戦争の真っ只中にヴェネツィアに行くなんて、一体どんな馬鹿者だ?
すみません!日本語が100%正確ではないかもしれません。私は外国人なので、今は翻訳ツールを使っています。作品制作の過程で日本語を勉強していく予定で、すでに少しずつ上達しています!
静まり返った部屋。
…
…
…
平川さんがドアを開ける。
平川空:Bom dia!(日本語:おはよう!)
サム(頬を膨らませて):おい! 俺が日本語を流暢に話せるって分かってるくせに、わざわざポルトガル語で話す必要あるかよ!
平川空:わかってる、わかってる! ただ君をイライラさせたかっただけ!
サム:成功したよ、満足?
平川空:まだ足りないわ。
平川さんは、鞄から書類を取り出す。
サム(書類を机の上に置く):これがイタリアと日本、正確にはヴェネツィアとの軍事同盟に関する書類だ。
— 火の剣:ヴェネツィアの弓
╰┈➤ 解説:
ルール1:国際文書はポルトガル語で書かれている。これは、ONICIDAL UN(UN Oni Exterminator Group)の政治・軍事当局も同様であり、その理由は首都がポルトガルのリスボンにあるためである。
ルール2:国際的な同盟を結ぶには、国連(UN)および各国の軍事指揮官の許可が必要です。
ルール3:???
...
...
...
伐採林。
ミヤマラ・フレイム(興奮して):やっほー、ここでの初任務だぜ!
リー:あまり浮かれるなよ、場合によってはここには鬼すらいないんだから……
水原勝樹:まあ、鬼が現れない可能性も少しはあるけど……でも安心しろ、ミヤマラくん。きっと現れるから、戦えるぞ!
彼らは少し歩く。
フレイム・ミヤムラ: この匂い、感じる?
水原勝樹: 俺じゃないぞ!
リー: 俺もじゃない!
フレイム・ミヤムラ: そうじゃなくて……
宮村さんは周囲の空気の匂いを嗅ぎ始める
フレイム・ミヤムラ: 血の匂いだ……
水原さんがリーを肘で突く。
水原勝樹(ささやき声で):リー、彼をヴェネツィアに連れて行くのは本当にいいの?
リー:行かせないほうが倫理的だけど、軍の大将が平川先生に彼を連れて行くよう強要したの。
水原勝樹:彼のことが心配だわ……
リー:どうでもいいよ。
二人は歩き続ける。その間、宮村さんは先頭を歩きながら茂みの匂いを嗅いでいる。
リー:そんなふうに茂みの匂いを嗅いじゃダメだよ、そこに麻薬があるかもしれないんだから。
水原さんは彼の肩をポンと叩く。
リー(肩を押さえて):痛っ、痛いよ……
水原勝樹:子供にそんなぶっきらぼうな言い方をするのをやめてよ!
リー:でも、俺が間違ってるの?
水原勝樹:いいえ、でもそんな言い方はダメよ。
リー(ぶつぶつ):わかったよ、「お母さん」。
水原勝樹(ほっとし、ぶつぶつを無視して):わかってくれてよかった。
宮村さんが遠くから二人を呼ぶ。
ミヤムラ • フレイム:みんな、ここで何か見つけたんだけど……
リー:やばい。
リーの言葉は、水原さんからのもう一発のパンチで遮られる。
水原勝樹:話していいよ。
宮村さんがリーと水原さんを自分のいる場所へ呼び寄せる。
二人が到着すると、彼は人差し指を口元に当てて静かにするよう合図した。そして、茂みをどかした。
その光景は衝撃的だった。
ある鬼が別の鬼を食らっていた。
リーは黙って、鬼たちの習性を観察していた。
それは、より強い鬼が弱い鬼を食い尽くすという、共食いの光景だった。そして、人々の好奇心を掻き立てる。
そこにいた鬼は、幅が机ほどもあり、背が低く、まるで背の低い動物のような、毛むくじゃらの鳥のような姿をしていた。
「鬼たちは、空腹を感じないのなら、なぜまだ人間を食べたり、さらには同族さえも食べるのか?」
— 答えはいくつかある。だが、最も広く受け入れられているのは……
彼らは残酷だからだ。
とても残酷なんだ。
……
……
……
フレイム・ミヤムラ:複雑だな。この鬼の家族のことを想像してみてよ。
リー:俺たちの任務は鬼に共感することじゃなくて、彼らを殲滅することだ。
フレイム・ミヤムラ:今じゃない、リー!
宮村さんは彼の腕をつかんで止めようとするが、リーは乱暴にそれを振りほどく。
リー:鬼を擁護してるのか? こんな光景を目の当たりにして、それでもあいつを擁護するのか?
リーは立ち上がる。
リー:もし彼らに共感したいなら、鬼殺しなんてやめろ。このクソ野郎が将来、どれだけの命を奪うか、あるいはすでに奪っているか、分かってるのか?!
宮村さんは、リーと口論する中で、その荒々しい口調に怯える。
水原勝樹:リー、落ち着いて……
リーはしばらく黙り込み、小声でぶつぶつ言いながら鬼の方へと歩み寄る。
鬼はリーの存在に気づき、即座にリーに襲いかかる。
鬼は、軍服で守られていたリーの腕を噛みついてしまう。
ガードを崩した隙に、リーは小さな鬼の頭を突き刺し、激しく振り払う。
鬼が一撃を受けて痛みに身悶えるのを見て、宮村さんが叫ぶ。
フレイム・宮村:さっさと仕留めろ!
リーは宮村さんの要求を聞き、悪戯っぽい笑みを浮かべる。
彼は鬼を木に蹴り飛ばし、動けなくなった体を何度も蹴り続ける。
宮村さんは青ざめた顔でその光景を見つめる。
リーは笑みを浮かべたまま、鬼を蹴り続けた。
彼は剣を手に取り、再生能力を持つ鬼の体に突き刺した。
水原勝樹:リー。もういい。
リーは悪戯っぽい笑みを消し、彼女の命令に従わざるを得なくなり、右腕に隠していた鬼の手首を斬りつけた。
リーは、その行為を後悔する様子も見せずに、二人の元へと歩み寄った。
水原勝樹:バカ。
リー:バカかもしれないけど、鬼退治人としての義務は果たしたよ。
リーは方向を変えて、宮村さんのところへ向かう。
リー:小僧。あの鬼にそんなに同情するなら、埋めてやれ。死体の臭いは最悪だ、鼻が詰まる。
宮村さんはゆっくりと顔をリーの方へ向けましたが、目を見ることはできませんでした。
…
…
…
イタリア、ローマ。
平川さんが飛行機から降りてくる。
平川空:ああ……イタリアの空気、気持ちいいなあ。ここに来るのは久しぶりだ。
彼はサム・コグナンを探して空港内を歩き回る。
そして、リュックサックを背負って立ち止まっているサムを見つける。
サムはソラを見つけると、駆け寄ってくる。
サム(嬉しそうに):ソラ!会いたかったよ!
平川空:サム!
そばでそれを聞いていたある家族は、何を言っているのかさっぱり理解できない。
子供:Cosa stanno dicendo, mamma? (日本語:お母さん、彼らは一体何を話しているの?)
お母さん:È un'altra lingua, figlia mia. (日本語:それは別の言語なのよ、娘よ。)
二人は隣の家族を気にせず、空港の外へと歩いていく。
平川空:サム。
サム:あ?
平川空:ヴェネツィアの件はどうだった?
サム:うまくいかなかったよ。
サムはうつむく。
サム:泳げる鬼がいるなんて信じられない。最大の危険は、七つの大罪の誰かがやってくることだ。
平川空:あなたに気に入ってもらえそうな若い兵士が3人いるわ。
サム:わがままを言いたくないが、もっと兵力がどうしても必要なんだ。
平川空:そうね、B-14部隊とD-09部隊をあなたに紹介してあげるわ。
サム:1つだけでいいんだけど、2つあっても問題ないよね?!
平川空:大丈夫、心配しないで。喜んで手配するわ。
平川さんは軽く笑った。
サム:彼ら用の特注の制服を必ず持っていくと約束するよ。
平川空:それと、ケチャップのピザもね。
サム:その言葉は聞こえなかったことにするよ。
...
...
平川空:サム。
サム:何?
...
平川空:「僕が死んだら……」
その言葉をサムに遮られる。
サム:「『死んだら』なんて話はよせ。」
平川空:「本気なんだ!」
サム:人類の最後の希望である君が、物語が終わる前に王位を譲るなんて。君らしくないよ。
平川さんは小さく笑う。
平川空:本当に君って厄介な人ね……
……
平川空:「僕が死んだら……」
その言葉をサムに遮られる。
サム:「『死んだら』なんて話はよせ。」
平川空:「本気なんだ!」
サム:人類の最後の希望である君が、物語が終わる前に王位を譲るなんて。君らしくないよ。
平川さんは小さく笑う。
平川空:本当に君って厄介な人ね……
……
ローマの軍事基地。
サム:このドアから入って。
ソラがドアを開けると、50歳くらいに見える大人の男性が姿を現した。
男:Giovane, cosa vuoi?(日本語:若者よ、何が望みだ?)
サム:Abbiamo bisogno di uniformi militari in stile italiano da inviare all'esercito giapponese. (日本語:日本軍にはイタリア式の制服が必要だ)
男:Sta bene. (日本語:わかりました。)
平川空(サムに小声で):うまくいった?
サム:うん、やってくれるよ。
男:Quantità?(日本語:数量?)
サム(平川さんに小声で):兵士は何人いるんだ?
平川空:200人くらいだと思う。
サム:一人につき2着ずつか?
平川空:妥当な数だ。
サム(男の方を向いて):制服400着、生産期間は最長3ヶ月。(日本語:制服400着、最長生産期間3ヶ月)
男: Beh, penso che ci sia ancora tempo a sufficienza per realizzare così tante uniformi.(日本語:まあ、それでもあの数の制服には十分な時間だと思うけど)
男は平川さんの方を向く。
男:Se riuscite a preparare tutte le taglie entro 7 giorni lavorativi, io e il mio team possiamo completare il lavoro in meno di 2 mesi. (日本語:兵士の衣服の寸法を7営業日以内にお知らせいただければ、制服を製作できます。)
サム(平川さんに小声で):7営業日以内に兵士全員のサイズを持ってきてくれれば、彼とチーム全員で2ヶ月以内にすべての制服を仕上げるって言ってたよ。
平川空:わかりました……持っていきます……
...
...
...
私は悪い子だったのかな?
そうだったのかな?
そんな許しを受ける資格があるのだろうか?
ふん。
…
…
…
「本当に?」――平川空さんが尋ねる。
ミヤムラ • フレイムさんも同意する。
「その件に関しては、フレイムだけで呼んでほしいな」――宮村フレイムさんは気丈にそう言った。
場内は静まり返り、平川さんは宮村さんの名前を「フレイム」のみに変更する書類に署名していた。
「ちょっと聞きたいことがあるんだけど」――平川さんは作業の合間にそう言い、自分の業務を中断した。
戸惑う宮村さんは、ただその質問に答えることに同意した。
「なぜコードネームを使っているの? スパイとかそういうわけじゃないだろう、フレイムさん」――平川さんは、いつもの冗談めかした口調ではなく、真剣な顔で尋ねた。
宮村さんは、突然の質問に驚いた。
彼は答えを考えながら、目を閉じて顎を掻いた。
「分からないな。ふと頭に浮かんだんだけど、それがずっと気になっているんだ。」――宮村さんはコードネームについて率直に語った。
宮村さんは深呼吸をしてから、答えを続けた。
「病院で目を覚ましてから、何も覚えていないんだ」――宮村氏は、ごく些細な細部に至るまで思い出そうと、今もなお懸命に努力を続けている。
平川さんはその話題を忘れようと、さっと書類に署名する。
「そこにじっとしてるつもり? 友達と遊んでこいよ」――平川さんは、仕事に疲れ、力なくそう言った。
宮村さんはただうなずき、外へと歩いていく。
一人になった平川さんは、ただ結婚指輪を見つめる。
「愛しい人、会いたいよ……一体、この状況が終わるまで、いつまで待てばいいんだろう……」――平川さんは独り言のように呟く。
水原勝樹さんが、走ってきたせいで少し疲れた様子で部屋に入ってくる。
「パパ!」――水原さんは必死に叫ぶ。
「どうした、娘?」――平川さんは疲れた声で答える。
彼女が返事をしなかったため、彼は彼女を頭からつま先まで見渡し、股間から血が流れ出ていることに気づいた。
「ああ……」――平川さんは呟いた。
トイレの中。
ドアの外にいるソラ。
「もう14歳なんだから、自分で解決すべきだよ」――平川さんはドアの下から彼女にそう言う。
「分かってないの!」――水原さんは必死に反論する。
立ちながら眠りそうになりながらも、平川さんはまだ待とうとする。
「お父さんは疲れてるんだ、こういうの……」――平川さんは言葉を濁して言う。
水原さんは外からの静けさに不審に思い、平川さんを呼ぶ。
「パパ?」――水原さんは一度尋ね、返事があるか確かめる。
「パパ、起きてる?」――彼女はもう一度尋ねる。
彼女はテーブルの下で生理用ナプキンを探そうとする。
「パパ、お願い!生理用ナプキンを忘れてきちゃったの!」――彼女は必死に叫び、父親を起こそうとした。
まだ反応はない。
「誰かいない?お願い、助けて!」――彼女は誰かが現れるのを期待して叫ぶ。
……
……
「そこで何してるの?」――水原さんはベランダにいるリーに声をかける。
リーは彼女に気づき、中へ招き入れる。
「さっきまでは風を楽しんでいたんだけど、今は風にライバルが現れたわね」――リーは挑発的な口調で答える。
「バカね、風の方が私よりずっと良いわよ」――水原さんは顔を赤らめながらそう言った。
……
4週間後。
旅立ちに向けた準備がようやく整った。
イタリア製の特注制服もすべて完成した。
ヴェネツィアで戦う203名の兵士全員分の制服が、飛行機へと積み込まれた。
全員が制服を身にまとい、司令官、副司令官、そして各会長らとの集会が開かれた。
...
「ご出席いただき、ありがとうございます。国連『鬼』殲滅部隊の皆さん。」――協会会長の白郎武房がそう述べた。
その男は年配で肥満体、髪は側頭部だけに残っていた。
彼を際立たせる、エレガントでぴったりとしたスーツを着ていた。
タイトでスタイリッシュなジーンズを履いていた。
宮村さん、リー、水原さんは少し遅れて到着し、下の一般席より上のバルコニーにある優先席に座った。
「宮村さん、こんな時にポップコーンなんて持ってこないよ」――リーが言った。
「え、本当? 持ってくるとか思ってたんだけど」――宮村さんは無邪気に答えた。
彼らは大統領の演説を見守る。しかし、リーの胸には何か引っかかるものがあった。
「この男、未成年者の性的なコンテンツを閲覧した罪で逮捕されたことがあるんだ。あんなに下品な男が、人類滅亡を企てる軍隊の大統領だなんて」――リーはその事実を鼻で笑いながら言った。
「あれほど責任の重い役職に就く資格なんてない。それなのに、しかも一般投票で当選したなんて」――リーは怒りを込めて言った。
「その犯罪、ある漫画家を思い出すな」――宮村さんは相変わらず無邪気に答える。
「今話しているのは、その犯罪のことじゃない。彼が一般投票で当選したということについてだ」――リーは真剣な口調で言う。
「よくあることだよ。マネーロンダリングをした後に国の大統領になった奴もいたし。でも、名前を忘れてしまった……」――宮村さんは、誰のことを話していたのか思い出せないことに、あきれたように鼻を鳴らす。
「思い出さないほうがいいわ」――水原さんが答える。
……
「さあ、話を聞こう。あのバカはもう去ったわ」――リーは人差し指を唇に当てて静粛を求める。
副大統領が客席に到着した。
30歳前後に見える、ストレートで茶色の髪の女性だった。
彼女はレディーススーツに、足首まで届くロングスカートを身につけていた。
「皆様とお話しできる機会をいただき、感謝いたします。作戦の詳細は、平川ソラ司令官から説明されます」――日向アイリという名のその女性は、そう一言告げるだけで、慎重に会場の外へと歩いていった。
兵士たちの中には、彼女の官能的な魅力に心を奪われる者もいた。
「まずは小児性愛者、次は売春婦か」――リーは冷淡にそう言った。
水原さんはリーの首筋を平手打ちした。
「そんなこと言うのやめなさい!」――水原さんは彼を叱りつけた。
リーは叩かれた箇所を押さえる。
「これ、痛かったぞ!」――彼は痛みを訴える。
「他人のことに口出しするのをやめるよう、教訓にしてね」――水原さんは説教を締めくくる。
「1、2、3、音?」――平川さんが紹介の言葉を述べる。
副司令官は黙り込む。
「皆さん、おはようございます! そして、よく聞いてくださいね!」――平川さんは元気よく言う。
彼はマイクを副司令官に手渡した。副司令官は黒く短く刈り込んだ髪で、過去の受賞歴を示すエンブレムが付いた伝統的な司令官の制服を着ていた。例えば、「ニューヨーク軍最優秀司令官」といった、4年に1度授与される賞のものだ。
ミズキ・アオイという名のこの少女は、生まれつき目が見えず、2009年に鬼殺隊員となり、2013年から2018年まで指揮を執った。2019年に平川ソラさんに敗れたが、2020年からは彼とタッグを組み、現在に至るまでその地位を維持している。
興味深いことに、彼女は2018年まで「鬼殺隊」として活動していた間、ずっと平川空さんの隊長を務めていた。
「あ、あ、ありがとうございます、お、お、お越しいただき……」――彼女は完全に言葉に詰まりながらそう言った。
...
「説明会はほとんど役に立たなかった。ヴェネツィアに誰が招集されるかとか、計画のことばかり話してた。無駄足だったし、ほとんど寝そうになったよ」――説明会の後、ミヤムラ • フレイムさんはそう思った。
彼らは歩き出したが、リーが途中で立ち止まった。
「おい、リー、歩いてる最中に立ち止まるなよ!」――宮村フレイムさんは彼にぶつかり、すぐに叱りつけた。
リーは水原さんの手を握り、宮村さんの方を向いた。
「ねえ、僕とミズちゃんは部屋でゆっくり話したいんだけど、いい?」――リーは宮村フレイムさんに尋ねる。
「もちろん、構わないよ。でも、もし戦闘中に彼女が妊娠したら、それはとんでもないハンデになるな」――宮村フレイムさんはわざと無神経な口調で答える。
水原さんとリーは、フレイムの言葉に顔を真っ赤にした。
「ア、アホ」――水原勝樹さんとリーは同時にそう言い、視線をそらした。
……
1日後。
宮村さんは、平川ソラさんから送られてきたメールを読みながら、慎重に廊下を歩いていた。
「水原くんとリーは、いつからそんなに親しくなって、彼が彼女を『ミズちゃん』と呼ぶようになったんだ?」――ミヤムラ • フレイムさんは、平川ソラさんが勧めてくれた教室に向かって歩きながらそう考えた。
彼はドアを開けると、化学実験をしている少女がいた。
「あ、すみません……」――ミヤムラ • フレイムさんは部屋に入った。
少女は彼を見ると目を輝かせ、素早く駆け寄ってきた。
「知ってた? シャチ、つまりオルカって、オスはペニスを使ってメスを誘惑するんだ」――少女は彼の手を握りながら、興奮気味に説明した。
宮村さんは少女の興奮の理由が分からず、彼女が何を言っているのか理解しようと試みる。
「あ、え?」――ミヤムラ・フレイムさんは無邪気に彼女に尋ねる。
少女は勢いを失い、一本の髪の毛が、その生き物が野生でも飼育下でも関係なく、背びれのように垂れ下がる。
「もし勃起不全で、ハーレム全員とヤる能力がないならごめんなさい……」――少女は、まるでそれが本当に大きな問題であるかのように話す。
宮村さんは彼女の言葉を無視しようと、本題に直行する。
「はじめまして、宮村ササキです。でも、フレイムか宮村って呼んでください……」―― ミヤムラ • フレイムさんは丁寧に自己紹介する。
少女は興奮し、髪の束が跳ね上がる。
「私の名前はナオミ・リョウスケ。はじめまして!『ナオちゃん』って呼んでね。私はレズビアンだから、私に口説こうなんて考えないでね!」――ナオミ・リョウスケという名の少女は、自分が何を言っているのか全く自覚していない様子で自己紹介をした。
宮村さんは一歩後ずさる。
「私が話しに来たのは、そういうことじゃないんだけど……」―― ミヤムラ • フレイムさんは話題を変えようとする。
彼女の髪の毛は少し下がったが、彼女は考え込み始める。
「やあ、チャンピオン、今日私に何を求めてるの?」――ようやく、この少女はそれほど下品ではない言葉を口にした。
「痛みを和らげてくれる何かが欲しいんだ。ヴェネツィアに行くために4週間もトレーニングしてきたんだ……そして、ついに……」―― ミヤムラ • フレイムさんは右の手首を握りしめ、片方の口角を上げて言った。
上がりかけていたナオさんの髪の毛が、また下がった。
「ああ。女の子を口説くためのアドバイスを求めてるのかと思ったよ。やっとまともな人が、面白い目的でここに来てくれたね」――彼女はそう言うが、「面白い」という理由で上がるはずだった髪の毛は、上がらない!
彼女は作業机に座り、顎を掻きながら仕事のアイデアを考えようとする。
「手袋。」――ナオさんは淡々と、何の説明もなくそう言った。
……
「手袋? それって本当に私の痛みを和らげてくれるの?」―― ミヤムラ • フレイムさんが尋ねる。
ナオさんは宮村さんの方を向き、実例を示すために自分の手に手袋をはめた。
「特に丈夫でぴったりとしたものならね。痛みそのものを取り除くことはできないけど、痛みに慣れるのは楽になる……それに何より、ぴったりしていると痛みが広がるのを抑えられるの」――ナオさんは詳しく説明した。
宮村さんは理解し、うなずいた。
「わかりました……いくらくらいかかりますか?」―― ミヤムラ・フレイムさんが尋ねる。
「40万円くらいですね」――ナオが答える。
…
…
...
「手袋一枚で40万円もするなんて、一体何でできてるんだ? オフィルの純金か?」――ミヤムラ・フレイムさんはそう考えながら、心配そうに歩き続けた。
歩いていると、王室風のドレスを身にまとって慎重に歩いている少女と出くわした。
彼女は若く、金髪で、身なりも立派だった。川のように青い瞳をしていた。
「お姫様か? きっとどこかのヨーロッパの国から来たんだろうが、なぜこんなところを歩いているんだ……」――彼はその美しさを堪能するように彼女を見つめた。
「ねえ、なんで私を見てたの?」――お姫様が彼の背後に現れ、ミヤムラ • フレイムさんは少し驚いてしまった。
「えっと……殿下……」――ミヤムラ • フレイムさんは少し怯えつつも、礼儀を保って答えた。
王女は少し驚いて、口元を覆った。
「どうして私が王女だと分かったの?」――彼が自分のことを知っていることに驚きながら、彼女は言った。
「運が良かっただけさ。ガチャゲームでコインを賭けて5つ星のキャラクターを引き当てた時みたいな……」――ミヤムラ • フレイムさんは心の中で思った。
「殿下のそのお顔は決して忘れられません。あまりにも美しくて、目から離せませんから……」――彼の言葉は、姫に遮られた。
「美しいお顔」という言葉に、彼女は顔を赤らめて気絶してしまった。彼女は褒められるとすぐに照れてしまうのだ。
姫が目を覚ますと、ナオさんの研究室のソファに横たわっていた。
ナオさんは彼女と二人きりだったが、目が覚めたことに気づくと、髪の毛がぴょんと跳ね上がった。
「あ、やっと目が覚めた!」――ナオさんは嬉しそうに駆け寄り、彼女の手を握った。
「はじめまして、私はナオミ・リョウスケです。呼ぶときは『ナオちゃん』で大丈夫ですよ!」――ナオさんは元気よく自己紹介した。
王女は慎重に立ち上がった。
「はじめまして、私は平川アイレス……平川家の王女です……」――平川アイレスさんと呼ばれるその王女は、日系アルゼンチン人のようだ。
「私は京都で生まれ、15歳からアルゼンチンに住んでいるだけなので、日本語も流暢に話せます!」――平川アイレスさんは、たとえ日本語のことだけであっても、自分の価値を証明しようと必死に訴える。
ナオは彼女から距離を置き、髪の一房が垂れ下がり、彼女が真剣な表情で何かを心配している様子がうかがえる。




