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無限の魔法使い  作者: 志野 勇希
4.港町ウィダス
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37.宿場での襲撃


朝市は、魚がいっぱい出ていた。

見知ってる魚も多く、カツオやイワシ、サンマやタイまでいろんな魚がそろっている。

俺は背負子を出して、片っ端からいろんな種類を購入していく。

小魚なんかは、まとめて箱に入れられて売られていたりするので箱買いしちゃう。

今買わなくても、拠点さえ出来たらいつでも買いに来れるんだけど嬉しくって、

かなり調子に乗って買いまくる。

生のわかめなどの海藻それに、カキやサリのような貝、さらにイセエビとかも売ってる。


帰ったら、海鮮尽くしだな。

醤油かポン酢が欲しい所だが、それは望みすぎだな。

でも、カキ鍋に、焼きイセエビなんかも素敵だな・・・。


カニやタコは見なかったので、このあたりでは取れないのかもしれない。

季節の関係なのかもしれないしな。


干している加工品もかなりの数ある。

魚の干物や、海藻、貝なんかも乾燥物がある。

これらも、片っ端から買っていく。

これで俺がウィダスに来た、一番の目的は達成出来た!


護衛が裏切ってなかったので、もう一泊する事を伝える必要がある。

なので、今日も2番目の宿場に留まるのを説明する為、2番目の宿場にケニーさんと戻る。

ケニーさんの部屋から、2番目の宿場近所の地下部屋に移動して、後は徒歩で宿場に入る。

見つからないように部屋に戻ろうと思ったのだが、

宿屋の俺達の部屋の前に護衛達全員が待っているようだ。

昨日動けなくした2人は含まれてないけど。


こんなに早くに部屋で待ってるなんて、真面目だな・・・なんて事はきっとなくて、

なにかの意図があるのだろうな。

どうせ誤魔化せないので、そのまま部屋に移動する。

もちろん、ケニーさんにも俺にも反射の魔法はかけている。


護衛は、ずいぶんと鋭い目付きで敵意むき出しな気がするな。

「どこに行ってたんだ?」

「あ・・朝の散歩に・・・。」

「昨日、この部屋が襲撃にあったんだが、どこにいた?」


あ!忘れてた!そういえば、フランシスの相方はここで気絶させて、

そのまま裸にひん剥いて放置してたんだった。

やってしまった・・。


まあ、ケニーさんに任せよう。

「襲撃ですか?」

「ああ。それに護衛2人も襲われ、使い物にならなくなった。」

「なんと。みなさんは無事なのですか?」

「ああ。だがお前達はいないし、体調が悪いと言ってたガキも出歩いてるしどういう事だ?

それに荷物も無くなってるじゃないか。」

「いやぁ~。いろいろと事情がありまして。」


さらに護衛達は、ケニーさんに詰め寄る。

「誤魔化すな!荷物はどこにやった?」

「ん?荷物の場所が知りたいんですか?」

「ああ。荷物を場所が知りたいな・・・もしくは、お前の持ってる金かだがな。」

「え~と。良く分ってないのですが、今後の護衛はしてもらえないと言う事なのかな?」

「そうだな。お前はここから出る事もないから、もう護衛の必要は無いだろうな。」


はぁ。フランシス何やってんだ?

それとも、昨日俺が帰った後にレスリーでも動いたのか?

逆になんの連絡も無くって、勝手に動いているだけなのか?

片付いたと思ってたので、サーチとかで様子も見てなかったな。


俺は、とりあえず護衛の6人に酸欠を行い気絶させる。

突然護衛が倒れたのを見た、ケニーさんはびっくりして、

「え!?なにが起こったんですか?」

「あ・・・。俺がやりました。」


魔法で、護衛達を部屋の中に放り込みながら返事をする。

部屋の中に俺も入って、装備などをすべて奪っていく。

「どうしましょうか。護衛なしのまま2番目の宿場を出た感じにしますか?」

「そうですね・・・。」


ん?それどころじゃないな。この宿屋が囲まれてるな。

おいおい・・・ほんとにフランシス何やってんだ?

「そんな場合でもなさそうですね。宿屋も囲まれてます。10人ほど外にいます。」

「!!」

「誘いこんで退治しちゃいますね。ケニーさんは俺の家で待っててください。」

「大丈夫なんですか?」

「さっきの要領でやるので大丈夫です。朝食先に食べててください。終わったら行きます。」

俺は、家行きの亜空間を出しケニーさんに家に行ってもらう。


サーチしたところ、騒ぎになるので人払いしていたのか、宿屋の中には俺達しかいないようだ。

そのまま、6人を真空の膜で包み、足の神経を引きちぎる。

俺は、隣の空部屋に移動してから真空を解く。

「があぁぁぁ!」

と盛大に護衛達が鳴き始める。

すると、外で待ち受けてたやつらが一斉に宿屋の中に入ってくる。


10人全員が宿屋に入り、部屋の中で倒れている護衛達の周りに集まり警戒を始める。

すぐさま、範囲酸欠で気絶させ、装備を奪い、足の神経を引きちぎる。

叫び声が重なっても、外からの動きはなさそうなので、ここはこれでお暇させていただこう。

気になったので荷運び人をサーチしてみると、荷車を置いていた馬小屋で死体になっていた。

抵抗したのか、容赦なくやられたのか・・・助けられなかったな。


俺は、亜空間を出し家に戻る。

これで、2番目の宿場に戻って来にくくなったな。

ついでに、ケニーさんに変な噂が立ちそうだけど、その辺は後で考えるか。

あとフランシスの方も、どうなってるか確認したい所ではあるな。


「ただいま~。」

「おかえりなさい。」

「どうでしたか?」

「今は、宿屋の中で16人が、のたうち回ってる感じです。・・・どうしましょう。」

「2番目の宿場にしばらく行けなくなりましたね。」

「素知らぬ顔して行くのも手ではありますけどね。」


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