嘘に隠した、真意を胸に feat.海藤隼人
本日、1日は双子姫出演、隼人君の誕生日!!
双子姫キャストは全員、こちらが
初公開となります!!
ぜひ本編と合わせてお読みください!
おめでとう、隼人!!
物心つく頃から、オレは嘘をついていた。
「ねーしってる? これ、稲穂みたいに見えるけどお花の一種なんだって〜」
「ええ!? そうなの!?」
「嘘だって言ったら?」
きっかけはわからない。
気がついたときには、困ったり怒ったり、コロコロ変わる人の表情をみて、そこから学んでいた。
この人は今、どう思っているか。
悩みや、相談事を抱えているかどうか。
人の顔色を伺うようになったのは、友達という存在を作らなくなったからかもしれない。
昔から親の仕事の都合で、色々な場所を行ったり来たり
クラスメイトの名前や顔を忘れるのも、無理はなかった。
「どうして本当なのに嘘、なんていうの? みんな同じお花なのに、こんなに形が違うなんて不思議。でもすごく綺麗、なんだか羽みたいで」
どんな嘘でも、どんな言葉でもオレを信じる。
どこへ行っても、その言葉だけはずっと、ずっと忘れずに残っていた。
たとえ目を背けようとしても、彼女は決まって手を差し伸べてくれる。
いじっぱりで素直になれなかったオレにー……
直樹「隼人君、誕生日おめでとうっ! これ、今日の誕生花なんだって。なんて花だと思う?」
姫野ちゃんや紫乃ちゃんに再会したあの日から
色々な景色が変わった。
一人で過ごすのが普通だった休み時間も、決まって同じメンバーがオレに話しかけてくる。
別にどうも思っていなかった誕生日も、いつからかほんの少し特別感が増したような、そんな気がした。
隼人「アスチルベ、でしょ? プレゼントとはいえ、男二人だけでお花をわざわざ調べて買ってきたの?」
馨「いや、買いにいったのもこれを提案したのも女性陣。俺らはただ渡すだけ」
直樹「色もたくさんあったらしいんだけど、隼人君らしい青にしたんだって」
アスチルベ、花言葉は「自由」
知った時、なんともオレらしいと姉に言われたのを覚えている。
それにこの花には、もう一つ意味がある。
紬「あ、隼人君ここにいたんだ。誕生日、おめでとう。パーティーの準備はバッチリだよ」
もう一つの花言葉はー「恋の訪れ」
君と初めて会話を交わした、思い出の花ー……
next character is Yubu someone……