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無限の魔法使い  作者: 志野 勇希
4.港町ウィダス
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1.2か月間の報告


俺がこの世界に来てから、2か月が経った。

生活は今の所順調で貯金も溜まって来た。


直接的な収入は、毎日平均して7~8万円ほど稼げている。

内訳としては、

皮屋には、ヘビ皮 / ウサギ皮 / シカ皮 / 狼皮 などを、大体3~4万円分。

ケニー商会には、ヘビ頭 / 狼牙(犬歯) などを、2~3万円分。

冒険者ギルドには、こうもりを9千円分

を納品している。


他にも、盗賊団から奪った物や、中古だったベッドなどの家具を売ったので、

少し増えて貯金は大体600万円ほどまで増えている。


2か月で600万なら、年収換算すると3600万か。

6人で稼いでると考えたら、1人年収600万なので、少しいい収入のお父さんくらいかな。

子供が4人いる家の収入で考えるとかなりいい収入だろうが。


魔法も今のところは、かげりを見せず使えている。

2か月大丈夫なら、今後も大丈夫だと思いたい。


俺は日々、狩りと、木材集めや、採取を行っている。

狩りだけでなく、木材と採取を行っているので、

南の森を徐々に削っている感じになっている。


木材を集めるのも重要なのだが、木材よりも毎日煮炊きするので、薪の用途が一番多い。


狩りは、南の森の獣を狩り尽くす勢いで狩ってたのだが、

本当にほとんど狩り尽くした感じだ。

ただ、南の森の奥にある魔獣の森には、足を踏み入れて無いので、

獣は減ったが、魔獣は減ってない。

奥にさえ足を踏み入れなければ、安全な森になったと言える。


今後、東の森の獣を狩るか、魔獣の森まで行って、魔獣を狩るか悩んでる所だ。

魔獣は、魔核と言う魔獣の心臓と、魔法薬などで使える素材が集まるそうで、

これらの金額は、獣よりも高いそうだ。

その代わり、魔獣は獣と違って、魔法を使って来るので、危険度も同様に上がるそうだ。


狩った獣は、アリスとジャック、ミーアに解体して貰っている。

解体も一通りこなせるようになった。

今は、ハーリさんに来てもらう事も無くなった。

ジャックとミーアは、ここに住む事を決め、解体を一生懸命やってくれている。


解体が終わった物から、それぞれの店に売ってる感じだ。

ただ、狩るペースよりも、解体の方が時間がかかっているので、

獣のストックはかなりある。

なら、狩りよりも解体を手伝えは良いんだけど、あまり解体のペースが速いと、

今度は、店の方が買い取りが出来ないとなりかねないので、アリス達のペースで、

解体して貰って売っている。


解体の終わった、肉は熟成部屋で、次々に熟成させている。

食べられるようになったら、俺の亜空間に入れている。

熟成しないといけない肉は、未熟成のままで置いておいても意味は無いので、

熟成作業は、出来るだけペースを上げて、食料の備蓄を増やしている。


町には俺が出かけて、素材を売って、必要な物を買って来ている。

冒険者ギルドに行って、この国についての情報も集めている。

ギルドマスターや、ブラントさんにいろいろ話を聞いたりもした。


ギルドマスターは、俺が大銀であると言う事を隠す、協力をしてくれている。

ギルドとしても、あまり口外したい事実ではないとの事だ。

ブラントが倒されたと言う情報を、外に出さないで済むなら、それに越した事はないらしい。

俺も、無駄に狙われるは嫌だから、お互いにメリットのある関係だ。

それに、大銀ランクの冒険者には、協力的に接すると言うのが、

冒険者ギルドとしての立ち位置だそうだ。


その為俺が依頼を受けたり、納品をする時には、ギルドの受付ではなく、

ギルドマスターの所で行っている。

納品物からでも、俺の正体が判明してしまうのを防ぐ為らしい。


ブラントさんには、奇襲で勝ったので、恨まれてたりしたんじゃないかと、

一応謝ったんだけど、

「奇襲も戦法、負けて言い訳はしない!」

という男らしい人で、快く許してくれた・・・。

はずなんだけど・・・。

「何やったんだ!俺にもそれを教えろ!」

としつこい。

それでも、面倒見のいい人で、いろんな事を教えてくれた。


この国の名前は、エスデスク王国。

俺は貨幣に書かれている、エスデスク王国と書かれた文字も、読めるようになった。


この町の名前は、アイカと言うらしい。

アイカ侯爵って貴族の領地らしく、王国の中で2番目に大きい町だそうだ。

国王の次に偉いのが、侯爵なのでかなり偉い人が統治しているって事だな。


国王の居る、王都まではこの町を南に3日ほどで到着できるらしい。

アイカは、港町などの複数の町から、王都に向かう時の中間地点になっているらしく、

交易都市って位置付けのようだ。


町の西側には、広大な畑が広がっており、ここでアイカの食料が賄われている。

畑には、多くの農村があり、町ほどではないが多くの人が住んでいるようだ。

畑の南側には、南西の森と呼ばれている、森があるそうだ。


さらに西に向かうと、ウィダスと言う港町があるそうだ。

ケニーさんの実家があるそうで、ケニー商会はこことの塩貿易が主な商売なのだそうだ。

それ以外に、薬剤系の商売も行っているので、ヘビの毒を必要としているらしい。


アイカの北の街道を北西に進むと、こちらにも港町がある。

そこから海を越えて、島があるらしく、そこは獣人の国だらしい。

その獣人の国とは、数十年前に戦争になったらしい。

現在は、小競り合いしかしていないそうだが、捕まえた獣人は奴隷として、

各町で販売されているそうだ。

根強い差別もあるみたいで、この国で生きている獣人は、すべて奴隷なんだそうだ。


北の港町からさらに北側は、森になっており、それ以上北側がどうなっているのかは、

誰も知らないらしい。

未開の大森林と呼ばれているそうだ。

この未開の大森林の手前に、開拓村を作ろうとしているらしい。


冒険者の人数的な割合としては、

冒険者全体、3万人

銅ランク : 2万5千人

大銅ランク : 4千人

銀ランク : 950人

大銀ランク : 50人

多少前後はするが、これくらいの割合だそうだ。

金ランクや、大金ランクは、王都に召集されるので、アイカにはいないそうだ。

どっちにしても、金ランク以上は、冒険者ギルドでは管理していないので、

どこにいるのかは把握出来ないらしい。


俺みたいに、大銀ランクになった人は、貴族の私設軍に入る人が多いらしい。

後は、王都に行って実入りのいい仕事を探すのだそうだ。

アイカに残る大銀ランクは、ブラントさんのように、

ギルドなどから直接雇われている人とか、

グループのリーダー格で、大人数で魔獣を狩るような人、高齢になったり、

体が不自由になったりして、冒険者が出来なくなって引退した人くらいだそうだ。


ギルドマスターやブラントさんの話だけでなく、

冒険者達の噂話なんかを集めて情報収取も行っている。

話かけても、子供相手に誰も話はしてくれないので、聞き耳を立てているだけだけど、

警戒されないので、それなりに話を聞く事が出来る。


仕入れた噂話は、いろいろあるのだが、身に覚えがあるの物も噂になってる。

・裸の大量殺人鬼と言われる、災厄が町を徘徊している。

2か月ほど前に、冒険者達を無差別に裸に剥いてから、殺害する事件が起きた。

20人近くが犠牲になったそうだ。

その犯人は、見つかってなく、今もこの町に潜伏していて、次の犠牲者を探しているそうだ、

夜に出没すると言う噂もあり、夜間一人で歩くのは危険なんだそうだ。


・大銀ランクの冒険者が、新しく任命されたらしい。

噂では、非常に身長の低い人だそうだ。

ただすさまじく強く、冒険者になりたてで大銀になったそうだ。


・ヘビの皮で出来た財布を持ってると、金が儲かるらしい。

商業ギルドで、ヘビ皮にはお金が集まると言う話が広まり出しているそうだ。

ヘビ皮を小貨幣の入れ物に使うと、小貨幣が勝手に集まってくると言う話も出てるそうで、

注目を集めているらしい。


・東の森の獣が減って、南の森からはほぼ獣が居なくなった。

南の森に獣が居なくなった事で、戦えない冒険者達や、職人が、

採取や伐採などで出かけるようになっているとの事だった。

東の森に獣が減った事で、魔獣を相手にしない、低ランクの冒険者達は、

南西の森に出かけるようになった。


魔獣狩りは、いまだ東の森で行われているが、獣が減った事で

魔獣狩りの安全性は増しているとの事だった。


・南の森が小さくなっていると言う。

職人達が伐採に出かけているので、森が小さくなっていると言われていたが、

余りにも早い速度で、森が小さくなっているそうで、

木を食べる魔獣が現れたのではないかと噂されている。

獣が居なくなったのも、その魔獣のせいではないかとの事だった。


まあ、このあたりの噂は、俺絡みの噂だな・・・。

裸の大量殺人鬼とか・・・格好悪い・・・。

あとは、南の森の件は、あまり狩りすぎるのは良くないのかも知れない。


俺に絡まない噂としては、

・この町の周辺に出没する盗賊の数が、一気に増えているとの事だ。

西の街道は、ほかの町に続いているそうだが、その町との商隊が狙われているらしい。

東の街道にも出ているそうで、東側にある村々に行商を行う商人や、旅人を狙って、

盗賊を行っているらしい。

元々盗賊は多いらしいけど、特に増えてて、まったく通れないと言う話もあるらしい。


・この町の衛兵の隊長が変わったらしい。

治安が対分良くなったそうだ。

特に、犯罪の取り締まりが厳しいそうで、今まで見過ごされてたような犯罪も、

捕まる様になって、評判がいいようだ。


・北の開拓村への移民を募集しているらしい。

北に開拓村が出来ているそうだ。

そこへの、移民を募集しているとの事だ。

最初の開拓移民は、犯罪者などが強制労働として、働かされるそうだ。

ある程度町になって来たら、少しずつ通常の人も移住していくらしい。

今は、そういう段階らしく、移民の募集が始まっているようだ。


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