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心臓
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いつから忘れていたんだろう
本当に愛しいものからは離れちゃいけないんだ
片時も離さず、握りしめていないと
何処かに行ってしまうものなんだ
何処かに行ってしまったのは私だった
彼女に恋をして、遠ざけて、病んだ
同じことを君にしようとしていたんだ
どうして大切なものほど遠ざけたくなるのだろう
失う時の半身を裂かれるような痛みを恐れているからだ
いつから忘れていたんだろう
たとえ私が消えてしまうのだとしても
破滅してしまうのだとしても
最も重要なものは肌身離さずいなきゃいけないのに
絶妙なバランスで保ってた楽園だ
君から離れてはいけないのに
君から離れたら全て崩壊するのに
たとえ君にとって生命線じゃなくても
たとえ君にとって一番じゃなくても
価値観の違いや温度差があっても
そんなのは些細な事だ
どうして気づくのはいつも
失いかけてからなんだろう
私が愚かだから、君を傷つけてばかりだ
もう二度と間違えないから
どうか、私を見限らないで
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