雨宮、ついに本気で抵抗
夕暮れの広場は、二階堂の暴走によって完全に騒がしいカオス状態になっていた。
モブたちが集まり、通行人が立ち止まり、犬の散歩や自転車の鈴の音までもが混ざり合う中、二階堂は雨宮の腕にしがみつき、泣きそうな目で必死に訴えていた。
「雨宮くん……離れないで……お願いです……ずっとそばにいて……!」
その声には、切実さと無邪気さ、そしてどこか暴走気味の愛が混ざっていた。
雨宮は深いため息をつき、ようやく本気で抵抗する決意を固める。
「二階堂……もう、お願いだからちょっと落ち着いて……!」
腕を軽く押しながら、目をしっかり合わせる。
(……これ以上振り回されたら、本当に街中で制御不能になる……!)
二階堂は一瞬戸惑い、びくっと肩を震わせる。
「離れ……離れないでください……!」
その必死さに雨宮は心を揺さぶられつつも、冷静に距離をとろうとする。
モブたちも広場の混乱を面白がりつつも、雨宮が本気になったのを察する。
「先輩……やばい、本気モードだ……」
「でも、見てて飽きないな……」
通行人たちは声を潜めて観察し、犬も落ち着かずに吠え声を上げる。
副会長・小早川美咲は、冷静に状況を見極めつつも、微笑みながら西岡(生徒会長)に囁く。
「西岡、ここまで来るともう手を出すしかないですね♡」
西岡は赤面し、腕組みをしながら、どう対応すべきか悩む。
「……副会長、助けてくれ……!」
二階堂は泣きそうな目で雨宮を見上げ、腕にぎゅっとしがみつく。
「雨宮くん……お願いです……そばにいて……離れないで……!」
その表情は、切実で、でもどこか可愛らしく、見る者すべての心を掴む。
雨宮は覚悟を決め、二階堂を少しだけ離して、声を大きくする。
「二階堂、ちょっと待って! 落ち着こう! これ以上は……街中で危ないから!」
その声に二階堂は一瞬固まり、少し目を潤ませながらも、さらにぎゅっと腕を握り返す。
広場の風が吹き抜け、紙片や落ち葉が舞う中、二階堂のメンヘラ全開の愛と雨宮の本気抵抗が交差する。
モブ、生徒会長、副会長、通行人――すべてが巻き込まれ、街全体が二階堂の暴走とギャグ混じりの混乱に飲み込まれていく。
こうして、二階堂のメンヘラ愛は止めどなく加速し、雨宮は初めて本気で抵抗する状況に追い込まれるのだった。




