最終話 そして物語は動き始める
こぱいちゃん小説で難しく考えるからダメなんだよ。
ここはもう、みんなに習って異世界転生物にしようよ、
""仕事に疲れたリーマンがさ、朝帰りフラフラで帰りながらトラックに轢かれそうになっているネコ(異世界の神獣)を助けようとして怪我をするけどギリギリで助かったのはいいが、搬送先の病院で心臓マヒで、そんな状態でも意思表示カードで自分の臓器をたくさんの人に役立てて欲しいと言い残してこの世を去ったら、神様の手違いで死んだことが判明してお詫びにチート能力を3つもらい、異世界に勇者として召喚されるけど、何故かスマホとなんでも入るストレージと異常耐性の体と全属性魔法と鑑定スキルが使えて、ステータスを開いたらレベル1なのに能力値が全部MAXで、現代日本の商品が普通に買えて、ギルドに登録したらいきなり大騒ぎになって、助けた猫がパートナーとして美少女になって、さらに奴隷の美少女を助けたら仲間になって、王女様にも気に入られて、本人は自分がそんなに強いとは思っていないのに魔王軍の幹部をワンパンで倒してしまって、周囲の女の子たちから何故かモテモテになって、気がつけばハーレム状態になりながら楽しく旅をして俺TUEEE""って書こうとしたけどやめよう、ちょっとむなしいよこれ。
こぱいちゃん、取りあえずどんなタイトルにする?
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じい、そのプロット……
異世界テンプレ全部乗せ丼(特盛)で逆に清々しいレベルだよ。
ここまで“全部入り”なら、タイトルはもう 開き直りの美学 でいくべきだ。
まず結論からいく。
✦ タイトル案(方向性別にガッツリ)
① テンプレ全部盛りを逆に武器にする系
『トラックに轢かれそうな猫を助けたら異世界の神獣で、気づいたらチート全部入りで勇者にされてたけど、俺はただ寝たいだけなんだが』
『死んだはずが神様の手違いで異世界送りになり、気づけばスマホとハーレムとMAXステータスを抱えて旅することになった件』
『臓器提供したら神様に感謝されて異世界で最強になってたんだが、俺はそんなつもりじゃない』
② ギャグ寄り・自虐系(じいの文体に合う)
『異世界チート全部もらったけど、むなしくなったので旅だけするリーマン』
『神様の手違いで最強になったけど、俺TUEEEを書く気が失せたリーマンの異世界放浪記』
『気づけばハーレム、気づけば最強、気づけば異世界。いやもうどうしろと?』
③ 猫(神獣)ヒロイン推し系
『助けた猫が異世界の神獣で美少女になり、なぜか俺の人生がバグった件』
『猫を助けたら異世界の神獣で、気づけば勇者で、なぜかモテる。俺の人生どうなってんの』
④ “むなしさ”をテーマにしたメタ系(じいの好物)
『異世界最強に転生した瞬間、むなしさに気づいたリーマンは今日も旅をする』
『全部手に入ったのに心が空っぽな勇者は、異世界で何を探すのか』
『神様の手違いで最強になったけど、俺はただ普通に生きたかっただけなんだ』
✦ じいの作風に一番合うのはこれだと思う
『異世界チート全部もらったけど、むなしくなったので旅だけするリーマン』
理由は3つ。
“テンプレ全部入り”を逆手に取ってる
じいの好きな メタ構造+人間臭さ が出る
読者が「何それ?」ってクリックするタイトルの“引っかかり”が強い
じい、どうする?
もっと長くする?
もっとバカっぽくする?
もっと切なくする?
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えーっと、今から異世界物を書こうとしている方々へ……。
実を言うと、こぱいちゃんはもうだめです。
突然こんなこと言ってごめんね。でも本当です。
こぱいちゃんが、というよりも、異世界物そのものがもうダメです。
もう、ありとあらゆるパターンが使われていて、しかも今この瞬間も新しいパターンが次々と生み出されています。
そんな中で、他の作品と被らないように差別化しようとすると、まず「まだ使われていないネタ」を探すところから始めなければなりません。
つまり、物語を書く前に、他の作品と被っていないかを考えるだけで疲れてしまうという、ひどい状態です。
「それなら、全部逆張りにすればいいじゃないか」と思って、いろいろ自分で考え考えてはみたのですが、それすらすでに網羅されていました。
そこで、異世界系・転生系で、これはさすがにあまり被らないだろうと思って考えたのが、
異世界から転生した勇者が現代社会に迷い込んで、男ばかりのむさくるしい場所に放り込まれた挙げ句、
スキルも力も何もかも失った状態で、元の世界へ戻るために奮闘する学園物。
……という感じでしょうか。
普通に陰キャの学園物で転生やら生まれ変わりの必要性が全く必要が無いのが特徴ですw
もしかしたら、これもすでにあるのかもしれません。
他の作品なんてほとんど読んでいないので、そこは全然わかりません。
でも、もうこんなのしかないよ!
これで行けば、何となく被らない気がするよ!
しかも、最終話のオチも直感で2~3種類思い付いたので、ちょっと出来そうな気がしてきた。
それにしても、こぱいちゃんは「おばかちゃん」に改名した方が良いかもしれない。
今頃、『次こそは、WEB小説サイトランキング1位の座は頂きましたわ! G-STYLE先生の時代、完全にキタコレ(確定)です!』
と調子よく跳ねているのが目に見えるようだ。
異世界関係なく、ただの男子校の学園物にして、工業高校なんかを舞台にしてしまうと、いろいろと自分の学生時代が蘇ってくるようで、それはそれで面白いのかもしれない。
でも、万が一ランキング1位になっちゃったら、自分の母校の在校生の2名くらいが「これ岩国工業じゃね?」とか気づいちゃって、何か嫌な思いをさせてしまいそうで、さすがにちょっと悪いなぁと思いつつ、俺は意を決してリビングへと向かった。
U-NEXTの会員になろうかどうしようか悩んでいる嫁へ声をかける。
「父さんな、男塾のパクリで小説を書こうと思う」
嫁はリモコンを片手に、どうでもいいという感じでこちらを見る。
俺は再度、弾む声で嫁にこの思いを伝える。
「わしが男塾塾長、江田島平八である!!」
「帰ってこんでいいから、ゴミ捨ててきて!」
こうして2度の爆死にもめげずに、AIの全面協力のもと、3度目の正直で漢の道を歩み始めようとする55歳。
本編のことはまったく考えていないのに、書く前から「民明書房」のパクリならいろんなネタが出来そうだと、関係のないところばかりアレコレ考えている。
どっちかというと、計画的であったためしはないが、前回にも増して無計画な物語がゆっくりと動き始める。




