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友達選びは大切だよね

 ジャックが突然帰ってしまった昨日、私は中々寝つけず何時に寝たのかどうやって寝たのか覚えてない。

 でもね、確かに自分の部屋のベッドで寝たはずなんだ。なのになんで私は今ジャングルにいるのだろうか。

 勿論パジャマです。いやね、最初は夢かーと思ったわけですよ。でもね裸足で歩いてるからめっちゃ痛いんです。そりゃこれ夢じゃねぇわってなりますよねーハハハ。


 ハハハじゃない! ここどこですか! どうしてこうなったんですか! 10文字以内で述べよ!!


「この俺が飛ばした」

「10文字以内キター! ってあなたどこですか!? 飛ばしたってここ誰ですか!!」

「落ち着け。巧妙に逆だ」

「こんな状況で餅つけるかああああー!!」

「話に聞いてたのと随分違うな。本当にお前で合ってるのか?」


 目の前に現れたのは俺様っぽい雰囲気の美麗イケメンは眉間に皺を寄せた。

 そんな顔もお綺麗です。てか最近イケメンしか見てない。

 オッドアイなのが若干厨二だけどこれはこれでありかな。お、私冷静になれてきたんじゃない?

 俺様イケメンに改めて色々聞こうと口を開いたその時、聞きなれた声が後ろから聞こえた。


「おまっ!! なんでひなを!!」

「お、合ってたか。さすが俺」



 振り返ると昨日帰ったはずのジャックがいて、思わず足の痛みも忘れて走って抱き着いた。

 もう離さないと言わんばかりにぎゅうぎゅうと抱きしめる。ジャックはオロオロしてるけどそんなの知るか!



 そして私は叫ぶ。



「昨日のマフィンもってくればよかったあああ!!!」

「第一声ェェ!!」



 私に抱きしめられたままジャックが項垂れている。



「だってジャックが急に帰っちゃうから大量に余ってるんだよ! どうすんの!」

「す、すいません」

「こんなにすぐ会えるなら持ってくるんだった!!」



 昨日の涙返せバカ。私が泣くとか貴重なんだぞコラ。そう言うとなぜかジャックが嬉しそうに笑ったので「何ニヤけてんの!」と喝を入れた。

 

 怒ったフリしないと私までニヤケちゃいそうだから唇を尖らせる。そんなのキャラじゃないし。

 感動の再会ってわけじゃないけど、でも、なんか嬉しかった。


 とか絶対に言わないんだからね!



 私たちがあーだこーだ言ってる様子をオッドアイのイケメンさんはニヤニヤしながら見ていた。

 私はジャックから離れて「で、私を飛ばしたこちらの方は?」と尋ねるとジャックが「俺のダチだ」と嬉しそうに答え、イケメンさんが「魔王だ」と言った。



 まおう……魔、王? 魔王!?



「ジャック、友達は選びなさい」


 

 私は真顔できょとん顔のジャックを見つめた。

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