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新月の衝動


月が観たかったので、散歩に出た。

けど、月は雲にしっかり隠れてしまって出ていなかった。 

今夜は新月らしい。

帰り道、隣りの通りからこっちを観てる男がいる。

ーーあれは…。

コメット?

あ、誰かと1つ先の角を曲がって消えてった。


ーー店先にソレイュがいた。

「おう、モア!」 

 店閉めるんだ?

「今日、暇過ぎて…もう閉める事にしたんだぁ〜!」

 ふぅん。

ーー本の続きでも読もうかな。

「モアはどうしたんだ?」

 別に。仕事ない日くらい息抜きしないと。

「モア、なんだかんだ忙し…。」

!!!

 ぁ''ッ!!

「どうした!モア?!」、

 ぁぅ''っ!

ーーなんだこれ?

頭が、くゎんくゎんする。

こんな感覚は初めて。

苦しぃ…。

ぁ''あ''ぁ''あ''ぁ''あ''。

 …は…は。

「ど、どうしよう…!ちょ!ちょっと待ってろ。」

…は、ぁ。

 …ぅ''ゔ。

「辛いか?

おぶって帰るから心配するな。」

 は、ぁ…。

ーーソレイュの背中あたたかぃ…。

血が脈打つのが伝わってくる。

体の奥が熱い。

どこからか、甘い匂い。

まるで、「あの日」みたい。

何?月光が…紅い…⁇

ーー欲しい。

 …はぁ、はぁ。

ーー欲しい。

…駄目ッ‼︎

殺してしまうッ‼︎

「モア〜?鍵ぃ。」

 …ぅ、鍵。

「ほら、着いたぞ。お前の部屋ほんと何もねぇなぁ。」

ーー欲しい。

殺したくは…ない‼︎

堪えろ…。

 …はぁ、はぁ、は…。

駄目だ、あの甘い匂いが邪魔して来る。

…ぅ、自分を抑える自信がなくなってきた…。

あ''ぁ''あ''ぁ''あ''ぁ'あ''。

…独りになって、落ち着きたい。

「モア?大丈夫か??寝かせてやるから待ってろ。」  

 …はぁ…ぁ…。帰って…。

ーー欲しい。 

ま、まずいっ。

 は…はぁ…はぁ。

「よっ、と大丈夫か⁇」

 …はぁ、はぁ。ソレイュ…も…帰って。

「モア?うぉッッ!?」

ーー欲しい。

 …はぁっはぁ…ぁ

ソレイュを押し倒してしまった。

もう、駄目だあぁぁぁぁ…。

ぁ''あ'' 爪が伸びる。

ぁ''あ'' 牙が伸びる。

ーー欲・し・い。

 …ハァッ…ハァ…。

「…ハァ、ァ。ンゥッ。」

 …ハァッ…ゴクリ…。

ーー首か?

駄目‼︎痣が目立つ。

ーー腕か? 

ここも駄目。

ーー腰?

「ンンッ、ハァ…ぁ、モァ。」 

 …ッ、…ァッ…‼︎

駄目ッ…、意識が…。

*:*


…あたたかぃ。

 ハッ⁈

ーーソレイュ⁈…生きてる‼︎

よかった…。

記憶も跡も消して、痣はしばらく残るけど。

…起きろ‼︎

…起きないな。

…起きろっ‼︎

ーー腕真っ赤…。

これだけ叩かれてどうして起きない⁈

さっさと帰って欲しいのに…面倒くさいッ‼︎

…起きろっっ‼︎

「んぅ…ん、なんだ?」

 朝、店、行け。

ーー早く行け。

「何かあったのか?夢⁇」

 さぁ?

ーーもう‼︎さっさと帰って‼︎

「…あれからどうしたっけ?」

 さぁ?

ーー帰れっっ‼︎

 ほらっ!立てって!

ーーやっと扉を開けて、ソレイュを外に出せた。

「…モア…今日も店、来いよ。」

ーーぃや…去り際に微笑まれても…。


ーー…やっと落ち着ける。

うあぁぁあ…‼︎ャってしまったぁぁあ‼︎

…不覚。

でも、殺してなくてよかった。

…記憶は、曖昧になる暗示をかけたし…。

…都合が悪い事があったら、また暗示かければいい。

ーー大丈夫なはず…。

こっちも覚えてない事にしよう。

とりあえず、夕方まで眠ろう…。


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