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第59話 クリームシチューと酒蒸し

 俺が今回作るのはクリームシチュー。ルーを使わずに作ることができるお手軽レシピだ。

 まず、アラグレアクラムを入れた鍋を加熱する。

 貝が口を開いたら竈から鍋を下ろして、貝と貝から取れた出汁とに分けておく。出汁は後で使うから間違っても捨てないように。

 次に、シチューの具になる野菜や肉の準備だ。

 用意したのは玉葱にベーコン、シメジ、ブロッコリー。

 玉葱は薄切りに、ベーコンは細かくして、シメジはほぐしておく。ブロッコリーはさっと下茹でする。

 フライパンにバターを入れて熱し、玉葱、ベーコン、シメジを炒めていく。具材に熱が通ったら小麦粉を加え、竈の火を弱火にして更に炒める。

 小麦粉が馴染んだら、先程取っておいた貝の出汁とコンソメを加えて沸騰させる。

 そのまま五分くらい煮込んだら牛乳を加えて、貝を戻し、ブロッコリーを入れる。

 最後に塩と胡椒で味を調えたら完成だ。

 シチューといえばデミグラスだって言う人も多いかもしれないが、このレシピは貝の出汁をベースに作っているのでデミグラスにしなくても十分に美味いと思う。貝を手に入れたら是非とも挑戦してもらいたい。

「ミルクのスープか?」

 鍋を覗き込んで匂いを嗅ぎながら言うシーグレット。

 俺は味見用の小皿にシチューを少し取り分けて出してやった。

「シチューっていうんだ。貝の出汁がよく出てて美味いぞ」

「ほう」

 小皿を受け取ったシーグレットは、シチューを口に含んだ。

 舌の上でシチューを転がしながら味わい、頷く。

「確かに……アラグレアクラムの風味がよく出てるな。まろやかで、上品な味だ」

 箱の中に残っているアラグレアクラムをひとつ手に取り、言う。

「貝といえば焼くのが定番の調理方法なんだが、スープに入れても美味いんだな。こいつは目から鱗だ」

 確かに焼いた貝は美味いよな。

 じっくり火を通して、醤油をちょいと垂らして……

 いかん、涎が出た。

 料理の話をしてるとどうしても腹が減ってくるな。

 貝は大量にあるし、追加で一品作っちゃおうかな。厨房だけのお楽しみってことで。

 シチュー作りを始める料理人たちを見ながら、俺は箱からアラグレアクラムをちょっとだけ失敬した。

 焼くといえば網焼きなんだけど、此処には網はないからフライパンで作っていくぞ。

 フライパンに油をしいて、アラグレアクラムと一緒にみじん切りにしたにんにくと生姜、白ワインを入れて蓋をする。

 貝の口が開くまで蒸し焼きにして、口が開いたら貝を取り出し、バターを加えて塩で味を調える。

 貝を皿に盛り、汁を貝に掛けて出来上がり。

 アラグレアクラムの洋風酒蒸しだ。

 醤油を使った普通の酒蒸しもいいなと思ったんだけど、洋風の方が皆の口に合うかなと思って今回は白ワインを使ってみた。

 クリームシチューに酒蒸し、いいね。貝づくしだ。

 冷めないうちに食べたいから、早いところシチュー作りを終わらせるとするか。

「ブロッコリー茹でるぞ」

「うん、お願い」

 シチュー作りは大人数で大鍋で作るとあっという間にできた。大体三十分くらいで目標の量を作れたよ。

 皆も慣れない料理を作ることに大分慣れてきたみたいだな。

 料理を大食堂に運んだ後は、お待ちかねの昼飯タイム。

 シチューはパンに浸して皿に付いた分まで綺麗に完食したよ。

 温かい飯ってのはいいもんだね。皆で食べるといっそう美味く感じる気がする。

 こんな風に、晩餐会も参加した皆が楽しめる良いパーティーになればいいなって思う。

 そうなるようにお膳立てするのが俺たちの役割だ。頑張ろう。

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