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ハヅキの初任務

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「まあ、いわゆる表層心理と呼ばれる部分だけだ。いまこいつが何を考えてるのかってことを読み取ることができる。」


「へぇ?」

えぇ、、なんだその意味わからん能力、、ちょいとずるい気がするんだが、今までの俺の考えていること全部筒抜けってこと。

思えば、俺の聞きたいことをスラスラと説明しだすし、不思議だな、とは思ったが、そんなカラクリがあったなんて、


「俺の言ってることは、本当だと思うか?」


あまりにも突飛な話だが、この世界じゃ理屈で説明できないことなんていくつもある。本当なのかも、、知れない

「本当だと、、、思います」


サリーは突然大声で笑いだした。

まるで俺の回答が滑稽だとあざ笑うように


「えっと、俺の言ったことがそんなに変でしたか?」


サリーは笑いそうになるところを何とか抑えて、言った。

「ははっ、悪かったないきなり、信じかけているハヅキ君があまりにもおかしくって。まあ、半分正解で、半分不正解だ。俺は立ち振る舞い、しゃべり方、目線、汗などから、その人が何を考えているのか、だいたいわかる。つってもそんな超能力じみたものじゃない、だから安心してくれ。」


サリーは一拍おいてから、また口をひらいた。

「改めて、ウィリアムス・サリー、元学者だ」





自分がレジスタンスの組員となって、から3ヶ月が経過した。

とは言っても、何か特別なことをしたわけじゃない。


調査のためにセルバンに行く人々へ激励の言葉をかけたり、組員へふるまわれる料理の調理を手伝ったり、他の組員の部屋の掃除をしたり、いわば雑用だ。


サリーから言われたので、地道な基礎体力錬成は欠かしてないが、何に役立つのかもわからない。何もしていない自分を組織に置いてくれてるサリーへの感謝と、このままでいいのかという焦り。


そんなことを感じ始めていた、そんな日に、ハヅキは呼び出された。


「失礼します。呼び出しが会ってまいりました、セーラ・ハヅキです。」

入ると、二人ほどの組員とボスがこちらを向いて立っていた。

「すまないな、急に呼び出して」


「いえ大丈夫です。ちなみにどういった用件で?」

「あー、それはこの二人の方から」

「えー、ハヅキ君!」

大柄な男が口を開けた。

「君の噂はかねがね聞いているぞ!少し前まで国家の犬だった愚か者だとな!」

「え?」

「そのくせ、ボスに出会ってすぐに国を裏切った!俺はこの国は嫌いだが、裏切り者はより嫌いだ!反吐が出る。」

初対面なはずだよな?とハヅキは疑問に思う。

中年から初老に差し掛かっているような風貌に似合わない悪口を捲し立てられ、ハヅキは少々たじろいでしまう。

「ごめんねーハヅキ君、こんなバカタレ、つれてきちゃって」

穏やかな好青年という感じの彼は続けて言った。

「この人こんなことを言ってるけれども、今回の偵察のメンバーにハヅキ君を指名したのは彼なんだよ?」

「うるさい!俺はこの若造の甘ったれた根性をたたきなおそうと、」

「はいはいそこまで、サムはいったん落ち着いて。ジャネもそんなに煽らない。」

サリーが会話の中に割り込んでくる。そろそろ喧嘩が勃発しそうな二人をいさめるような、いわゆるナイスタイミングってやつだ。

「ハヅキ君、君をここに呼んだ理由は他でもない、次回の偵察に、メンバーの一人として加わってもらおうと思う。」

「なぜですか?僕はまだ新入りなのに」

だいぶ急な話だ。今のところ目立った成果も何もあげれていない俺に、何故そんな任務を任せるのだろう。

「もともと君は国に探索隊として選ばれただけあって、なかなかの身体能力の持ち主だ。それはこの組織の中でも上位の方だろう、それに、、、

さっきジャネが言ったように、サムが君のことを指名したんだ、あの新入りはなかなか見どころがあるから、自分の下で経験を積ませたいってね。そうだよねぇ、サム?」

「、、はい、仰る通りです。」

なんだかんだこの人が一番煽ってないか?と思う。

先ほどまで俺にハヅキに熱弁をふるっていた。サムという男は、顔を手で覆ってかわいそうなほど縮こまっている。

「ということで、ハヅキ君。君はサム・ベルク、トーマス・ジャネットと共に、第32回セルバン偵察に出向いてもらう、文句はあるか?」

「何もないです、ボス」

こうしてハヅキのレジスタンスでの初任務は、セルバン王国の偵察となったのだった。







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