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*完結* MECHANICAL CITY  作者: terra.
#08. Reboot 脱出
94/189

[4]



#05. Error 誤搬送

― 革のグローブを嵌めた左手

左手をポケットに そこから肘上までは

  黒のアームカバーを着用している ―







 ターシャは泣きながら、ついシャルに手を伸ばしかける。

だが、見る見る炎に巻かれていく鉄の手に、引き下がった。

その光景が恐ろしくてならず、床を這い続け、階段扉を開くと転げる様にその場から出た。






 右足を掴まれたまま焼かれ続け、熱さに悲鳴を上げる部下。

ヘンリーはそれを見るや否や、シャルの燃える顔を左手で鷲掴みし、軽々鉄扉まで投げ飛ばす。





その後、ジェレクがすぐさま彼女の両膝をへし折った。


連結があっさりと断たれ、青白い電流が宙に走る。


そのまま首と腰の鉄骨を掴むと、再び焼却炉入り口へ持ち上げる。


そこに、透かさずヘンリーが駆け寄った。




「「ヘンリー!」」




無茶な接近に部下の声が次々飛ぶが、彼には聞こえていない。






 配線だけでぶら下がる彼女の右足を、左手で持ち上げ、頭部から滑降する角度を更に付けた。


だが、彼女の熱を帯びた手はまだ、入り口の縁を掴んで抵抗し続けている。


ジェレクはそれを2回、3回と片手ずつ殴り、叩き割っていく。


半端な補助で、彼女が直にバランスを崩した時






let utter = SystemRebirth1("string: Sys…tem Re…birth First …Charlo…tte Da…vies start…ed by Hen…ley,K…lassen.")

……command = input("Transport the corpse safely.: ")

......("TAA…SHA,C…LAU…DIA\);


「Sys…tem Re…birth 初号機…シャルロッ…デイ…ヴィスヘン…リー・ク…ラッセンにより…起…動…ター…シャ・ク…ロー…ディア」





また彼女は、狂った機械の声を放ち始める。

そこへ入り混じったのは






― 面倒ばかりかけないで お二人が気の毒だわ 

 世話がかかるものね 

 貴方はチームを混乱させる 冷静になって 

 警察は何も…?なら…いいけど 

 ほんと疲れた やっと解放された気分よ ―






「っ!」




反射的に右手で視界を遮りながら、顔を突っ伏した。

舞い込んだ声に一時困惑し、体が突如萎縮する。

そのまま震え上がり、増幅し始める痛みは全身に巡り、拘束しようとした。

それは、左腕から全身を包み、密着する様に襲いかかる。






息が止まりそうになる中、歯を鳴らし、左手に有りっ丈の力を加えた。




炎は手先から上腕、肩に素早く纏わりつく。

火傷を負う事に、一切の苦痛を感じない。

彼には今、それを上回る殺意が滾っていた。




開いた瞳孔に焼却炉の朱を立たせ、ジェレクよりも前に押し出す。

シャルは、再び炎の渦へ消えていった。






 それに合わさる様に、部下がバケツの水を激しく彼等にぶちまける。

ジェレクがその最中、鉄扉を閉めた。

彼はすっかり剥き出しになった上半身から、白い煙を上げている。

両手を力無く広げ、バランスを取りながら、フラフラと立位を保とうとしていた。










MECHANICAL CITY


本作連載終了(完結)後、本コーナーにて作者後書きをします。

また、SNSにて次回連載作品の発表を致します。




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― 新着の感想 ―
[一言] 珈琲お替わりww ターシャがプログラムされているんだなぁ。
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