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彼女初来訪
しばらくすると、インターホンが鳴った。
「来た、彼女だ」
胸がドキッとはねて、身体が一瞬固まる。
「居間、よし。キッチン、よし。机の上…、お、危ない危ない、昨日の夜読んでいた表紙がエッチなマンガ、出しっぱなしだった」
マンガ本を、本棚の一番上の方にしまうと、深呼吸を一つ。
「……よし」
ドアを開けると、そこには彼女が立っていた。
「お邪魔します」
薄い緑色のワンピースを着て、黄色いリボンのついた女の子らしい帽子をかぶって、夏のような明るさでにっこりとほほ笑む彼女。
(なんか、ふんわりいい香りがする。女の子のにおいだ。それに、やっぱりかわいいなぁ…。これから、彼女とどう過ごそう。何をするのかな? ナニをするのかな…?)
僕が思わず妄想の世界に入りそうになっていると、彼女が持っていた袋を差し出してきて言った。
「どうしたの? これ、お土産。うちの近くのパティスリーのケーキなの。私、昔から食べてて美味しいんだよ。あとで一緒に食べよう」
僕はお礼を言ってそれを受け取った。
内心では、(にやついてないかな)なんて心配しながら。




