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契約の大剣  作者: ハま松
第一章  王国冒険編

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16 ラナレイvs アンサール②

アンサールの冒険者ランクをBからAに訂正しました





 二人の戦いが始まった。私は二人から距離をとってその戦いを観戦する。

目に身体強化を施し、少しでも両者の動きを終えるようにしておく。


両者の武器は木製のものだが、重さや強度は特別な魔法式を刻むことで本物の鉄製武器と同等なレベルまであるらしい。


加えて、どちらの武器にも威力を減らす魔法がかけられており、一応安全に戦闘を行えるようだ。


「そうだラナレイちゃん、勝負のルールだけどどちらかが動けなくなるか、降参するかでいいかしら?」


「うん、わかった」


勝負の決着のルールが決められ、いよいよ二人の戦いが始まる。


武器は互いに同じ木製の剣

武器に性能差はなく、互いの身体能力、剣の技術が勝負を決める


大剣ではないが、普段から剣を使うラナレイに合わせてアンサールも武器を合わせてくれるようだ。


普段彼がどのような武器を使うかはわからないが、Aランク冒険者なら例え普段使わない武器でもかなりの実力があるはずなので、ハンデの意味もあるだろう



先に動いたのはアンサール。

見た目からは想像しづらいスピードで素早く接近してラナレイ目がけて剣を振り降ろした。


ラナレイはそれを体の向きを変えるだけで避け、片足で踏みつけ


「ふっ...!」


アンサールの首目がけて素早い一撃を見舞う。

剣を足で抑えてカウンターを許さない状態で勝負を決めに行った。


「おっと...!」


しかし、アンサールは武器から手を離し、上半身を後ろに大きくのけ反らせて攻撃を躱す。


さらにそのまま左足でラナレイの横腹目がけて蹴りを繰り出す。


「あぶない....」


片手で蹴りを受け止めるが、強力な蹴りで弾き飛ばされる


「ハァッ!」


剣を再び持ち、ラナレイの体勢が整う前に追撃にでる


「ラナレイっ!」


アンサールの剣を受けきれず直撃したと思った瞬間....


「「!?」」


アンサールとエリナリーゼは同時に驚愕の表情を浮かべる

ラナレイが消えたのだ。


アンサールの攻撃は空振りに終わる


そして次の瞬間、アンサールの頭上かやラナレイが剣を振り抜く


追撃していたアンサールが予測できない頭上からの一撃を見舞う


「.....お?」


しかしアンサールもまたAランク冒険者。

顔に冷や汗は浮かべつつも、即座に剣を脅威的な速度で斬り返し、ラナレイの一撃を止める


そして距離を取り、構えを取り直す


「今のは危なかったわ。やっぱり速いわねラナレイちゃん。避けずらい攻撃をしたつもりだけど反撃までしてくるなんて...」


「ん。今ので終わらせようと思ってたから。私も少し驚いた。

だから....次はもっと速く動くよ」


「あら!まだ速くなっ....!!」


ラナレイの速度を上げる宣言を笑顔で受け止めようとした瞬間背後からくる恐ろしい気配を感じ、アンサールは急速で剣を自分の背後へ振るう


その気配を感じ取れたのは彼がAランク冒険者として数多くの戦闘をこなしてきた結果だろう。

彼の積み重ねてきた経験がラナレイの背後からの強襲を防ぐことに成功した。


「凄い、これも止められた。やるね」


「ふふっ、本当に驚かされる、わッ!!」


もう一度距離をとり間合いをはかる


(今のはホントに危なかった

これは、本気で動かないとすぐに終わるわね....)


改めて、目の前の少女を見据える。

ただの少女ではない、絶対的な強者としての強さが彼女にはあると感じる


「本当に、強いわねラナレイちゃん」


「アンサールもね。ここまで私の攻撃を耐えられたのは始めて」


「ふふ、やっぱり模擬戦にして良かったわ。

冒険者としてはほとんど引退状態けど、こうして強い子と戦えるのは久しぶりで、戻ってみたくなるものねぇ」


「...!」


そして、アンサールもまた先ほどよりも速く動いた。

初めてラナレイが剣で押し込まれる。


アンサールはその巨大な体躯を活かしたパワーと魔力で身体強化したスピードをもってラナレイへ迫った。


「びっくり、いきなり速くなった」


「私も張り切っていくわ!さぁ、もっと楽しい勝負をしましょう!!」


そして、アンサールの猛攻が始まった。

凄まじい剣速でラナレイを攻撃し続ける


ラナレイもそれを全て受け止めて、僅かな隙をついて反撃をする


「凄い....これが()の強さ....」


自分よりも強い者たちの戦い


前衛と後衛では役割が違うため、戦闘経験や対人戦闘に差ができてしまうのは当たり前のことではあるが、それでも二人の強さには憧れてしまう


強化した目でも両者の戦いは捉えきれない

速く、鋭く、力強い両者の戦いは続く。


しかし、拮抗しているように見える勝負だが、徐々に戦いの趨勢が現れ始めた


「....ッ!!」


「うん、だんだん()()()()()」 


ラナレイが押し返している。

アンサールが猛攻を仕掛け、勢いのまま押し切れるかと思っていたが、少しずつ反撃の間隔が短くなっていっている。

そして、防戦に回る立場が逆転した。


今度はラナレイがアンサールを押している。

それだけではない、少しずつラナレイの攻撃はアンサールの肌を掠めていっている


(まだ速くなるのねっ!)


止まらない加速

今まで速い動きの魔物や冒険者は多く見てきたが、ここまでの速い動きは経験したことがなかった


(このままだと負ける。速さはもう追いつかない....けど、ワクワクするわね!!)


模擬戦とはいえここまでの苦戦を強いられるとは

まして相手は冒険者になりたての少女。そんな相手に仮にもAランクに到達した自分が追い込まれているのにも関わらず、アンサールは高揚していた。


「….?」


ここへきて初めてラナレイが驚きの表情を浮かべる


目の前の相手から異様な気配を感じとった


(なに、これ?足のほうに力が集まってる?)


「これで終わりにしましょう.....」


呟いた瞬間、アンサールが今まで以上の速度でラナレイに迫る


「速っ....」


エリナリーゼはアンサールの姿を強化した目で持っても捉えることはできなかった

しかし、ラナレイはアンサールの急接近した攻撃でもしっかりと合わせるように剣を振る



(これにもついてこれるのね!...けどそれは想定済み!!)


「!!」


アンサールはラナレイの剣が当たらないギリギリのとこで急停止した

ラナレイの攻撃は空を斬り、今度こそ無防備になる


「ハァッッッ!!!!」


その隙を見逃さず、渾身の一振りを放つ


(これで!!!)


勝利を確信するアンサール

しかし....


「なッ!?!?」


空を斬ったはずのラナレイの剣がその一撃を弾いた


「やっぱり警戒しておいてよかった」


そのままアンサールの首に剣を軽く当てる


「これで私の勝ち」


「....参ったわ。まさか私の方が()()()()()()のね」


アンサールは笑顔で降参の意思をみせた


ラナレイの剣は確かに空振りに終わった

しかし、その一撃は全力で振ったものではなく斬り返すための余力を残していたのだ

急接近にもついてくることは想定していたため、急停止することでラナレイの攻撃に合わせるつもりが

ラナレイ読みはさらにその一歩上をいっていた。


「私もここまで強い人と戦ったは初めてかもしれない。

もしまた戦うことがあったら次は()()()()()()()()()()()


「....!フフッ、そうね、次は本当の私の本気をお見せするわ!」


いつか行う再戦に胸が弾む


「ともあれこれで試験は合格!これでラナレイちゃんは今日からめでたくギルドから力を認められた冒険者よ!」


「ん、よかった。

そうだ、ご主人様。ちゃんと私の戦い見ていてくれた?」


「しっかり見てたよ。本当に凄かった....」


こうしてラナレイとアンサールの戦いは、ラナレイの勝利で決着がついた。




























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