第二話 特訓
読んでくれてありがとうございます。
メモに目を通す。異世界、魔法、異能力。わけわかんないまま、飛ばされたんだか、作られたんだか知らんが、放り出されたら、実感はあるわけがない。当たり前だ
内容は雑けど、従ってみる。
◇
「えーっとまず?『ステータスを確認しとけ』ってさ。確か..
イメージしながら...
《ステータス》
って言えば.....って完全にゲームだな...
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名前 : プラネ・ヴァガボンド 種族 : 不明
lv : 0 概念存在値 : 356900
xp : 0/10 -------------------- 魔力 : 5.985e+20 / 5.985e+20
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特殊
魔法補正値 : +5000%
防御補正値 : +20%
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スキル
・魔法の亜神
⮑全ての魔法が使える。
魔法の威力が1~1000倍まで上げることができる(調整可能)。
詠唱破棄ができる。
・存在偽装
⮑自身のレベル・種族・ステータスを任意に偽装可能。
敵の概念存在値よっては看破される可能性あり。
・思考加速 [極]
⮑思考速度を任意で数百〜数十億倍まで加速可能。
多重思考・同時詠唱を可能とする。イメージの補助も可能。
ただし加速中は時間感覚が乖離し、長時間使用で精神負荷が蓄積する。
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次に視線を戻す。魔法。イメージすればいいってさ。
半信半疑のまま手を出し、火を思い浮かべてみる。
――ボッ
あっさりと火が灯る。予想よりも抵抗がない。
もう一度試してみても、同じように出た。やったね
続けて水。意識を向けると、空気中から水分が集まり、形になる。
そのまま動かして、止める。特に引っかかりもない。
氷も同じだった。動きを止めるイメージをなぞると、音を立てて固まる。一度で成立した。
全体的に、妙に手応えが軽い。
んで、土、下の土を崩してから、固めて操る感じでできた。土は、できるけど...なんか使い勝手悪いな....
風、簡単。自分の上の気圧を下げて、下の気圧を上げると飛べた、圧力で壁を作れば曲がれる。
火、水、氷、土、風。一通り試したが、基本5属性はどれも問題はない。書かれている通り、慣れればどうにでもなる類のものらしい。
次に光と闇。
光は、とりあえす光を「ぎゅ」ってやってみたら
眩しすぎて目、なくなるかと思った、打ち出すと進行方向が、消えうせる。怖い。
↑これ威力等倍だよね...スキル使ってないもん。
闇、土魔法で作った岩(限界圧縮済み)に、使ったら「サー」って霧散した。
コワイ。オソロシイ。コレデイリョクトウバイトカオカシイ。ゼッタイ。
「よしこれは封印! 絶対使うもんか」
あと、その他やばそうなの....
空間属性→ちょっと疲れる。魔力消費は気にならないけど、イメージが疲れた。
【思考加速 [極]】使うと疲れない。アイテムボックスが便利すぎる。
時間属性→すごい疲れる。特に止めるの。やばい【思考加速 [極]】でも疲れる。使いたくない。
多次元時空間超越魔法→中2の時シャトルラン96回やった時ぐらい疲れた。
吐きそう。10秒スキップ....強い。はぁはぁ
----------1時間後----------
体力回復したきたから次。創造魔法、おにぎり生成できた。美味しい。
解析魔法→そこら辺の草の名前がわかった。ヘルバ草らしい。ただの雑草だった。
某スライムの初期スポとは違うらしい
因果魔法→視界が今のと未来のでブレる、慣れないときつい。情報過多で頭痛くなる。
一通り区切りがついたところでメモの続きを読んでみる。
メモは、続いている。
─────今からメニューを書くからそれ毎日やれ。
1 . 魔力操作の練習。1時間
2 . 全属性魔法の同時展開。最低2属性、常時維持。
まぁ最初は能力使ってもいい。
3 . 思考加速の段階的使用。精神負荷の限界を把握しとけ。
4 . 空間圧縮の練習。失敗したら腕一本くらいで済む範囲でやっとけ。
これくらいなら治せる
5 . 世界規模の時空干渉は1日1回はやれ。
でも慣れで気を抜くな死にはせんが、痛い目見る。
6 . 創造魔法は色々試せ。ただし生物は後回し。
7 . 解析と因果は因果を使え。その辺のもの見まくれば頭痛はそのうち慣れる。
8 . 飯はそこら辺の魔物をかれ、家は想像魔法で作れ。
9 . 光魔法の回復は自分には使えるようになっとけ。
─────以上。死なない程度に続けろ。
「……雑だなこれ...」
いや、雑っていうか、命の扱いが軽い。
“腕一本くらい”ってなんだよ。痛そうじゃん。
まぁいい。どうせ他に指針もない。
やってみよ。
最初の数日は、ただ慣れるだけで終わった。
思考加速も段階を刻むことで、以前より長く保てるようになる。
ただし、調子に乗ると頭の奥が片頭痛みたいに痛む。
しかも10分ぐらい治らない。
空間圧縮は――三回失敗して、指先が消えかけた。
慌てて光魔法で回復しようとしたが、できなかった。
焦って時空間魔法で自分の時間を戻した。
やっぱり時空間魔法は疲れる。
世界への時空間干渉は……触るだけで嫌な汗が出る。
一日一回で十分すぎる。
飯の調達は慣れない。日が暮れる。
一ヶ月。
家が完成した。無駄に広い。
生活のほとんどが“訓練”になった。
飯を作るのも創造魔法、移動も風、整地も土。
つまり暇である。綺麗な家に住むニートである。
気づけば、無意識で魔法を使える。
狩りは魔法で見つけて遠距離ネチネチ(ただし一撃)
半年。
五属性同時展開が疲れなくなる。能力いらん。
火で料理しながら、水を出して、風で移動して、
土を固めた焼いて食器を作り、
氷で固定する←溢さなくなるから便利。
……書くと簡単だけど、最初は地獄なんだよ?
一年。
思考加速を“常時うっすら”かける技術を覚えた。
これのおかげで、他の練習効率が一気に跳ね上がる。
三年。
空間属性に慣れてくる。
アイテムボックスはもはや“手の延長”になってニートレベルが上がった。
遠いとか近いとか、どうでもよくなる瞬間がある。
とんでもなく動きたくなくなるあれ。
五年。
時間魔法。
未だに気持ち悪いけど、
“止める”こと自体は安定してきた。
ただ、長く止めると疲れて倒れる。
十年。
創造魔法で作れるものが増えた。
原子一個単位で作れる。
……生物は、まだやってない。
なんとなく、線を引いている。
怖いし。
十五年。
「……あれ?」
ふと、水面に映った自分を見る。
……あんまり変わってない。
多少は伸びてる。たぶん。
でも、十五年って考えると――
「俺って成長期終わった?でもそれにしても── 」
背を測る術もないが、
最初に見た自分と、そこまで差がある気がしない。
声も、顔も、違和感がないまま続いている。
「……まぁ、いいや」
妙に納得してしまう自分がいる。
時間の感覚も、数字だけ。
長いのか短いのかすら、暇すぎてわからんくなった。
すなわち究極のニートである
ただ――
「……まぁいいか」
まだ、やることは残ってる。
メモに今できる指示はない。
暇である。




