レイドのパーティーの末路
レイド。ガーラントをだまして、クビにした張本人。
正体は、野呂田敏夫を中学時代にいじめていた、いじめグループのリーダー。首謀者。
アラン。レイドと結託し、ガーラントをクビにおいやる。ガーラントが錬金術師であることをバカにした張本人。
正体は、野呂田敏夫を高校時代にいじめていた、いじめグループのリーダー。首謀者。
錬金術師の価値がわからなかった、レイドとアランは、まさに、豚に真珠、猫に小判、馬の耳に念仏。
これだけ、同じような意味の言葉があるということは、それだけ、その物の価値のわからない人が多くいるということだろう。
真珠の価値のわからない豚、小判の価値のわからない猫、念仏の意味のわからない馬。言い方を変えてみると、ずいぶんひどい言い方になるな。
レイドのパーティーの戦力値は、5000万ほど。
レイドのパーティーは、上位ランカーに入るほどの順位だった。
レイドは、S級ライセンスを持っていた。
S級ライセンスとは、特に優秀なプレイヤーに与えられる称号で、S級、特A級、A級、B級、C級、D級とあり、S級は一握りの優秀なプレイヤーにのみ与えられる称号だ。
ところが、ガーラントをクビにした直後だった。
レイド「おい!なんだこれ!どういうことだよ!」
ガーラントをクビにした直後に、レイドのパーティーの戦力値はダダ下がり。
レイド「ちきしょう!なんでこんなことに
なってるんだよ!」
よく見ると、戦力ボーナス値というのが、
ダダ下がりしている。
戦力ボーナス値=ある特定のメンバーが、
パーティーに在籍しているだけで、戦力ボーナス値が付与されるという、特別ルールがある。
ガーラントは、その戦力ボーナス値が付与されるメンバーだったのだ。
レイドのパーティーの戦力値は、5000万から、なんと500万にまでダダ下がり。
当然、ランキングの順位もダダ下がり。
さらに、ほどなくして、ミイとナツミが、
パーティーを辞めると言い出した。
ナツミ「というわけで、もうこれ以上、あなたのパーティーでは働けません。
お世話になりました。さようなら。」
ミイ「私は、別にどっちでもよかったんだけど、ナツミが辞めるっていうなら、私も辞めさせてもらうわ。」
レイド「なっ…!」
レイドにとっては、青天の霹靂。
ミイとナツミは、その後二度と、レイドの前に現れることは無かった。
ミイとナツミがパーティーを辞めたことで、またまた、戦力値はダダ下がり。
レイドは、新たなメンバー、鎧騎士のガストンと、盗賊のボルトンを採用。
しかし、ガーラント、ミイ、ナツミの穴を埋めるまでには至らなかった。
さらに不幸なことに、アランがプレイヤー闘技場で、戦死したという。
戦士アラン、戦死アラン。
なんでも、黒いローブを着た謎の剣士と、
魔神の斧を持ったアランが、プレイヤー闘技場で対戦したという。
アラン「どうだ!この魔神の斧で、一撃必殺だ!」
カーン!試合開始。と同時に、
ヒュッ!…ドサッ…
アラン「うげっ!げほおーっ!」
一陣の風が闘技場を吹き抜ける。アランは血を吹いて倒れ、そのまま死亡した。
これで、高校時代のいじめの恨みは晴らした。
既に、黒いローブを着た剣士は、その場を立ち去っていた。
「残念。アランさん、ゲームオーバーです。」
アランのゲームデータが消去された。
それからまもなく、ガストンとボルトンが、レイドの所持金と、金目の物を、持ち逃げして、去っていった。
レイド「辞めたいやつは辞めろ!代わりなんて、いくらでもいる!」
そう思い、代わりのメンバーを採用しようとしたが、誰も来ない。
仲間を平気で切り捨てるような者とは、
誰もパーティーを組みたくないと、そういうことなのだ。
レイドの不幸はさらに続く。
「我々は運営団体の使いの者だ。
残念ながら、レイドさん、あなたのS級ライセンスは、剥奪させてもらう。」
S級ライセンスは、戦闘能力云々だけでなく、人格、人間性でも認定するかどうかが判断されるらしい。
したがって、レイドはその人格、人間性で、
S級ライセンスに認定するには不適格と判断されたわけだ。
こうして、レイドは全てを失った。
レイドは外に放り出されたが、名門貴族出身というプライドと、勇者の剣が、まだあった。
その直後、グールに襲われる。
レイド「グールか、まあ、俺の敵じゃねえな。」
勇者の剣で切りかかる。が、
パキンッ!
勇者の剣が折れてしまった。
レイド「わああああ!勇者の剣が!」
グールは、グルグルとうめき声をあげながら、様子を見る。
レイド「なんで攻撃が効かねえんだ!グールなんて、俺の敵じゃなかったのによ!」
グール「グエエエエッ!」
ドガッッ!!
レイド「はぐあっ!」
グールの攻撃!
レイド「わああああ!S級ランカーの血が!名門貴族の血が!
誰かいないのか!誰か殺せ!こいつらを殺せ!
俺みたいな一握りの選ばれた人間だけが、生き残ることを許されるんだ!
この、底辺のゴミどもが!俺は名門貴族なんだぞ!」
グールに言ったところで、意味なんか解るわけねーだろが!ボケが!
グールの攻撃!
グール「グエエエエッ!」
ザグッ!!ブシャッ!!
レイド「うぎゃああああああっ!!」
レイドは倒れた。
「こ、この俺が、なんでこんな目に…。
げ、げぐあーっ!」
まともな死に方なんかさせるかボケが!
そして、レイドは無様な形で、死亡した。
勇者の剣も、S級ライセンスも、名門貴族のプライドも、何もかも、グールたちは踏みにじっていった。
これで、中学時代のいじめの恨みは晴らした。
「残念。レイドさん。ゲームオーバーです。」
レイドのゲームデータが消去された。
これが、『バトルマスター・オブ・ファンタジア』の、真の恐ろしさ。
今までの、一連の出来事全てが、何者かによって仕組まれていたようだ。
『バトルマスター・オブ・ファンタジア』で生き残れるのは、ただ一つ。
本当に、戦いの強い者。この世界のルールに順応できる者だけだ。




