、攻撃を受けるような狩りはしないんだが、

品質も変わるそうなので一応確認するようになった。


魔獣の牙を使って、リルに魔法薬を作って貰ったが使う所がなく、

結局賞味期限が切れて使えなくなってしまった。

でも、薬草を潰してそれに細かく砕いた魔獣の牙を混ぜるだけの簡単な作成方法だった。

これって、もっと濃縮したり油に混ぜて軟膏のようにしたら効能も上がるし、

日持ちもするんじゃないかな?

これも、今後の商売で使えるかもと思ってる。


伐採は、順調に南の森を縮小して行っている。

あまり意図はないけど、家の周りの森を減らして獣の住める範囲を減らして行ってる。

ハーブ集めも含めて、家の周辺も広範囲で雑草も刈って、ついでに整地もして平らにしている。

果樹を植える場所を確保したかったので、家の庭を広げて200メートル四方くらいまで拡張した。

敷地面積だけで言うと、日本では考えられない大邸宅だな。

家は日本の一軒家と同じ大きさなのでほとんど庭なのだが。


そうそう、鉄が手に入ってワイヤーが作れるようになったので、ギターを作ってみた。

アコースティックギターをみよう見まねで作ってみたけど、思ったよりもいい音が鳴るので、

作ってみるもんだな。

今度みんなに披露しよう。でも、歌詞をこっちに合わせて修正しないとだな。


ケニー商会にも納品が出来ないので、冒険者ギルドへの納品の割合が増えており、

ランクが大銀-3に上がった。

もちろん上がったからと言って、なんのメリットも無いのだが。


1日の収入は、ヘビの頭が無くなって大分減ってしまってる。

大体1日7万円貰ってたのが5万円くらいまで落ち込んでる。

それでも生活が困難になるほどではないが、お金が溜まらないのでこのままという訳にはいかない。


冒険者ギルドでは内部の飲食店との調整が難航しているらしくまだ許可が下りない。

ギルドマスターのごり押しってだけではなかなか難しいようだ。

既得権益の侵害ってやつなんだろうな。

これから、薬剤売ったりもしたいんだけど、そっちもギルドで販売してるしな・・また

調整して貰わないとだな。


人員については、応募はあるんだか、信用出来るほどの者というのがなかなかいないらしい。

今日も、冒険者ギルドには行く予定なので、その時にでも進捗を聞いてみよう。


まずは、ケニー商会に久しぶりに顔を出してから皮屋行って、冒険者ギルドの予定だ。

「ケニーさん。お久しぶりです。」

「ああ。。ハルトさん。」

「どうしたんですか?」

ケニーさんは、大分落ち込んでる様子だ。


「ああ・・・。先日出た荷車も盗賊に襲われてしまって。。」

「え!でも、冒険者雇って大分警護増やしたって。。」

「ええ。それでも襲われてしまいました。」

「状況的には?」

「今回は、銀ランクを2人と、大銅ランク6人で護衛して出発して貰ったんだが護衛は全員行方不明に、

そして一緒に出てたうちの従業員と荷車を引く為に雇った者のみ死体が発見されました。」


「もしかして、いつもお店に居てたあの人ですか?」

「。。はい。」

「なんと、お悔やみを言ったら。。」

この世界は。。本当に人がすぐに死んでしまう。


「次は、私が自分で行かないといけません。」

「そこまで襲われてても、行かないとダメなんですか?」

「はい。行かないと商会を維持出来ませんからね。

と言っても、従業員はもう私だけになってしまいましたが・・・。」

「え?」

「ここ最近、商会の仕事がうまくいってなかったのもありますが、従業員も引き抜かれたり、

レスリー商会ににらまれた事でやめてしまったりで、

最後に長年働いてくれていた従業員も今回の盗賊に・・・。」

「なんか少し作為的にも見える感じですね。」

「いえ。さすがにレスリー商会も、盗賊なんかはしませんよ。

ほかにも被害を受けてる商会もありますので。」

「次は、いつ出る予定なんですか?」

「明後日を予定して、いま商品を買い集めている所なんです。」


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