弐拾捌 前夜
すごく短いです。
申し訳ないと思うくらい短いです。
前話に繋げればよかった……。
真夜中、椅子に座りながら手芸をする私は、無意識の内に鼻歌を歌っていた。
その横には、一段落ついたアトラがじーっと私の手元を見つめ、その歌に耳を傾けていた。
「ふんふんふんふんふんふんふーん、ふんふんふんふんふんふんふーん」
「主、何を歌っているんだ?」
「ん?ああ、私がよく聞いていた歌だよ」
「そんなに長く生きていたか?」
「長い短いとか関係ないから」
どちらにしろアトラよりも若いのは変わらないんだけどね。
「要は心の持ちよう。若かろうが年寄りだろうが、心が達観してたらもうどっちも一緒だと思うんだよね」
「そうか?」
と、私は手元を動かしながら思った。
今日はオークション前夜。シー曰く、裏ルートから続々と金持ちそうな人間族が集まってきているという。
それだけでなく、堂々と入り口から入ってくる貴族もいるのだそうだ。
ばれない自信があるのか、それとも全く関係の無いものなのかわからないが、紛らわしいことには変わりがない。
だが私は何もしない。何かするのは当日、つまり明日の夜だけだ。
無論、目当てのものが手に入らなければその後も何かするかもしれないが。
「お金、全部換金できたの?」
「一つ残らず全てやったさ。幽海龍様が追加で大量に持っていた時は目眩がしたけどな」
「ああ、なんかシーも『ヴェニーちゃんのために、ワタクシも奮発しちゃったわぁ』なんて言ってたもんね。あれ、それのことだったんだ」
「受け取ってる時も量えげつなくて倒れるかと思った」
「そ、そんなにあったんだ…」
一体どんだけ持ってきたのさ。
そういえば何かアトラとレズフォンス慌ただしくしてたし、それだったのか?
若干引きながらもその手を止めることはない。
私自身今止めたら多分続きができなくなりそうだからというのもあるが、単純に急ピッチで完成させたいというのもある。
やりなれていないとはいえ、難しくはないとは思いたい。
でも、全部できたんだね。さっすがアトラ。私の自慢の従者だよ。
口には出さない。改めて言うと、恥ずかしいからだ。
顔が熱くなりそうになり、私は話題を変える。
「そう言えば、イーラは?」
「噴炎龍様ならやりきれない憂さ晴らしのためにレズフォンスさんを引っ張ってどっか行ったぞ」
「うわぁ…」
簡単に想像できてしまうところが何とも言えない。
あー、私のせいなんだろうけどあれだな。うん。レズフォンスマジごめん。
心の中で合掌する。
そして、すぐに気が変わったように言った。
「明日が楽しみだなぁ」
「おう……」
もう夜明けは、近い。
…すみません。
投稿速度がかなり落ちると思います。
また話のストックが溜まり次第月2の更新に戻したいのですが、はい、ちょっと掛かりそうです。
本当に申し訳ないですm(´_ 皿 _゛;m)
頑張って……ものっすごく頑張って書いていくので、どうぞこれからもよろしくおねがいします。
読んでくださりありがとうございました。
ブクマ、感想などお待ちしております。




