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永久凍土の色


「おめでとうレオン!勝ったね」

「うん、負ける気はなかったけどね」

「それでも凄いことだよ」


セレナは褒めてくれた。

ただ僕の目的や王たちの力を貰っていることを考えれば負けるわけにはいかない。

 それに前世の記憶はないけど、知識はある。

まあよくある記憶喪失状態なわけだ。

記憶喪失の人でも言語や物の使い方とかは覚えているように。

その知識もあって魔法の使い方や幅が他の人とは違うしね。

それがアドバンテージになっている。

普通の人は雷を使って思考を加速させようなんて思わないだろうしね。


 それにあまり意識してなかったけど、疲労感や頭痛から考えるとシュガールの雷に近づけ過ぎていたし、思考加速も思っていたより使っていた。

どちらもこれ以上出力を上げたり、使い続けていたら危なかったかもしれない。

そう考えるとまだまだ実力が足りてない。

必要なのは圧倒的強さだからね。


それよりも二戦目のミストだ。

「頑張ってね」

「当たり前」


もちろんミストも負ける気がなさそうだし大丈夫。

うん、勝つっていう最低限の目標はクリアしているわけだし問題ない。


「よおミスト。お前がセレナ以外にも仲良くする奴がいたとはな」

「ふん」


やっぱミストと仲良くしている人って少ないんだ。

それに顔見知りってこと考えると良い家柄なんだろうね。

セレナやミストもそうだし。


「では二戦目開始!」


ミストは片手剣。ヴァンは大剣。

それにヴァンは火属性使い。契約者持ちだし、色々考えるとミストの方が不利なんじゃ...


「俺から行かせてもらう!フレイムッ!」

ヴァンは大剣に炎のエンチャントをしてミストに斬りかかる。


「氷装...」

なにその魔法。見たことも聞いたこともないけど。


 その声と共に大気から氷の結晶がミストに集まる。

いつものような澄んだ氷の色ではない。

深い、濃い水色の氷だ。


大気の結晶が落ち着いてミストの姿が見え当た時、両腕は肘から指先まで氷の鎧のようなものを纏っている。武器も柄の部分を見ると先ほどと同じ片手剣だが刀身自体は氷を纏って大剣のようになっている。


「あの色もしかして...」

「え?レオンなにか知っているの?」

「いや僕も知らない。ただ予想が少しつくだけ...」


そうミストは以前妹の契約者、つまりは先代凍竜の契約者から力を借りていると言っていた。

それに僕だ。僕はシュガールから恩恵を受け、力を借りているような状態。

それを考えると属性の色が固有の独自の色になったってことは、あれはもしかして


「凍竜の氷...」

「え?それって...?」


あれセレナは知らないのかな?わかんないけどあまり口に出さない方がいいかもしれない。

それに僕みたいな前例と言うか知識がなきゃ色が変わる意味が分からないのかもしれないしね。


ヴァンの大剣は以前よりも炎が強くなっているように見える。

近づくだけで火傷しそうなほど。

それほどミストを強いと認めているからだろう。


ミストの氷の大剣とヴァンの炎の大剣がぶつかり合う。


「おいおい、なんでその氷解けないんだよ!!」

そう思うのも当然。

いくら魔法で作った氷だろうと魔法で作った炎で解ける。

自然の法則を捻じ曲げるほどの力はない。


いやまあ力の差が歴然なら解けないだろう。

ミストの氷をそこらへんの奴が放つ炎では解かせない。

しかし相手はヴァン。同年代の中でも上位に位置する実力だし、炎使いで言えば同い年では一番かもしれない。

その炎が通じないのだ。

練度で言えばミストと同等だろう。

 つまり解けるはずの氷が解けていない。


「なんだ?そんな簡単に解かせると思ったのか?」

「くっそッ!炎壁!」


ヴァンはミストから距離をとり、二人の間に炎の壁を建てた。

これでそう簡単にはミストも距離を詰めれない。

僕もそう思っていた。


しかし

「は?嘘だろ...」

ヴァンは驚く。もちろん僕らも。


炎の壁の中から氷の鎧で全身を包んだミストが出てきた。

 ヴァンに斬りかかる。

その時に先ほどと同じように腕と剣だけ鎧を纏っていた。


「こんな炎には負けない」

「なにをッ!」


ミスト挑発したよね今。

ヴァンも対抗して剣で打ち合う。

先ほどよりも炎を強めて。


打ち合う二つの大剣。

ぶつかるたびに大きく炎が舞う。

しかしミストはダメージを受けているようには見えないし、剣も解けてない。


「なッ!」

ミストは打ち合っている大剣を片手で持ち、もう片方の手に氷の大剣を創った。

エンチャントではない純粋な氷の大剣を。


二本の剣でヴァンに襲い掛かる。

ヴァンはギリギリで避けては、剣で打ち返す。

氷で創造した剣は強度が足りないのか、ヴァンの火力が高いのかはわからないが打ち合うたびに砕ける。

 しかし砕けては創り砕けては創りを繰り返す。

魔素が足りなくなり、維持できなくなるのが先か。

それともヴァンの手数が足りず打ち負けるのが先か。


短い時間だったかもしれない。

ただ夢中になっていた僕には長く感じた。


そしてとうとうヴァンが体制を崩し、その隙を狙ったミストの剣が首筋を捉えた。


「し、勝者ミスト!勝者チームDPS」


会場では歓声は上がらず、皆驚いていて静かだった。

まさかミストがあそこまで圧倒的に勝つなんて。

ミストの勝利はもちろん信じていた。

しかしあそこまで圧倒的なんて...


「おめでとうミスト」

「おめでとう」


僕とセレナはひとまずミストの勝利を讃えた。

「ああ。疲れたから先に寮に戻る。飯なり好きにしていてくれ...」


やっぱり。僕がシュガールに寄せると極度に疲れるように、他の誰かから大きな力を借りるって言うのはやはり消耗が激しいようだ。


「うん、わかった。セレナご飯でも食べに行こ」

「う、うん。ミスト?大丈夫?しっかり休んでね」

「ああ」


セレナの反応を見るにやっぱり知らないと言うかわかってないようだ。


ユニークが1000人超えました!PVももうすぐ5000です!

読んでくださっている方ありがとうございます。

正直こんなに多くの方に読まれると思っておらず、とても嬉しいです。

今後も頑張りますのでよろしくお願いします。


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