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ドラゴンライフ!!~異世界で龍になりました~  作者: 花旅烏兎
二章 一年後の龍
30/42

弐拾玖 とある競売人の一日の話

皆様お久しぶりでございます!

そして先月は更新できなくてすみませんでした!

m( __ __ ::)m


これは所謂モブ視点の話です。

急いで書き上げたものなので所々誤字脱字あるかもです。


では、第29話どうぞ!


 

 私は闇オークションで競売人をしている者だ。

 定期的に行われる通常のオークションでも商品を捌いている。

 今夜はいつもよりも大きめの闇オークションが開催されるらしく、その競売人として私は呼ばれた。

 よく聞く街で行われるそのオークションにはあの有名な闇のブローカーが多く訪れるらしい。今宵はいい夜になりそうだ、きっと大金が舞い込んでくるだろう、と未来の富にほくそ笑んだことは決して悪いことではないはずだ。

 カツカツと靴の音を奏でながら一人の男が歩いてきた。物腰の柔らかそうな男だが、オークションを牛耳る組織の一員である。

 男の腕には書類の紙束が抱えられていた。言わずもがな商品の情報を記したものだ。


「今回の商品を見せてもらっても?」

「ええ、こちらですよ」


 渡された紙束を見る。

 ほう、混血種(ハーフリング)が沢山いるな。これは沢山金が落ちてくるな。競り額が大変な事になりそうだ。金の亡者共が落す金ほど美味しいものはない。


「どうです?なかなか良い品そろえでしょう?」

「そうですなあ………ん?」


 見つけたのは一枚の書類だ。私はそれを見て一瞬顔を顰めたが、すぐに平静を取り戻して組織の者に言う。


「この商品はやめたほうがいいでしょう。この手の種はあまり奴隷印が効きにくい。手に渡った客が死んだら次のオークションに参加してもらえなくなってしまう」

「わかりました。ではそのようにして進めましょう」


 ああ楽しみだ。金が落ちてくる。表に出てこない裏の金が沢山落ちてくる。ああどの子が売れるのだろう!

 100万、200万…いや、億まで行くだろう!!


「ああ君、このリストにあるものをここに置いておいてくれ、至急ではないが始まる前までに頼む」

「……はい」


 ふふふ。今回の仕事は本当に運がいいぞ!!

 私の人生の中で最も大きなものとなるだろう!!


 ハハハハッ!!と高笑いしながら私は通路を歩く。あと数時間後にはオークションは始まるのだ。

 やることは山積みだった。




 ◯




 ブーーーーっ


 開宴のブザーが鳴る。私がオークションの競売人を務める際に必ずつけるブザーだ。

 私にとってオークションとはショーだ。始まりはしっかりせねばならない。勿論、終わりも、だ。


「紳士淑女の皆様、遠路遥々ようこそお越し下さいました!!この度のセキサイト支部で行われるこのオークション、豪華な商品が取り揃えてあります。皆様の心惹かれる素敵な商品と巡り会えることを心より願っています。ではまず、商品ナンバー一番、美しい夜空を映した幻惑の―――」


 恙無く始まったオークション。

 お客様の入場時に何かトラブルがあったようだが、それも忘れる程に良い調子だ。飛ぶように金が舞い込んでくる。


「―――番号札18番の方、二十万LDで落札!!」



「―――番号札68番の方、三百万LDで落札!!」



「―――番号札29番の方、十万七千LDで落札!!」



「―――番号札31番の方、七万二千LDで落札!!」


 素材の商品は全て売れた。ふむ、やはりなかなか好調だ。

 次の魔物の方も多少残ってしまったが、それでも億単位までいったものもいるから相殺以上の効果を出しているな。


「これにて魔物オークションは終わりでございます。……それでは皆様お待ちかねの奴隷オークションを始めましょう!!」


 パチパチパチパチ


 この闇オークションに参加している者は貴族か裏社会を統べている者だからとはいえ、もう少し盛り上がれないものか。拍手だけだとは本当に味気ないものだ。


「まずは一般奴隷…俗に犯罪奴隷と呼ばれる者達から始めましょう!!商品ナンバー番―――」


 奴隷は総じて高値がつきやすい。ただの犯罪奴隷でも約百万LD以上の値がつく。


「120万!」

「125万!」

「130万!」

「135万!!」

「150万!!」

「……」

「……」

「150万以上の方はいらっしゃいませんか!?……では、番号札34番の方150万LDで落札!では次に行きましょう!」


 オークションは続く。夜もまだ続く。夜が更けるのとは逆に、会場内の熱はどんどん上がっていった。


 一番最初の犯罪奴隷で150万LDか。なかなか良い出だしではないか!!

 これはこれから売れるぞ…!!


「―――番号札56番の方182万LDで落札!」


「―――番号札31番の方125万LDで落札!」


「―――番号札3番の方136万LDで落札!」


「―――番号札40番の方290万LDで落札!」


 多くの奴隷が落札された。売れない物は無かったのだ。


「―――番号札22番の方205万LDで落札!」


 ここで一般奴隷の商品が終わった。

 次からは特殊且つ希少な奴隷である。


「では、これよりさらに珍しい奴隷へと参りましょう」


 今までの奴隷は皆従業員によって鎖で引かれてやって来たが今回は違う。

 大きな檻に赤い布が被さった状態で運ばれてきた。


「よくご覧になられてくださいませ……混血種(ハーフリング)混血長耳族(ハーフエルフ)の子供でございます!!」


「「「おおぉ!!」」」


 会場内から感嘆の声が響く。大多数が男の声だった。

 混血長耳族(ハーフエルフ)の女児は怯えて小さく悲鳴を上げるが、誰も気が付くことはない。


「見目麗しいことで有名な長耳族(エルフ)の女。それが人と交わり出来たのがこの混血長耳族(ハーフエルフ)です!混血種(ハーフリング)とは二つの種を割ったものです。しかし、総じてその能力は高い!肉体は人間族(ヒューマン)寄りでしょうが、見目や能力は長耳族(エルフ)寄りになるでしょう。そこのご主人、愛玩用に如何ですかな?……それでは参りましょう!最低入札金額は2500万!さあ、どなたかご購入したい方はいらっしゃいませんか!」


 その言葉を皮切りに、札がこれでもかと挙がっていく。


「2500万!」

「2600万」

「2700!」

「2900万!!」

「3100!」

「4000万!」

「5000!」

「……」

「……」


「5000万以上の方はいらっしゃいませんか!」


 私は席を見回し、新たな札が挙がらないか確認する。

 その時、一つの札が挙がり全ての視線がそこへ行った。

 番号札は71番。札主は聞いたことがあった特徴をしていた。


 たしか、今日突然飛び入り参加をした奴の特徴が黒フードに深緑の仮面だったか?従者とも見えるものが一人いたと報告もされていたな。


「6000万」


 会場に響いた声は女の声だった。静かだった会場内にはよく響いた。


「な!?6100万!!」

「6500万」

「6700!!」

「7000万」


 おいおい。

 レディ、あなたが張り合ってるその御方は裏社会では有名な武器商人だぞ。大丈夫なのか?

 ……いや、お客様の事には踏み込まないのがモットーだ。心配も不要だろう。


「くそっ!8500!これならどうだ!!」

「…………」


 レディはそこで静かになった。鼻息を荒くし「勝った!」と愉悦に顔を歪めているお客様を見て、終わったか、と私は判断して声を出そうと息を吸い込んだ。


「1億。1億だ」

「なっ……は!?」

「1億LDを出そう。そこの御仁」

「!?な、なんだ!」

「もう出せないだろう。私が落札したということで構わないな?」

「〜〜〜〜っ!!」


 レディ!それ以上そのお客様を刺激しないでくれ!!


 私のその念が伝わったのか、お客様に対してレディはそれ以上何も言わなかった。しかし私には言った。


「競売人殿」

「は、はい?な、何でしょう」

「残りの奴隷はあと何人ある」

「は?」

「残りはいくつだと聞いている」

「は、はい!残りは二十三でごさいます!」

「ふむ、二十三か……チッ」


 数を確認したレディは私に聞こえるか聞こえないかの音量で恐らく、多分、舌打ちをした。

 レディはそう言うと少し静かになり、そして、とんでもない事を言った。


「残りの奴隷を全て1億LDで買い取ろう。勿論それ以上で出してくる者がいるのならばそれよりも上の値段で高く買わせていただきたい」

「なっ」


 何を言い出すんだこのレディは!

 そんな事ができるわけが無いだろう!


「おいふざけるな!」

「それは無いだろうが!」

「勝手に決めないでくださるかしら!」


 そんな私の言葉を代弁するかのようにお客様が騒ぎレディに反論する。

 それに対しレディは特に困った様子も無く、ただ、ふーん、と言うだけでそしてその目は冷めていた。


「お、お客様…?」

「よし、じゃあこうしよう」

「?」

「とりあえずこの子は私が買う。だが、その後は普通にオークションを行う。それでいいだろう?」

「え?まあ、確かにこちらはお客様の物になりましたのでそこは問題ありませんが、ですが他は……」


 ちらりと私は他のお客様に視線を向ける。

 どうやらそれで不満は無いようだ、ムスッとしているがオークションが行われればいいのか納得しているように見える。


「……では、それで進めましょう。お席へお戻りくださいませ、レディ?」

「……騒がせたな。進めてどうぞ」


 レディはそう言って手をひらひらさせながら階段を上がり席に戻った。

 私はそれを確認すると、何事も無かったかのように続きを始める。


「では次の商品に入りましょう!続いての商品はありふれた犬の獣人族(セリアンスロープ)ですが、これは珍しく無属性ではなく水属性の魔法を使うものです!2000万LDから行きましょう!」


「2500万LD!」

「3000万LD」

「3100万LD」

「3500!」

「7000万」


「1億」


「「「!!!」」」


 全員がその声の主に視線を向ける。

 先程のレディだ。


「1億LD以上の方はいらっしゃいませんか!?」


「………………」


 会場が沈黙に包まれる。何人かのお客様は番号札を折れそうな程に握り締めている。

 折れるのでやめていただきたい。


「……番号札71番の方、1億LDで落札!」


 目の前のお客様、私に向かってガンを飛ばさないでください!


「つ、次の商品に入りましょう!」


 商品を壇上に移動させる。

 商品紹介して次々に札が、金額が上がっていく中、またあの番号札がスっと挙げられた。


「1億」


 次も


「1億」


 次も


「1億」


 次も


「1億」


 その次も


「1億」


 商品を新しくする度に、レディは札を挙げてただ一言「1億」と言う。気付いた事だが、隣にいる従者らしき者は競り合う度にアワアワとしているようだ。その者はおそらくオークション初心者だろう。

 見てて微笑ましい。隣は全く微笑ましくないが。微笑ましいのほの字も無い。


「続いての商品は有名な――」


「1億」


「…………お客様……」



 なんていう、途中で遮って入札し、最後まで言わせてくれないこともあった。

 せめて紹介だけでも言わせてほしいと思う私は正しいと思う。




 〇




「それで?一体結局どうなったんだ?」

「ん?そのレディは最終的に全部の奴隷を購入したさ。何度か競り合ったが全部勝ってたよ」

「その客だけでどれだけ稼いだんだよ」

「二十八億だな!」

「五億分けろや!」

「お断りする!」


 同じ競売人仲間と酒を酌み交わし、あの日の闇オークションでの出来事を話す。


「ま、結局は、私は運が良かったということだ。あのレディが来た事も、その後の事件の事も、な」

「そうだな。早々に帰ってお前本当に正解だったな!」

「本当だ」

「何はともあれ」

「今日も今この時酒を飲める事に感謝して」


「「乾杯!」」




最近暑くてだるくて嫌ですねぇ。

湿気が酷くてたまりません。

台風来ないでください> orz


私、代謝がいい方なので汗を大量にかくんです。

日焼け止めが落ちて真っ黒になるんですよね。

今年こそは防ぎたかったのに……。


皆様、熱中症にはお気お付け下さい。


ブクマ、感想お待ちしております。

読んでくださりありがとうございました。

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