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第3.13章 朝日と初めての口づけ




~心も体も一つに溶け合って~


カーテンの隙間から、柔らかな朝陽が細い筋になって差し込んでいた。

暖炉の火はゆっくりと落ち着き、部屋全体が金色の光に包まれている。


最初に目を覚ましたのは仁だった。

腕の中にすっぽりと収まった温もりに包まれ、まどろみながらゆっくりとまぶたを開く――


そこには、自分のすぐ目の前にリリスの寝顔があった。


長いまつ毛が朝日を受けてきらめき、柔らかな頬はほんのり桜色。ふっくらとした唇が、何かを待つように少し開いている。


(なんて…神々しくて愛おしいんだろう…)

心臓がドクン、ドクンと高鳴り、胸がいっぱいになる。

唇が触れそうなほどの距離に、仁はたまらなくなってゆっくりと目を閉じた。

「このまま…抱きしめていたい…」


その瞬間――


柔らかくて温かいものが、そっと自分の唇に重なった。


はっと息を呑む仁。

目を開けると、リリスもまだ眠たげな瞳をゆっくりと開き、真っ赤に染まった顔で自分を見つめていた。


「…リリスさん…」

「…仁…おはよう…」


見つめ合ったまま、再び唇が重なる。

今度は優しく、そっと。


やがて彼女の唇がわずかに開き、柔らかい舌がおずおずと忍び込んでくる。

ふわりと甘くて溶けるような感触――思考も理性も何もかもが蕩けていく。


《こんなに…気持ちいいなんて…! まるで極上の蜜を味わってるみたい…! 君の全てが愛しい…!》


仁の体は自然に反応し、彼女を抱きしめる腕に力がこもる。

その熱い鼓動と硬い感触に気づいたリリスは、耳まで真っ赤に燃え上がりながらも、もう恥ずかしがってばかりはいられなかった。


唇を離さず、更に深く激しく重ねていく。

二人の吐息が混じり合い、甘い熱が体中を駆け巡る。


ようやく唇を離した時、二人は息を弾ませ、額を寄せ合って見つめ合った。


リリスは潤んだ瞳で仁を見つめ、震える声で囁いた。

「…私…仁が初めての人なの…。

だから…どうか…優しくしてね…?」


仁は胸が熱くなり、涙が滲みそうなほどの愛おしさで彼女を抱きしめ返した。

「…僕もだよ、リリスさん。

君こそが…僕にとって初めての、そしてたった一人の人だ…」


柔らかく頬を撫でると、リリスは幸せそうに微笑む。

「何もわからないけど…だから…二人で一緒に探していこうね…?」


「はい!」

仁は力強く頷き、愛しさを込めてもう一度軽く唇に口づけた。


「君に出会えて…僕は世界一幸せです。これからもずっと、君だけを愛し続けます」


朝日が二人を優しく照らし、妖精のブレスレットが重なり合って輝く。

心も体も、そして魂までもが完全に一つに結ばれた二人は――

この先どんな運命が待っていようとも、共に歩んでいく覚悟を固く胸に刻んだ。



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