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終幕 ある神の告白

終幕 ある神の告白


 人間に私たち神族が入り込むには条件があるって言ったよね?

 あれはね、死んでいることが条件なんだ。

 告白しよう。

 私はエセル君の身体に入ってる。

 意味は、分かるね?

 エセル君の命は尽きてしまったんだ。

 けれど、そんなの納得いかないだろ?

 もうすっかり、情が湧いちゃったんだから。

 だから、ユグノース君が生を全うするまで私がエセル君の身体に入っておく。

 大丈夫。安心して。

 私は息を潜めているから、エセル君は気づかないさ。

 まぁ、少々欠陥部分があるんだけどね。

 何かって?

 うん、まぁ、歳はとらないね。何てったって、死んでるんだから。

 まー、あの二人なら何とか乗り越えるだろ。愛の力? ってのでさ。 

 そのときは、そのときさ。

 本来なら、魂を冥王神ルゥトに引っこ抜かれちゃうんだけど、私が入っていればその心配はないから。言うなれば、私は魂を閉じ込める蓋ってことさ。

 意識を共有することも出来るけど、エセル君をこれ以上驚かせちゃぁねぇ?

 会話が出来なくなっちゃったのは残念だけど。ほら、私は他に夢を渡る、だなんて変な力があるから、夢の中でなら話せるよ。気づいてくれればいいけど。

 人間の信仰心には目を見張るものがある。

 だってね、元々そんな力なかったのに、いつの間にか宿っていたんだよ。

 おかげで今回は助かったかな。

 夢と現実を混ぜていじくっておいたからさ、一番いい未来が出来ただろう?

 さすがに生き返らせるとか、傷を癒して死を止めるとか、そういうのは無理だけどね。

 それはさ、別の神族の領分だから。

 あ、あの黒猫だけどね。もちろん私は入っていないから。

 エセル君の勘違いさ。面白かったねぇ。いやー、可愛い可愛い。

 さて、これからはしばらく、彼らのいちゃつき具合でも見させてもらおうか。

 良い退屈しのぎになるよ。

 私だけが、見ることが出来るんだよねぇ。羨ましいだろう?

 ま、想像力をかき立てておいて、この辺りで締めよう。

 めでたし、めでたし、と。


画面の向こうの「あなた」様へ

数多とある作品から見つけて下さって、ありがとうございました。大昔に書いたものですが、今の自分にとって大好きな物を詰め込んだ原点だと思います。現在は主にムーンライト(BLです)で連載しております。もし、気が向きましたらどうぞヨロシクお願いします。と、営業しちゃいます(^^)

貴重なお時間を拙作に割いて下さいまして心よりお礼申し上げます。 ではでは!

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