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大切な日を、君と 〜TRIBE STAR the 5th anniversary〜

TRIBE STAR ~運命の悪戯~

の第一話更新から、はや5年が経ちました


それを記念した、本編後のオリジナルストーリーを

公開いたします!


これは彩月(あなた)と、カルテットスター四人の

とある一日のお話ー……

運命、それは自分の意志にかかわらず、身にめぐって来るめぐり合わせ。

あの日ー名前も顔も知らない不思議な女性に出会ってから、私の運命は変わった。


『私、ボランティアで占いやってるんです~♪ この鏡に手を当ててください』


そこからの記憶はまるでなく、気がついた時には彼らの部屋で寝ていた。

相座高校で美男四人組で成り立つ生徒会のような組織、カルテットスター。

その四人組のうわさは果てしなく、他校の女子生徒でもファンクラブに入っているほどの人気。

こんな私でも存在や名前は知っていて、密かに憧れを抱いていた。


『完敗だよ、素直に認める。僕は……君が好きだ』


『俺はお前が好きだ。お前はずっと、俺に守られとけばいい』


『不思議です。湊さんといると、心があったかくなります……好きです。湊さん』


『他の女の子なんていらない、君だけがほしい。たとえロン達と戦うことになっても、オレは君を手に入れる』


平凡でどこにでもいそうな普通の女性だった私には、とてもたどり着けないような遠い存在。

そんな彼らから、いつしか好意を向けられるようになっていた。

なんとも光栄で、嬉しいことなんだろう。

でもそれは同時に、私は四人から、誰か一人選ばなければならない。

竜駕君、希君、牙狼さん、雪風君。

もしかしたら生涯を共にするかもしれない、運命の人をー……




「……とさん……湊さん」


誰かに、呼ばれている気がする。

重い瞼をゆっくり開け、視界に入る眩しい光に瞳を閉じてしまいたくなる。

今、何時だろう。

確認しようとおもむろにめざましに手を伸ばすとー……


「もう8時ですよ。起きてください、湊さん」


ようやくはっきりしてきた視界の中に、見慣れた人物が目に入る。

大きな瞳に、赤毛混じった髪がゆらりと揺れる。

じっと見つめるその表情からは、あまり感情は読み取れなくて……


「の、希君!?」


それが彼だと気づき、慌てて体を起こす。

私の慌てようにも関わらず、彼は丁寧に頭を下げ、


「おはようございます、湊さん」


と挨拶してくれた。

頭を上げた彼ー希君の口元は、わずかに口角が上がっていて……一つ一つの仕草、表情につい目を奪われてしまう。


「? どうかなさいましたか?」


「あ、いえ、なんでも……すみません、お休みの日だからって寝坊しちゃって……今から朝ご飯、準備しますので」


「お昼なら心配いりません。そんなことより、早くこちらにきてください、湊さんっ」


早く早くと、腕の裾を引っ張られる。

なんだろうと思いつつ、私は彼に連れられるがまま隣の部屋へ移動する。

するとー……


「おっ! やっときた! ロン、ユッキー!」


「わかってるって。いちいち耳元で大きな声出すな」


「おはよう、彩月ちゃん。そして……」


「誕生日おめでとう!」


竜駕君、牙狼さん、雪風君、希君の声が重なる。

同時にクラッカーの音が同時に鳴り響き、紙吹雪が地面や空中に広がった。

机に並べられたご馳走とケーキ、四方八方に飾られた壁飾り。

その光景にただ、立ち尽くすことしかできなくて……


「あれ? メイちゃんどしたの? 固まっちゃって。もしかして、オレ日付間違えた!?」


「あ、いえ………今日、だとは思うんですけど……あんまりこういうことないから、びっくりしちゃって……どうして、私の誕生日……」


「この前、牙狼がたまたま妹さんにあったみたいでね。それで知ったんだって。せっかくだから、当日まで内緒にしとこうかなって」


そんなことが……

正直、こんな大勢の人から祝われることなんてなかった。

誕生日なんて年に一回しか訪れないことくらいしか、特別なことなんてないと思っていたのに。


「いやぁ、サプライズ大成功だねっ! さすがオレの作戦!! 完璧!」


「なぁにが大成功だよ。サプライズなのに本人に直接何がいいか聞きに行こうとしたの、どこのどいつだよ!?」


「まっ、いいじゃん細かいことは♪」


「よくねぇわ!!!」


「ごめんね、彩月ちゃん。こんなことしか、僕達には出来ないけど……喜んで、くれたかな」


竜駕君が、心配そうに声をかける。

その優しさが、気持ちがひしひしと伝わってゆくようで、彼らにゆっくり首を左右に振った。


「当たり前じゃないですか。とても、とても嬉しいです。ありがとうございます」


私が笑うと、みんなもほっとしたように肩を撫で下ろしていた。

こんなにも彼等は、優しくて温かいんだな。

私も、何か返さないと。私にしかできない、四人への感謝の気持ちを……


「んで、誕生日を迎えたメイちゃんにオレ、プレゼント渡したいんだよね〜♪」


彼の声に、ゆっくり顔を上げる。

気がついた時にはすぐそばに彼の顔があり、優しげな笑みをうかべてみせる。

その微笑みと、息がかかるほど近い距離に思わずドキッとしてしまい……


「ねぇメイちゃん、今日一日オレとデートしよっ?」


「……え?」


「せっかくの誕生日なんだし、メイちゃんのやりたいことなぁんでも付き合うからさ♪」


「ずるいです、牙狼。抜け駆けは反則、なのですっ」


すると、私の袖をぐいっと引き寄せるように掴まれる。

下を向くと、そこには希君がいてぷくーっとほっぺを膨らましていて……


「湊さんは僕とデートします。この日のために湊さんにぴったりな場所を見つけたんです。一緒に行きたいです」


「ええ?? の、希君??」


「………ダメ……ですか?」


うるんとした瞳、僅かに腕へ込められた力にどうしようもなくキュンとしてしまう。

どうしよう、すごく嬉しい。

まさか、私のためにそこまでしてくれるなんて。


「お前ら、揃いも揃って湊困らしてんじゃねぇよ。つーか……これ俺がもらうから」


「ゆ、雪風君?」


「お前が好きそうな雑貨が売ってる店、見つけたんだよ。プレゼント買ってやろうと思って……だから、こいつらじゃなくて俺とこい」


強引ながらも、少し照れたように染められた赤い頬が私の心をまた揺さぶる。

真っ直ぐ見つめてくる彼の瞳に、目を離せなくて……


「ごめんね、彩月ちゃん。本当はここで助けてあげられたらいいんだけど……やっぱりみんな考えてることは一緒……だね」


「え……みんなって……」


「僕も彩月ちゃんにぴったりなカフェをみつけたんだ。二人で一緒にケーキでも食べにって思って、ね」


「ええっ!?」


こんなことがあっていいのだろうか。

たくさんお世話になっているのに、まさかみんなそれぞれ誕生日プレゼントを考えていてくれたなんて。

みんな、ずるい。

かっこいいだけじゃなく優しくて、その笑みが、言葉が、私の心をくすぶってー……


「僕、湊さんを楽しませる自信あります。自信満々です」


「それならオレだってあるよ! メイちゃんへの想いは、誰にも負けてないし!!」


「おめーら迷惑かけるようなこと言ってんじゃねぇよ……まあでも、後悔はさせねぇ。絶対」


「僕も、3人には絶対に譲れないかな。……ねえ、彩月ちゃん。君は誰と、誕生日を過ごしたい?」


四人の手が、同時に差し出される。

私の……私が誕生日を過ごしたい人はー………


(Who do you choose?)

本編後を軸にしつつも、

この作品は乙女ゲームをイメージしているので

なかなかに難しかったです。

数年ぶりに彩月を書いた気がします笑


自分の選択次第で変わるのは、

乙女ゲームならではなので

この後の物語は皆さん次第です!

どんどん妄想をしちゃいましょう!笑


next characters FIORI someone……


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