表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異界物流を独占したら、王も神も頭を下げてきた件 ~戦わずに世界の補給線を握ってます~   作者: 金木犀の夢華


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

8/8

8


稲荷神専用の特別空間


朱色の鳥居が天空に繋がる様に並びたち、稲穂が風に揺れている。大小様々な社が自由に存在し、淡い狐火が揺らめく。

子狐が駆け回り、大人たちは稲荷揚げをつまみに、酒を酌み交わす。


会話の内容からは、自分の社は参拝が少ないだの、狛犬ならぬ狛狐に悪戯されたので、ちょっと懲らしめただの、たわいのない会話だ。


そんな空間の端、二神の狐が人の姿で茶席を催していた。


1人は手紙によって呼び出された白狐。もう1人は、白狐の先輩にあたる……



「久しぶりやなぁ、白狐。元気にしといでやったか?」

「先輩も、相変わらずお元気そうで。突飛な用件を投げてきはるんは、相変わらずどすなぁ」


お互いのぐい呑みに酒を満たし、静かに乾杯を交わす。


「で、あの手紙はなんですの。定期購入やなんて、日本にいはるんやったら自由に買わはれるでしょ?」

「まあ日本に居ればそうかもしれん。今ウチが居るんは、別世界やさかいな」

「は?」


目の前の相手の発言に、口に運ばれていたいなり寿司を箸から落とす。


「なにしといやす。そんなに驚かはることかいな?」

「いやいや、そりゃ驚きますやろ。さらっと爆弾発言しはるんは堪忍してほしいわぁ」


小皿に落ちたいなり寿司を改めて口にする。


「先輩は今、どこに籍を置いてはるんどす?」

「住処か? 多次元にある惑星なんやけどな、愉快な仲間と暮らしとるんえ」


(先輩が考えてはる『愉快な』なんて、周りから言わせてもろたら、厄介事でしかないんと違いますやろか)


「それでな、その惑星に住んでみたんやけど、文明が未成熟でなぁ。そうなってくると、色々と不便なことが起きてしもて」

「あぁ、なんとなく分かりましたわ。日本に住んではったんやったら、衣食住がきっちりしてますもんねぇ。まあ、今のウチの職場は物流の中心どすよって、何の問題もあらしまへんけど」


にっこりと笑う白狐に、そうやろなぁという視線を向けながら、白狐の先輩にあたる人物が口を開く。


「でな、ここからが相談なんやけど、ウチらの惑星の商会に品物を卸してほしいんや。もちろん、白狐から買い取るっていう形でな」

「もしかせんでも、ここの流儀をご存知どすの?」

「当たり前や。契約を結ばなあかんやろ。そんな手間かけるより、白狐に手数料払うた方が、幾分ましやさかい」


先輩の考えに同意しながら、話を詰める。


「で、どの品物がどれくらい入用どす?」

「必要なもんの詳細は、別の者に通信させるわ。稲荷通信でな」

「分かりました……って、先輩以外の稲荷族もいてはるんですか?」

「そうや。そのうち、日本の風土性が確立されたら、地球から色々と持ち込むつもりなんや」


にっこりと笑う先輩こと、カザミは、酒を呑み干すのだった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ