キミの隣で見る夢
誘拐事件から数日、いつもと変わらない平和な日々が戻ってきた。
暑い日が続いてるから多少ぐったりしてるけど。
あまりの暑さにどうしてもアイスを食べたくなった私は近くのコンビニでアイスを2つ買って帰り、冷凍庫に入れてからジャックを呼びに行った。
今日はお母さんの手伝いをするって言ってたから今頃は布団でもとりこんでるかなと思い縁側へと向かう。
うちにはそんなに立派な家じゃないけど庭と縁側ある。
小さな芝の庭は物干し竿でほぼ埋まっているけど端の方にお母さんが育てているハーブ類とミニトマトのプランターが置かれている。お花じゃなくて食べれるものを植えている辺りがお母さんだなと思う。
縁側は風通しが良くてお昼寝に最適なんだよなぁ。
そんなことをぼんやりと考えながらジャックに声をかけた。
「ジャックー、アイス買ってきたから一緒にたべ……」
とりこんだ布団の上に気持ちよさそうに寝ているジャックを発見。
1.起こす
2.寝かせておく
3.写真を撮る
4.添い寝
さて、どうする。
……
とりあえず3だな。
私はスマホで写真を撮ってから薄手のタオルケットをジャックのお腹にかけた。部屋だったらエアコンか扇風機をつけたいところだけど幸いここは風通しの良い縁側だ。
少しだけ冷たい風が優しく吹き抜ける。
しばらく可愛い寝顔をみて癒されようかな。
ジャックの寝顔を見ていたら蝉の声がいつもより遠くに聞こえ、まったりまどろんだ世界に私とジャックしかいないような不思議な感覚がして私はいつしか眠りについた。
夢の中でジャックの猫耳がウサ耳に進化して「ジャックがウサ耳に進化だと……!?」という寝言を先に起きたジャックに聞かれたなんて私は知らない。