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DB一刃異世界奮闘記  作者: 鈴神楽
試練編
14/14

力を合わせた先にある道

「こんなへんぴな所によく神殿なんて建てられたわね?」

 ミガキの言葉にキキが答える。

『色々事情があってな、どうしても調和竜の存在が必要だった、そのためにホーク帝国の威信をかけた大工事を行ったのだ』

 クーパが複雑な顔をして言う。

「ホーク帝国では、一般には、知られてなかった。調和竜自体もマイナー宗教だったわね」

 ブンが難しい顔をして言う。

「不思議ですね、クーパ師匠の話では、ホーク帝国と調和竜の間には、かなり太い繋がりがあったと思われますが」

『調和竜の力は、お前達も目撃しているだろう。その力を示す事は、内外に余計な混乱を招くから一部の人間しかしらない極秘事項になっていた』

 キキの回答に一刃が言う。

「その結果、暴走してホーク帝国が崩壊し、調和竜は、邪神竜と化すか、皮肉な話だな」

「本当ですね」

 ハジメが暗い顔をして頷くとミガキが言う。

「そういえば、クーパさんに聞いたんだけど、ハジメってそのホーク帝国の皇帝の血筋の人間なんだよね。少しめぐり合わせが違ったらお城でくらしてたのかもね」

 クーパが苦笑する。

「そうすると、貴女は、臣下ね」

 マモルが言う。

「そんな事より、本当に勝てるのか?」

 一気に空気が重くなる。

 ミガキが小さくため息を吐いて言う。

「敢えてその話題を出さないようにしていたの、気付かなかったのかなー」

 一刃が竜角槍の槍先を神殿に向けて言う。

「俺が、絶対に倒す。誰一人殺さない」

 そして、神殿に入っていく。

 大きな柱と幾つかの小さな建物がある不思議な神殿であった。

「うーん、柱だけ大きくて天井が無いのは、どうしてかしら?」

 ミガキの質問に一刃が答える。

「竜を祭る神殿では、多い形式でな。竜が飛来するのに良い様、天井を作っていないんだ」

「なるほど、小さな建物は、人の為の施設って所ですね」

 ブンの言葉に、頷く一刃。

 そんな一刃達の視界に邪神竜が入ってくる。

 目前に立つまで邪神竜は、何もしてこなかった。

 一刃達が邪神竜の前に揃って立った時、邪神竜が語り始める。

『これは、最終警告だ。我の行いは、神の意思。それに逆らうことは、世界の破滅に繋がる事。それでもお前達は、我と戦う道を選ぶのか?』

 一刃が促すとハジメが強い意志を込めて答える。

「私達は、大きな可能性を秘めていると言われました。その可能性こそ、この世界を滅ぼす元になると。しかし、私は、信じます。私達の可能性は、きっと世界を正しい方向に導くと。だから貴方を倒します!」

 邪神竜は、その巨体を起こし告げる。

『汝らの覚悟、しかと受け取った。しかし、我もこの世界を守る為にここに居る。世界を滅ぼす危険な存在を放置する訳には、いかない』

 強力な気迫が一気に張り巡らされる。

「ハジメ、竜眼玉の力を神殿に張り巡らせろ。邪神竜にドラゴンワールドを発動させられたら勝ち目が無い!」

 一刃の言葉にハジメが応える。

『その瞳の力を解き放て!』

 竜眼玉から放たれた光は、場を支配していた邪竜神の力を打ち消す。

「カズバ、貴方は、最後まで力を高めていなさい。あちき達が撃つべき瞬間を作る!」

 クーパが腰の短剣を抜く。

『我が戦いの意思に答え、我が前に戦いの姿を示せ』

 短剣、蛇輝ジャキが刀に変化する。

 クーパは、それにダイヤを触れさせる。

『ダイヤよ、その力、光の力を我が剣に宿せ』

 蛇輝が振るわれ、光の攻撃、光波斬コウハザンが放たれる。

『その程度の技が通じると思ったか!』

 邪神竜の力の波動だけで光波斬は、破られる。

 しかし、その間に接近したブンが、彼の家に眠っていた蛇輝と同系統の刀、虎輝コキにルビーを当てる。

『ルビーよ、その力、火の力を我が剣に宿せ』

 尻尾に向かって振り下ろす。

火束斬カソクザン

 収束された火の一撃が尻尾に直撃するが、食い込めないで居た。

『その程度の力は、通じぬ!』

 邪神竜の言葉に答えるようにミガキが呪文を唱える。

『エメラルドよ、風の力で炎を高めよ、炎増風エンゾウフウ

 解き放たれた風が火束斬の火力を上げて、尻尾を半ばまで到達させる。

『力を合わせるか!』

 ミガキに向かってブレスが放たれる。

「ミガキは、俺が守る!」

 マモルが竜鱗槍の力を使って防ぐが、一撃で竜鱗槍が砕ける。

「大丈夫?」

 ハジメの言葉にマモルが背負ったバックから次の竜鱗槍を取り出す。

「この戦いの為に、持てるだけ借りてきたから大丈夫だ!」

 この間にクーパが接近する。

『ダイヤよ、我が声に応え、真の力、閃光の力を解き放て』

 蛇輝の輝きが激しくなり、邪神竜の翼を切り裂く。

 体勢が崩れるが邪神竜は、クーパに向かって爪を伸ばす。

 避けられるタイミングでは、無かった。

 クーパがダメージを覚悟した時、ハジメのペンダントが輝く。

『輝石の光よ集え』

 蛇輝に光が収束して邪神竜の爪を防いだ。

 クーパが着地をしてハジメの方を向く。

「キキ、ありがとうね」

『これ以上は、力を貸せないぞ!』

 キキの返答に頷くクーパ。

『その力、やはり侮れない。全力で行かせてもらう。グレートドラゴンウェーブ』

 強力な衝撃波が全方向に放たれた。

「ハジメ! カズバだけは、完全に守りなさい!」

 クーパの言葉に答え、ハジメが呪文を唱える。

『我が最愛なる者を護りたまえ』

 クーパが、ブンが、ミガキとそれを体全体で守るマモルが、吹き飛ばされた。

「この一瞬を待ってたぞ!」

 一刃が全力を込めた一撃を放つ。

『ドラゴンスクライド!』

 前回のそれすら越える強力な一撃、邪神竜は、両前足を突き出す。

『グレートドラゴンウォール』

 激しい力のぶつかり合い、閃光が晴れた時、そこには、両前足を失った邪神竜が居た。

『流石だ、しかし、まだだ』

 舌打ちする一刃。

「また復活するのか!」

 その時、四方から調和竜の分身が現れる。

 そして前回と同様にブレスを放つ。

 邪神竜は、その表皮を燃やしつくし、その下から神々しい白き調和竜が現れた。

「パワーが格段にあがってる」

 ハジメの言葉に、上半身を起しクーパが言う。

「違うわ、本来の力を取り戻しただけ。あれこそが本当の姿」

「勝てないのか?」

 ブンが悔しそうにする中、一刃が言う。

「諦めない、俺は、絶対に勝つ!」

 そしてその時、調和竜を復活させた分身達が一刃の周りを巡る。

『試練を超えた者よ、今、調和竜の力は、完全に復活した。今こそ我等の力を貸し与えよう』

 伝わってきた力と意思から一刃が唱える。

『世界の四方を司る、調和たる竜の力を我に与えよ。四和竜装シワリュウソウ

 土の調和竜が、左手から巻きつき、胴と左手を覆う鎧と盾と成り。

 水の調和竜が、両足から巻きつき、足と腹を守る鎧と成り。

 火の調和竜が、右手から巻きつき、右手と肩を覆う鎧と成り。

 風の調和竜が、背中から巻きつき、背中を覆い、翼を持つ鎧と兜と成った。

 目の前に居る調和竜が真剣な表情で告げる。

『お前と私の力は、同等。勝負を決めるのは、お互いの信念の強さだ!』

 一刃は、構えをとり応える。

『俺は、一人じゃ無いんだ! 負けねえ!』

 そして勝負を決める一撃を放つ。

『ワールドドラゴンスクライド!』

『サイクルサークルドラゴンブレス!』

 ドラゴンスクライドに四つの力が宿ったワールドドラゴンスクライドと、全てを含み、無限の力を秘めたブレスが正面からぶつかり合った。

 それは、世界すら揺るがす強大な力。

「もう、あたし達には、どうにも出来ないレベルね」

 ミガキが呆然とその戦いを見つめているとハジメが言う。

「違います! 少しでも後押しするのです!」

 それに対してクーパが言う。

「はっきりいってあのレベルの力の均衡では、あちき達の力を全部合わせても象のぶつかり合いにアリが協力するような物よ」

「無駄って事だよな」

 諦めに似た言葉を漏らすマモル。

 しかしハジメは、言う。

「それでもやりましょう。無駄だからと言って、全てをカズバに預けるなんて駄目です。私達全員で戦っているのですから」

「しかし、どうやって。こちらの力を単独でぶつけても何の影響もありません」

 ブンの言葉にハジメのペンダントの中に居たキキが応えた。

『輝石に思いを籠めよ、そしてそれを私に向けて解き放て、全ての力をまとめあげよう』

 頷き、ハジメがペンダントをかざす。

「未来への希望を」

 ブンが全ての輝石を掲げた。

「明日の為の道を」

「共に進める力を」

 ミガキの輝石にマモルも力を籠める。

「悲しき物語に終焉を」

 クーパが輝石に力を籠めてかざした。

 そしてキキのペンダントが激しく光る。

北刃ホクバの血を引きし、私の願いに答え、輝石の力を神化させ給え、輝石蛇キセキジャ

 ハジメの呪文に答え、ペンダントから輝く蛇、輝石蛇が復活する。

『この時の為に、力を溜めておいた。終わりだ、調和竜!』

 輝石蛇が放った力、それが均衡を保っていた一刃と調和竜の競り合いを終らせた。



 体を崩れさせていく調和竜。

『……我は、滅びるのか?』

 小さな蛇の姿になった輝石蛇が頷く。

『そうだ、もうお前から調和竜としての力は、失われた』

『あいつとの約束を守る事は、出来なかった』

 調和竜だった竜の呟きにハジメが戸惑う。

「どんな約束をしていたのですか?」

『お前達の始祖、北刃と約束したのだ、戦いに負けたら何でも言う事を聞くと。そして私は、破れ、あいつから大量の移民で不安定になったこの世界の調和を守る調和竜となってくれと頼まれた。しかし、その約束ももう守れそうも無い』

 調和竜だった竜の寂しげな言葉にしんみりとした雰囲気になる。

 その時、大地が割れて巨大な蛇、大地蛇とその頭に乗る少女の姿をした者が現れる。

 ハジメが驚く。

「八百刃様!」

 その言葉にその場に居た全員が驚愕した。

 輝石蛇が複雑そうな顔をして言う。

『今まで黙認して下さっていたのですね?』

 少女の姿をした者、八百刃は、素知らぬ顔で応える。

「何の事だか解らないね。それより、調和竜だった貴方にホーク、あちきの娘から伝言があるわ。長い間、ご苦労。弱小竜の分際でよく頑張った、褒めてあげるからゆっくり休みなだってよ」

 輝石蛇が大きくため息を吐く。

『少しくらい意訳して伝えたらどうなんですか?』

 しかし、調和竜だった竜が懐かしそうな顔をしながら言う。

『それで良いです。あいつなら間違いなくそう言ったでしょうから』

 嬉しそうに消えていく調和竜。

 そして、大地蛇が残った一刃達を睨む。

『このままで済むと思って居ないだろうな。調和竜は、我等が認めたこの世界の中の調和を成す者。それを滅ぼすという事は、何を意味しているか位解っていよう』

 調和竜を越す圧倒的な力に誰もが緊張する中、一刃は、強い意志を籠めて言う。

「八刃には、こういう言葉が伝わっている、八百刃様は、崇める者に力を貸すのではなく、正しい戦いをする者の手助けをするのだと。だから、もし八百刃様がここでこの世界の人々を滅ぼそうと言うのなら俺は、力の限り戦う。これが俺の正しい戦いだからだ!」

「勝てる見込みありますか?」

 ブンの言葉にクーパが答える。

「そんな物があると思う方が間違い。今のカズバには、調和竜の残した力が宿っているけど、それすら、八百刃様どころか、その僕であるあの蛇にも通じない」

 八百刃は、大地蛇の頭を軽く蹴って言う。

「脅さない。でも、調和竜が危険と認めた世界をこのまま放置する訳にも行かないね」

 八百刃は、輝石蛇に力を注いた。

「輝石蛇、貴方がこの世界の新たな監督者ね。そして、もしもの場合は、貴方が人間を滅ぼす。これは、決定だよ」

 輝石蛇が頷く。

『了解しました。八百刃様』

 八百刃は、世界の全てに告げる。

『邪神竜は、滅びた。しかし、勘違いをしない事だ。貴方達の正しさは、これから示す事になる。もしも間違っていた場合には、絶対の力で汝らは、滅び去るのみ』

 全ての人間は、威厳のある声に平伏した。

 滝の様に脂汗を垂らしマモルが言う。

「本気で物凄い神様なんだったんだな……」

 誰もが頭を上げられず居る中、八百刃は肩を叩きながら言う。

白牙ビャクガの書いた原稿通り読んだけど、あちきとしては、もう少しフレンドリーな言葉の方が良いと思うんだけど」

『お願いですからもう少し威厳って物も考えてください』

 大地蛇の疲れた言葉に複雑な表情をするハジメ達。

 八百刃は笑顔で一刃に言う。

「その力は、貴方に預けておくよ。これからも貴方は、色んな世界に行き、大事件に関わる筈だから。これ神託ね」

 頬をかく一刃。

「随分と重みが無い神託だな」

 八百刃は、手をパタパタさせて言う。

「細かい事は、気にしない。所でこの辺に美味しい卵料理屋ない?」

『八百刃様、直ぐに帰る様に白牙殿から言われていたはずですが?』

 大地蛇の言葉に口を尖らす八百刃。

「少しくらい良いじゃん」

『良い訳無いだろうが!』

 空中から子猫姿をした第一の八百刃獣、白牙が現れて八百刃を殴る。

「ちょっとだけだからさー」

『次の仕事の予定が入っているんだ、諦めろ! 大地蛇殿、帰るぞ』

 白牙の言葉に大地蛇が頷き、地面に消えていく。

「あたしの卵料理!」

 地面の中から、八百刃の悲痛な叫びが響くのであった。



 聖都ミヤロンで邪神竜が滅びた事を祝う祝典が行われていた。

 しかし、その場には、勇者一刃の姿は、無かった。

「何で、カズバ様が居ないんですか?」

 ミガキの言葉に責任者ツドイが答える。

「カズバ様は、自分は、仕事でやった事だと言って、出席を辞退なされました」

 マモルが不機嫌そうな顔で言う。

「水臭い奴だな、後で文句を言ってやる」

 それに対してツドイが首を横に振る。

「カズバ様は、今頃この世界から離れているはずです」

「嘘!」

「どういうことです!」

 ミガキとマモルが詰め寄る。

 ツドイは、冷静に返す。

「長い間、こちらの世界に束縛して居た為、かなり仕事が溜まっていたみたいで、直ぐにでも次の仕事に行かないといけないみたいです」

「でも、一言くらいあっても!」

 ミガキの言葉にツドイが言う。

「元からの流儀だといっていました」

「何処に居るんですか?」

 マモルの言葉にツドイが首を横に振る。

「報酬の支払いを終えた時点で、空間を飛んで行方が解らなくなりました」

「あのやろう!」

 怒鳴るマモル。

 そこにブンが来る。

「ここで何をしてるんですか?」

 マモルが苛立ちながら言う。

「カズバが勝手に帰っちまったんだよ!」

 それに対してブンが言う。

「あれ、もう帰ったんですか? さっきナナカちゃんが待たされてるからってデートしようって言ってたのにな」

 手を叩くミガキ。

「ナナカちゃんが居た。カズバ様の場所にもあの子だったらいけるわね」

「とっとと案内しろ!」

 マモルにせっつかされるブンが一刃の妹の七華の所に案内する。

「お兄ちゃん? ハジメさんとお別れの挨拶をしてるよ」

 七華の答えにミガキとマモルが駆け出していく。

「あの人達、ハジメさんの居場所を知ってるのかな?」

 ブンが肩を竦めて言う。

「さあ、付き合いが長いから解るんじゃないのかな?」



「行くのですね?」

 ハジメの言葉に、一刃が頷く。

「仕事も溜まってるからな」

 ハジメは、長い沈黙の後、言う。

「連れて行ってもらいませんか?」

 一刃が苦笑する。

「神託にあっただろう、俺の行く先には、調和竜の力を必要にする戦いがある。そんなところに連れて行けるか」

「それでも一緒に行きたいのです」

 ハジメの言葉に一刃が視線で祝典の方を示す。

「あんなに浮かれていられるのも今だけだ。今度の監視者に危険と判断されたら最後、絶望は、今回の比じゃ無い。それを回避するには、お前の力が必要だろ?」

「そうかもしれない……」

 沈黙するハジメを一刃は、抱き締めて言う。

「絶対に生きて会いに来る」

「……カズバ」

 ハジメの頬を涙が流れる。

「……一緒に行きなよ!」

 ハジメと一刃が振り返ると、ゼイゼイと息をしながらミガキが立っていた。

「こっちは、俺達が居るから大丈夫だ。その俺達に何も言わずに帰っちまおうとした薄情な奴には、ずっとついて行けよ」

 マモルの言葉にハジメが戸惑う。

「それでも、あたしにもやる事が……」

「安心しなさい、あんたの抜けた穴くらいは、あちきがちゃんと埋めてあげるから」

 クーパがペンダントを見せる。

「まさかと思いますが、それには、まだ……」

 ハジメの言葉にクーパが意味ありげな笑顔を見せて答える。

「深く考えない方が幸せだと思うわよ」

「随分と偏った視線の監視者だな」

 一刃の突っ込みに誰も答えられない。

「本当に良いのですか?」

 ハジメの言葉に全員が頷く。

 そしてハジメが一刃の方を向く。

「お願いします。連れて行ってください」

「しかしな……」

 渋る一刃。

 そこにブンと七華が来る。

「お兄ちゃん、そろそろ戻らないとコミケに間に合わないよ」

 空気が重くなる。

「コミケって何だ?」

 マモルが聞き返す中、ハジメがダークオーラを背負った笑顔で言う。

「一緒に行きますからね」

「……解ったよ」

 一刃が諦めた顔で言う。

 こうして、勇者一刃の戦いが終わり、一刃とハジメの二人での異世界奮闘記が始まるのであった。

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