上司の苦悩
「上司ー、頑張って下さいよー。」
「難しいんだよ。一応、専門家が現状の処置のみでは死亡する可能性が高いと判断した場合のみ、回復魔法を許可する。で、ギリギリ通るかどうかだ。」
「綾瀬詩織と白崎透花の裏切りは不問ですよー。」
「逆だ。フリーデン二人が敵に回った状態を責められてるから、二人を連れ戻すことが条件となる。」
「なるほどねぇー。四人がかりで宗教の大元の教祖を潰して、ついでに連れ戻せば良いんですね。」
「教祖は分からないし、本部の場所も分からないから、下部組織しか潰せないんだよ。アホか…。」
上司はコーヒーを飲みながら呆れる。
「俺、教祖知ってますし、なんならその子供と友達ですよ?」
上司がコーヒーを吹き出す。
「汚いなぁ…。」
「誰だ、教祖は?」
「神谷禅。」
「馬鹿か?百年前の人間だぞ?」
「写真送って見せて貰いましたが、見ます?」
「……。」
上司は理解が追いつかない。確かに似てる…いや、問題はそこじゃない、若過ぎる。
「固有魔法は?」
「変形だよ、もう…。」
「なるほどー、ならその魔法で若作りも…」
「無理だ。」
「え?」
「細胞には寿命がある。変形だけで若くはならん。」
「えーー…じゃぁ、信者の身体取り込んだりしてー。」
冗談で言う。
「無理だ、拒絶反応が出る。」
「冗談に対してマジにならないで下さい。」
「親子でもない限り無理だ」
「…………。まさかな。」
これでいい?




