収獲祭り
今年も始まりました怒涛の夏です。
俺、領主なんだけど率先して収穫作業に駆り出されます! 若手なんだからもっと頑張れとか言われます!
なんて白目をむいて言うのが例年だけど、今年はちゃんと応援を頼んでいた。休暇中の騎士、とお友達を召喚! きっと輝かしい戦闘を繰り広げてくれる、と期待している。
予定では義弟と七人の精鋭らしい。
その日を待ちわび、日々労働に明け暮れていた。奥さんの方は少しずつお手伝いね? と言っていたのに張り切って三日目くらいに腰が……と呻いていた。そして、どこかに手紙を送っていた。援軍、いるので呼びましたと事後承諾だった。
ついでに両親も早く来てほしいとも送ったらしい。末端貴族なら農作業くらいやるだろうけど、娘を王家に嫁がせようとするような家の人がするんだろうか。肉体労働。
いや、でも、そう言うと奥さん、すっごい動くしな……。
意外と戦力になるのだろうか義父。
というと、微妙な顔で父は書類しかできませんと宣言された。母が面白がると思うんですと気まずそうに言っていた。
なんだろう、浮世離れしたお姫様来ちゃう? そういう感じ?
現物を見ればよく分かるかとその件はほうっておくことにした。だって、来るじゃない? 結婚式に呼んだんだから。儀礼的に招待状を送ったもののほんとに来るとは思ってなかったけどさ。
手間が増えないといいなぁと思いながら労働に明け暮れるうちに一週間経過していた。
そのころに彼らはやってきてくれた。思わぬ援軍に皆が歓喜し、大いに盛り上がった……と思う。
ほんと、期待してたんだよ。
でもまあ、農作業は初心者だった。当たり前だった……。
なんとなく危なっかしい手つきで三日。次々に腰の痛みに倒れる中、マッサージの鬼の技が冴え渡り奇跡の復活を遂げ、覚醒した。
…………なんか、やべー、ツボとか押してない? ほんと? あとで副作用とかない? と容疑者に確認したけど、いい笑顔で逃げられた。
後で色々補填しないとだめかも。
そう思いつつ、助かったのは確かだった。
今年は異常に収穫量が多い。刈ったはずなのに復活してね? という怪現象が起こっていた。
領主様の結婚を祝しているのだろう。精霊が!とわざわざいい出したドラバが激しく怪しい。今まで一度も精霊がといい出したことがない。
そーっと問い詰めると、いやぁちょっと花畑修復のときのあれこれで下の方の土地にも影響が出て収穫量増えちゃった♡
ということらしい。
聞かなかったことにした。
追加援軍と侯爵家御一行様が加わり、どうにか対処しまくりようやく終りが見えた。人手がなければかなり無駄にすることになっただろう。
気がつけばこの辺境の短い夏も終わりに近づいていた。
はぁ、やれやれと思った先にあったのは、日焼けした人々で……。
というかなんで奥さんも日焼けしてんの!?




