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むいむいたん  作者: 無為無策の雪ノ葉
8  二重螺旋攻略
732/999

8-80 二重螺旋第二選択

―1―


 天井まで届きそうな柱が立ち並び巨大迷路と化した広間を探索していく。途中、紫の四角い箱や紫に光る床、緑の四角い箱や緑に光る床などが見つかる。その数、最初の赤色も入れれば実に8種類。


 四角い箱の色は紫、青、緑、黄、橙、赤、黒、白。


 光る床の色も紫、青、緑、黄、橙、赤、黒、白。


 完全に対になっているな、うん。


 分かったぞ、分かっちゃったぞ。これは、アレだ。最初の俺の考え方も間違っていなかったはずだ。対になった色の床に四角い箱を重ねる。多分、これは間違いないはずだ。


 となると、順番か。順番だよなぁ。


 色は属性と同じ8種類。そこから導き出される答えは! この世界の曜日と同じ順番で重ねていくだ! つまり最初の火(紫)から水(青)と順番で重ねていき最後の光(白)に到達することで謎が解けるはず!


『14型、頼む』

 14型に紫の箱を運んで貰う。まずは最初の火からだな。


 14型が紫の四角い箱を紫に光る床の上に置くと、カチリという音とともに紫の箱が沈み始めた。これで……!


 その瞬間だった。


 目の前の柱たちが折れ、崩れ、何かに吸い寄せられていく。見れば部屋の中央に橙色の球体が浮かんでいた。それが、柱や、周囲に漂っている靄のような魔素を吸い込み、集めていく。あれ? アレレ、おかしいなぁ。


 な、何でだよ! 俺の推理、完璧だったじゃん!


 周囲の魔素を集めた球体が姿を変え、豚顔のゴリラへと変わっていく。いや、まだだ。まだ、俺の推理が外れたとは限らないッ! もしかしたら、この魔獣を倒せば道が開けるかもしれない!


 生まれ落ちた豚顔のゴリラが雄叫びを上げる。俺は14型の顔をじーっと眺めることにした。分かるよな?

「マスター……」

 14型は無表情のまま、大きなため息を吐き、俺を持ち上げる。そして、そのまま最初の高台までかける。




―2―


 豚顔のゴリラを倒した後に部屋を見て回るが、出口のようなモノは無かった。お、俺が、俺の完璧な推理が間違っていたというのか……。


 い、いや、気を取り直していこう。迷宮の外に出れば、この場所は復活するみたいだから、また一度、外に出て――うむ、色々と試してみよう。


 一度、迷宮の外に出て、先程の部屋に戻ると、部屋は元の形に戻っていた。これさ、ヒントがないのかなぁ。手当たり次第ってさ、おかしいよな? 俺、何か見逃しているのか?

 箱の数といい、属性って考えるのは間違っていないよな。


 うーむ、属性、属性、属性なぁ。


 はッ!


 そうだ、属性って半分に別れるじゃん。反対の属性は習得出来ないとか、うん、そうだよ!

 火(紫)と水(青)、木(緑)と金(黄)、土(橙)と風(赤)、闇(黒)と光(白)……。

 そうだよ、そうだよ。上に乗せる、それは抑えつけるってこととも取れるし、うん。今度こそ、間違いが無いはずだ。


『14型、頼む』

 14型に紫の箱を運んで貰い、青い床に置いて貰う。


 カチリという音とともに紫の箱が沈んでいく。


 その瞬間だった。


 目の前の柱たちが折れ、崩れ、何かに吸い寄せられていく。見れば、部屋の中央に橙色の球体が浮かんでいた。それが柱や、周囲に漂っている魔素を吸収し――だから、何でだよッ!

 また不正解か、不正解なのか! 何だよ、何でだよッ! 答えがわからん、わからんぞーッ! もしかして、順番か? 順番が悪いのか? 青い箱を紫の床に置かないとダメだったのか? いや、それとも光(白)からの逆順で行うとか、いやいや、でも、あー、わかんねー。


 繰り返す。


 それからも、何度も、何度も、何度もッ! 豚顔のゴリラを倒し、呆れ声の14型とともに試行錯誤を繰り返す。


 そして……。


『14型……、次は赤を青に乗せろ……』

 14型さんに頼んで頑張って貰う。


 14型が赤い箱を青く光る床の上に乗せるとカチリという音とともに箱が橙色に変わった。


 え?


 もしかして、正解?


 柱が崩れ出す予兆はない。


 正解だ! 正解だぞ!


 でも、何で青の上に赤で正解なんだ?


 水属性の上に風属性?


 ……。


 あッ!


 も、もしかして、効果的な属性で塞ぐのか。


 となると、例えば木(緑)の上は火(紫)だよな。た、試してみるか。


『14型、頼む』

 14型さんに頼み紫の箱を運んで貰い緑色に光る床の上に置いて貰う。


 カチリという音ともに箱が橙色に変わる。せ、正解だ……。


 何だよ! そういうことかよ!


 全部、効果は抜群だ、にすればいいんだな!


 14型に頼み、箱を置いていく。全部の箱を光る床の上に置き終わると、地響きを立てながら、周囲の柱が、先程橙色に変わった四角い箱が、ゆっくりと地面に吸い込まれていった。


 そして、部屋の中央が開き、下へと降りる階段が現れる。


 やっと、やっとか。


 長かった、凄い疲れた。


 もう、意地になって全パターン試そうと思っていたもんなぁ。ホント、終わって良かった。


 コレ、何処かにヒントがあったのかなぁ。ヒントなしでコレなら、最悪だよな。


 はぁ、でもさ、これでやっと次の階層に行けるな……。

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