異世界から来た青年はどうやらピエロの親殺しをお手伝いするようです。12
すみません。少々遅れました。
「それにしても、何だこりゃ。マジでファンタジーだな。」
レベスの目に映るのは青っぽい液体の入ったカプセルと、そのカプセルがずらりと並ぶ光景。そして、その中には勿論、人間が入っている。
中央には大きなロボットと、小さなロボットが数体。それと、大きな容器にキラキラ輝くナニカがそれぞれのカプセルから抽出され続けていた。
数分前、クラウンに秘密の部屋を探せと間接的に命令されたレベスは、クラウンの下へ行く途中の道にあった、やけに廊下が長い場所へ来ていた。
その場所というのは丁度、ティルに『進むなら前に進んで』と注意された所である。
「秘密の部屋か・・・・・。それなら色が違う床か壁をガコンと押せば階段か何かが出てくるのがテンプレだろ?となると、多分ここら辺の壁に______」
ガコン
レベスはその音と、壁が僅かに沈むのに確かな手応えを感じ、一発キタコレ!と歓喜のあまり、声を上げた。
「あれっ?階段出てこないし。壁も開いたりしないし、どうなってんだよ。」
しかし、特に変化はみられない。
何か変化はないかとしゃがみ込み、壁の下の方を探っていた刹那
レベスの頭上をナニカが通り過ぎ、壁に刺さる。
「・・・・あらやだ。この可能性を忘れていたわ」
オネェ口調になりつつも、レべスは自身の頭上に見えた矢羽に、しゃがんでいなければ、これが俺の脳を貫いていたのか、とレべスが思えば、レべスの体から、冷や汗がじわりとにじみ出た。
「さて、次は慎重にいかねぇと________」
ガコン
レべスが一歩踏み出した瞬間、ほんの数秒前に建てたフラグを回収するかの如く、床はへこみ、大量の剣が上から降り注いだ。
「知ってた。俺こうなるって知ってた。『次は慎重に』とか言った時点で、アッ、ヤヴァイ、フラグ、タテチャッタヨ。って思ったし。そしたら案の定コレだよ。期待を裏切らないね、ホントに。」
その後、長い廊下を渡っていたレべスは、本物のボタンは押すことなく、ひたすら仕掛け用のボタンを押し続け、頭ばかりを狙ってくる規則的な攻撃に、そろそろ飽きてきた頃、レべスは半ばやけくそに、近くにあった壁を殴った。
勿論、「開けぇぇぇぇぇ!」という、レべスの心からの叫びも添えて・・・。
ガコン
本日何度目かのその音を聞いたのち、その壁から一歩横にズレ、弓が刺さらないのを確認すると、やっと本物を見つけられたのかと歓喜していた。だが________
「えっ?ちょっ、それはナシだよ?」
仕掛け扉から出てきた矢はレべスを追いかけた。
本当に、文字通り追いかけたのだ。空気抵抗やら重力やらで落ちるはずの矢は壁に刺さることなくするりと曲がると、レべスめがけて襲ってくる。
「これ本気でヤバいって、本気と書いてマジと読むってくらいヤバいって!!」
レべスが何を言っているのかはおいて置き、レべスがこのままでは追いつかれると思ったまさにその瞬間。
「Oh My God.....。」
レべスは見事にこけたのだ。
それだけで1つの芸になりそうなくらい綺麗にこけた。
レべスが綺麗な発音の英語をとっさに口に出すほど予想外の出来事だった。
矢は迫って来るばかり、今から逃げてもどうしようもない。そんな状況では、こけてしまった自分に笑うしかなかった。だが______
ガコン
聞きなれた音とともに、レべスは一瞬のうちに、突如開かれた床から落ちた。
「それは聞いてねぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
「痛てっ、こりゃ、何十メートル落ちたんだ?」
意外と柔らかかった床に命を救われ、自分がどのあたりから落ちてきたか確認しようとしたが、上は見えないほど高く、いくら柔らかい床であっても、生きているのが不思議なくらいだった。
「っとまぁ、これで確定だな。大規模な魔法をかけ続けるための動力源は。」
そして、冒頭に戻る、ということだ。




