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プロローグ 平穏を求めて

 平穏、この世で俺が1番求め、俺から一番遠い存在。

 小さい頃からだった。俺に平穏と言うものは存在しなかった。小学生の頃には、毎日のように大怪我。俺が見つめていた火災報知器が壊れ弁償。あげくの果てには階段から落ちたと思ったらたまたま通りかかった先輩に蹴られる。て言うか遡ってみるとなんだコレ、俺は貧乏神が何かなのか。

 俺はたぶん不幸を司る神でも持ってんだろう。

 そんな俺は中学ではいじめられていた。腹を殴られ蹴られ、頭からは牛乳をかけられる。痛い、嫌だ、逃げ出したい。次第に誰も信用しなくなった。

全て、嫌いになったんだ。でも、一番嫌いなのは自分だった。何者にもなれず、親に迷惑をかけ、あげくの果てには不登校。

親のすねをかじり、いつものようにゲーム三昧。嫌いだった。こんなことで何もかもを諦めた俺が、この世界が、親が、友達が、人間が……。


 変わらないと……。そう思った時、俺はもう中3だった。なんでこうなったんだとか、弱音を吐いちまう。

俺は久しぶりに学校に登校した。誰も、俺を覚えていなかった。誰も喋りかけず、誰も俺に見向きもしなかった。

 なんでだろうね。安心、したんだ。安心しすぎて昼にトイレで泣いちまった。多分声も漏れてただろう結構でかい声で。

あの時迷惑をかけた太郎(仮名)にはいつか謝ろう。

 そんなわけで常に不幸な俺だが、転機が訪れた。そう、高校だ。

 もちろん普通の高校に行けるわけもなく、俺が住んでいる県から結構遠くの県だった。

高校は山の上のほうに設置されており、家族はわざわざ行きやすいように学校から近い家に引っ越すと言ってくれた。

また泣いたさ、俺は今までこんないい人たちの心をもて遊び、突き放していたなんて。

もはや笑えてくるな。いや、笑えないけどね?

高校の名前は桜坂高校さくらざかこうこう普通の名前。俺はこの高校でも誰ともしゃべらず。誰とも相見えず。誰ともかかわらないはずだった。

俺はこの高校に入ったことを後悔することになるのだった。

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